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城へ

「ここでやる事も終わったみたいだし、外に戻るか?」

「「え!?」」

 レイとアマネを除く全員から、視線が集まる・・・ なんか怖いぞ・・・。


「いや・・・ クリスは今日、城に行くって言ってなかったか?」

「確かにそうですが・・・」

「あんまり待たせるのも悪いんじゃないか?」

「ですが・・・」

「そうだ! また今度マコちゃんに連れて来てもらえばいいじゃないか! なあマコちゃん!」

「キュイ!」

「・・・・・・そうですね」

 俺の説得に何とか応じてくれたようだ・・・。

 研究者として気になるのは分かるが、付き合わされる俺はそこまでの興味が無いから、途中から嫌になってくるだろう。なので、来たい人達だけで次回来てほしいのだ。

 クリスが納得した事で、他のメンバーも渋々納得したようだ。なにしろクリスの家族といえば、国王だから、流石に納得せざるをえないだろう。研究所の最大のスポンサーだろうしな・・・。


 全員が祭壇の聖域から外に出ると、壁が閉じていった。そして、湖の底から岸に上がると、割れていた水が閉じて、ただの湖に戻っていった。


「なかなか、貴重な体験でしたな~」

「はい・・・」

 レジオスの素直な感想に、他の研究者達は頷いていた。


「こういう事が起こるから、現場の調査は面白いのですな。私ももう一度現場に戻りますかな~・・・」

「え!? レジオス先生・・・ こういう事は私達に任せてください!」

「何だお前たちは、私を年寄り扱いするのか? まったく失礼だな・・・ まだまだ私は若いのだぞ!」

「いえいえ! 所長という立場が問題なのです!」

「では、今から副所長が所長だ!」

「そんな訳にはいかないでしょう・・・」

 今回の件で、レジオスに変なスイッチが入ってしまったようで、何やら揉めているようだ。

 クリスとアイシャも俺に「どうしましょう・・・」と言った顔をしている。


「まあまあ、レジオスさん落ち着いてください。とりあえず今日は研究所に戻って、今後の調査スケジュールや方法を話し合った方が良いのでは? それとここは、マコちゃんの新しい家になったから、もう少しマコちゃんと話し合った方が良いですよ」

「ん~~~ それもそうですな・・・。一度戻ってから考えた方が良さそうですな・・・」

 何とか少し落ち着いてくれたようだった。ヨカッタ、ヨカッタ。


 それからは特に問題無く、馬車の所まで戻って来た。

 のだが、馬車の所にはサーラが立っていた。

 いつ来たんだろう・・・。


「クリス様、アイシャ様、お迎えに上がりました」

 どうやら、クリスを迎えに来たようだ。それもそうだろう、家の近くまで帰って来ても、家に顔を出さないから、両親がヤキモキしてサーラに催促を頼んだのだろう。


「え! もうですか?」

「はい、お父様がお待ちです」

 お! 両親と思ったが、父親だけか・・・。流石に娘は可愛いから、心配するだろうな。しかも、危険な冒険に行った後だしな・・・。


「でも・・・ これから研究所で・・・」

「クリスさん、調査の方針は私達で大まかに決めておきます。クリスさんがゆっくりできるようになったら、研究所に来てください」

「はぁ・・・ そうですか。分かりました、行きましょう・・・」

 クリスも渋々納得したようだな。レジオス達も流石に娘に会いたがっている国王に「今は無理ですよ」とは言えないだろう・・・ 立場的にも・・・。


「はい。では、アキラ様とレイ様とアマネ様もよろしいですね?」

「ああ、大丈夫だ」

「はい! 大丈夫です!」

「はい」

 俺達は特に問題は無いのだが、国王に会うのには、流石に抵抗があると言うか、緊張するな・・・。

 ゲームの中では殆ど会話する事が無いし、会話と言っても公式な行事なので、人柄もよく分からないから、どう接していいのか・・・。クリスの人柄を見るとしっかりとしているので、ちゃんとした人だと思うが・・・。


 などと馬車に乗って城へ向かう途中に色々な事を考えてしまう。


 もしかして会った瞬間に・・・

「娘に手を出していないだろうな?」

「いえいえ、まさか・・・」

「本当かクリス?」

「そんな・・・ 恥ずかしくて言えません・・・」

「!?」

 なんて事になったら、その場で処刑されてしまいそうだな・・・。

 まあ、刺されても死なないけど・・・。

 みたいな変な妄想に発展した所で、城の門に着いた。



 近くで見る城はとても綺麗で、日本にある世界一有名なネズミがいる夢の国の某城・・・、どっちかといえば、ドイツのノイシュバンシュタイン城かな? に似ている城だった。子供の頃に夢の国に行った時の衝撃を思い出しそうだった。ドイツは行った事はないがな・・・。


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