そのひゃくさんです。
「……なぁ綿々?」
「何ですか夜切君?」
私のすぐ隣に座る夜切君が真ん中のハンドルに手を取りました。
私も、同じくハンドルを握ります。
「コーヒーカップってそこそこの広さはあるはずだよな? 少なくても二人座っても余裕くらいは出来るはずだよな?」
「ええ、そのはずですけど……」
「……じゃあ、どうして俺達が窮屈に座ることになってるんだろうな?」
「それは……」
夜切君と私の視線は目の前に向けられました。
『……カネホシーブヒ』
マスコットキャラクターのニートー君はそんなにだらけたいのか、コーヒーカップの席に寝っ転がりながら座っていました。
「……殴りたいんだが、殴っても構わないのかコイツは?」
「夜切君、ストップです。殴ったら多分、退場させられますよ。何より、可愛いものを殴ってはいけません」
『ソウブヒ。ソコノオンナノコハヨクワカッテルブヒネ』
「すまん綿々。……殺意しかわかない」
「堪えてください」
震える夜切君の拳を私は必死に抑えつけました。
……遊園地で流血沙汰なんて洒落になってませんし。
しばらくしてブザーが鳴り、コーヒーカップが動き出しました。
「あ、夜切君。始まりましたよ」
「ん……このハンドルを回せばいいんだな?」
「あはは、回し過ぎないで下さいよ?」
『キモチワルクサセタラタイジョウ、ブヒヨ?』
「……」
「や、夜切君っ。と、止め──っ!! きゃあぁぁぁぁっ!?」
『ぶ、ブヒィィィィッ!? ハクブヒィィィィッ!!』
「……すまない綿々。しかし俺はコイツだけは許すことが出来ないんだ……! 残り時間はあと三分……! まだまだ回転数を上げられるはずだ……!」
「お願いですからっ! お願いですから今すぐ止めて下さい夜切君ーーっ!!」
「俺達は風だ……! 風になるんだ……!」
三分後。
私達は仲良く全員吐きました☆
やったね、ふわちゃん!
最終章にしてゲロインの属性が追加されたよ!(自分のした事に就いて後悔をしたことはなかった。しなかった事に就いてのみ、何時も後悔を感じていた……まぁ、つまり後悔はしてないってことです、はい)




