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そのじゅうさんです。

 夏実さんに誘われ、ソフトボール部に見学に来ました。


「ここがソフトボール部の練習場だよー」

「か、勝手にグラウンドに入ってしまってもいいんですか?」

「いいの、いいのー。部長ー、転校生を連れて来ましたよー」

 私の腕を引っ張りながら夏実さんが三年生と思わしき女子部員に挨拶をしました。

「ああ、古海か。……それが噂の転校生か?」

「はいー。ふわちゃんって言うんですよー」

「綿々 ふわです。今日はここの部活を見学しに来ました。邪魔にならないといいんですが……」

 夏実さんに続くように深々と頭を下げます。

「ああ、そんなにかしこまらなくてもいい。邪魔になるなんて思ってもないし、これを機に綿々さんがソフトボールに興味を持ってくれるなら幸いなのだが……」

「ソフトボール部は部員が少ないんだよー。だから、本音を言うとふわちゃんに是非、部に入って欲しいなーって思ってるんだよー」

「それで私をここまで連れて来たんですね。うーん、協力してあげたいのは山々なんですが……」

 私には体力がありませんからね。私なんかが入っても、迷惑にしかならないでしょう。

「こら、古海。無理強いはするなよ」

「分かってますよー」

「ところで……放課後になってすぐだというのに、もう部員の皆さんは練習をしているのですね」

 グラウンドでは既に練習着だと思われるユニホームに着替えて、キャッチボールを始めている部員の皆さんが見えます。

「練習熱心なんですね」

「あー……そういうわけではないのだが」

 感心する私にどこか歯切れの悪い部長さん。

「? どういう事です?」

「いや、これはあくまで噂なんだが……」


「放課後、女子更衣室を覗きに来る輩がいるらしくてな。部員には早めに着替えを終わらせるようにしているのだ」

「……」



 凄く心当たりがありましたが、黙っておく事にしました。

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