そのひゃくにです。
しばらくして、私達がコーヒーカップに乗る番になりました。
「夜切君、あんまり回さないで下さいよ?」
「……分かった」
意地悪してきそうな夜切君に釘を刺しながら私がコーヒーカップに乗り込もうとして、係員のお姉さんが突然、『おめでとうございます!』と声をあげました。
な、何事でしょうか?
「お客様達は丁度このアトラクションの1000人目のお客様になります。よって、お客様達がこのアトラクションに乗る際にちょっとした特典がございます」
「特典、ですか?」
何でしょう? 特典というのだから何か凄いもの何でしょうか……?
ちょっと、ワクワクしますね。
「はい! ──マスコットキャラクターの『ニートー君』と一緒にアトラクションを楽しむことが出来るという特典です!」
係員の人の背後からニートー君が現れました。
『……ヒキコモリタイ、ブヒ』
「ほ、本当ですか!?」
まさかあのニートー君とアトラクションを楽しむ「いやそれ寧ろ罰ゲームじゃ──」ことが出来るなんて……私達はなんて幸運なんでしょう。あんな可愛い生き物「……というより今、コイツひきこもりたいとか言い出したよな?」とアトラクションに乗るなんて滅多にないことですよ。「しかしブタがマスコットというのはどうなんだ……?」……ああ、もう、うるさいですよ夜切君。
「ニートー君はその名の通り、ニートのノロマブタさんです。だから、ケチをつけないでくださいよっ」
「ケチしかつけようがないと思うが……」
「よく言うじゃないですか。『可愛いは正義』だって」
「可愛いか、これ?」
『カワイイ、ブヒ』
「……お前は黙ってろ」
珍しいことに夜切君が頭を抱えます。ふふっ、あまりのニートー君の可愛いさにクラっときちゃったんですね? 分かります分かります。
ニートー君は反則級の可愛いさですからね……。
『……オトコハカエレ、ブヒ』
「……おい、コイツ客に帰れとか言ったぞ」
「照れ隠しですよ、きっと」
「その返しは予想してなかったなぁ……!」




