番外編 そのじゅうろくです。
「日曜日、遊園地に行かないかい?」
ふわに日曜日は用事があると誘いを断られた後、僕はざめざめと泣いていた。
だけどしばらくして、仕方ないかと諦めた僕は余ったチケットをどうにか処理しようとふわ以外の誰かを誘って日曜日に遊園地に行くことにしたのだった。
ちなみにその人物とは……
「……よく聞き取れなかったのだが、もう一度聞かせてもらえないだろうか綿々 絹?」
「だから、日曜日に僕と遊園地に行かないかって聞いてるんだよ楊花さん」
……化学部部長、アンタッチャブルガールこと上神 楊花さんだ。
楊花さんには普段世話になっていることも多いし、この機会に礼が出来たらいいと僕は思っていた。
「私と? 綿々 絹が? 遊園地に?」
「うん。どうかな?」
「す、少し待ってくれ」
「構わないよ」
どうしてだか、受話器越しにドタバタと音が聞こえる。
日曜日に何か予定があるか調べてるのかな?
予定があったなら悪いことしちゃったかなぁ?
「……も、もしもし?」
しばらくして、また楊花さんの声が聞こえた。
「遊園地の件だかな……OKすることにする」
「本当? ありがとう楊花さん」
「れ、礼を言われるようなことはしてにゃい! ただ、気紛れで綿々 絹の暇潰し相手になってやろうと思っただけだ!」
「じゃあ、暇潰し相手になってくれてありがとうね」
「……‼︎」
最近思うけど、楊花さんって津出川さんに似てるよなぁ。何処が似てるかと聞かれると悩んじゃうんだけど……雰囲気? 性格?
「と、兎に角、日曜日だな!」
「うん。集合は遊園地の正門前……時間は9時くらいにしようか」
「分かった! 日曜日、覚悟しておくんだな!」
「覚悟……? いや、まぁ、楽しみにはしてるよ」
「〜〜っ⁉︎」
そうして電話は切れた。
……色々と予定は変わったけれど、日曜日はうんと楽しむことにしよう。




