そのじゅういちです。
授業は数学です。
「──であるからして、ここの公式には──が当てはまるわけです」
初老の田村先生が説明した公式を黒板に書き連ねますが、私にはその式がどうしてそうなるのか全く理解出来ていませんでした。
むぅ……数学は大の苦手科目なんですよね。どうにも頭の中がこんがらがってしまって……。
夏実さんなら分かっているのでしょうか……あ、駄目みたいです。夏実さんの頭から煙が吹き出しています。夏実さんも数学は苦手なようです。
「──では次の問題を……夜切君」
「……はい」
不意に夜切君が指名され、問題を解くために前に出て行きます。
や、夜切君……大丈夫なんでしょうか?
夜切君はチョークを持つと、黒板に数式をすらすらと書き連ねていま──え? 嘘でしょう……?
「──がこの公式に当てはまるから、この数式は──が入るわけだが……合ってるか?」
「え、ええ。正解です」
回答の説明も全く言い淀んでません。夜切君は何事もなかったように自分の席へと戻って来ました。す、凄いです……。
こんな事を言うのはどうかと思いますが、夜切君が勉強が出来るように思えなかったので、意外です……。
椅子に腰をかけた夜切に私は小声で声をかけます。
「夜切君って頭がいいんですね」
「そうか?」
そうです。ここの分からない部分を夜切君に教えてもらいましょう。
「私、数学が苦手で、この問題で止まってしまってるんですよ。良かったら教えてくれます?」
「別にいいが……どこが分からないんだ?」
「ここです。何故、この式にこの公式を使うのかが分からなくて……」
「そうだな。その問題はまず……」
「この数字を巨乳美少女に置き換えて考えてだな……」
「え?」




