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第38話  神殿の攻略

ダンジョン攻略の本番です。

 地下1階へ降りる。ここからは敵が出現するので気を付けて進まなければならない。

 欲しい宝箱は4階と6階にしかないので、さっさと下に降りる階段へ向かう。

 階段を目指して進んでいると一番外側の回廊に出た。


「おお! これが水の壁か~ 実際に見ると凄いな!」

「そうですね~! こんなの見た事がありません! どうなっているのでしょう?」

「どうなんだろうな・・・ 多分凄い魔法なんだろう」

 ゲームでは神殿の一番外側の壁が無くて、湖の水が壁となっているのを知っていたが、実際に見るとなんか感動するな。


 バシャ!バシャ!

 水の壁から魚人と半漁人が現れた。

 少し驚いたが、焦る事無くサンダーランスを叩き込んで2匹共倒した。

 倒した後に水の壁に触れてみる。

 10センチほどは入るがそれ以上は手が入らない。

 何か特殊な魔法が掛かっているのだろうか? それともモンスターしか出入りできないのか? 不思議な造りのようだ。


 バシャ!

 なんて事を考えていると、次は大マリモが現れた。

 2メートルほどの大きさがあり、ゴロゴロと転がってこっちに向かってきた。

 俺は近付かれる前に、サンダーランスを撃って倒した。

 やっぱり水系には雷だな。効果はばつぐんだ!


 出て来る敵を魔法で倒しながら、どんどん先へ進んで行った。



 4階に到着し目当ての宝箱へ向かった。

 ここの宝箱には『結界石』が入っている。

 ルスンに来る途中で効果が重複する事が分かったので、取っておく事にした。安全地帯が広い方が野宿もしやすいからな。

 特に問題も無く、宝箱を回収して次の階へと進んだ。


 6階に到着して次の宝箱を回収しに行く。

 ここの宝箱には『水の太刀』が入っている。剣を振ると水のやいばを飛ばす事ができるので、魔法が使えない剣士にはありがたい武器となっている。切れ味としても今使っている刀より少し上なので、取っておいて損は無い。

 この宝箱も問題無く回収して次の7階へ向かった。



 7階へ到着して、この階の中央部にある祭壇を目指して進む。

 敵は相変わらず出現するが、全て俺の魔法で倒して来た。

 MPも全然余裕だし、なんて簡単な攻略なのだろう。

 順調に進んで中央の祭壇の部屋へ到着した。

 祭壇は他の場所と同じ造りになっている。だがここの台の上には一振りの刀が置いてある。名前は『水龍の太刀』となっていて強そうなのだが、実は儀式剣なので攻撃力は殆ど無い。見た目はかなり豪華なのでここに来た冒険者はこの部屋はこれだけと思って出て行ってしまうだろう。


「この剣って古い物だよな?」

「そうですね・・・ この神殿にある物は大体1000年ぐらい経過していると思います」

「だよな・・・ これをクリスに持っていってやるか!」

「それは喜ぶと思いますよ!」

 クリスへのお土産の水龍の太刀を袋にしまった。

 そして、他の場所と同じように龍の口へ饅頭を入れる。

 龍の目が光り部屋の中央に魔法陣が現れた。


「ご主人様これは・・・?」

「これは転移魔法陣だな。これに入ると最深部の祭壇へ一気に行ける。というかこの魔法陣でしか行けない」

「流石! ご主人様ですね、何でも知っています!」

「まあ・・・な」

 一度クリアしたダンジョンだし、攻略Wikiにも結構載ってる事だしな・・・。やっぱりずるいよな。


「・・・行くか」

「はい!」

 俺とレイは魔法陣に入って最深部へ転移した。



 出た先は小さな部屋だった。

 次の部屋に進むために廊下をしばらく歩くと、祭壇にあった龍の像が廊下の両脇に建っていた。その口には饅頭が入っている。全部で6体の像がありその全てに饅頭が入っていた。

 更に奥に進むともう一つの祭壇が見えてきた。

 その祭壇にも龍の像がある。

 今までと同じく龍の口へ饅頭を入れると、龍の像が消える。

 そして一番奥の壁が像と同じ様に消えた。


「さあ 先へ進むか!」

「はい!」

 先へ進むと大きな部屋に着いた。そしてその奥には大きな3メートルほどの石像が建っている。


「レイ ここはアイスゴーレムとの戦闘になる。魔剣で一気に勝負を決めよう」

「はい! わかりました!」

 俺が魔剣を袋から取り出してレイの方へ向ける。レイが刀身に触れると赤く輝く。

 そして、俺の手には『魔剣レーヴァテイン』が握られていた。


 奥の石像へ近付くと、石像の周りに白い煙が現れて、石像を凍り付かせる。全体が凍ると石像が動き出した。

 動き出した石像が歩いた場所は凍り付いている。

 アイスゴーレムが現れた!


 アイスゴーレムは凍り付いた石像で、周りにある物も凍らせる程の冷気を纏っている。中途半端な腕で斬りかかると当たった剣から凍り付かせて、斬った人物まで凍らせてしまう。炎の魔法が弱点になるが、弱い炎では当たる前に火が消えてしまいダメージを与えられない強敵だ。


 だが、俺には最強の魔剣がある。


「行くぞ!」

「はい!」

 剣に白い収束された炎を纏い、一気に間合いを詰める。

 アイスゴーレムの直前で大きく跳躍をして、頭から剣を振り下ろす。


 ジュワッ! シューーー・・・ ボシュ!!


 氷が一瞬で蒸発しながら、アイスゴーレムを真っ二つに切り裂いた。

 切り裂かれたアイスゴーレムは崩れ落ちる前に消滅する。

 消滅した跡には一つの杖があった。

 敵の消滅を確認したレイは剣から分離した。


 杖を手に取ると『龍波りゅうはの杖』となっていた。

お目当ての杖を入手しました。

やったね! これで魔法が増えるよ!

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