第32話 遺跡の町ルスン
遺跡の町へ到着です。
何か問題がありそうです・・・。
予定より早くルスンに到着した。
戦闘時間が短いのが効いたようだ。
「割と早く着いたな。とりあえず、今日の宿でも探すか?」
「はい!」
「そうですね!」
「そうしましょう!」
宿を探す途中に町のあちこちに古い建物が見られる。流石に遺跡の町と言われるだけの事はある。
だが、あまり活気が無いような気がするが、気のせいだろうか?
少し歩くと『水の宿』があった。この町では一番高級な宿だったはずだ。クリス達が居るので、高い宿の方が良いだろう。
「すみません! 四人で二部屋お願いします」
「はい! ようこそお越しくださいました。 一泊二食付き二部屋で6000Mになりますが?」
「え!? 6000Mですか?」
「はい・・・ すみません・・・ 少し前に町中の宿が値上がりをしまして、この値段になります」
確かこの宿は一人500Mだったはずだが、3倍の値段になるとは・・・。お金に困っていないので、別に払えるのだが、なんだか損をした気分になるな。しかも女将さんは凄く申し訳なさそうにしている。
「分かりました。6000Mですね」
「はい ありがとうございます。ではお部屋にご案内します」
従業員のおばちゃんが来て、俺達を部屋へ案内してくれる。
「え~っと すみません・・・ 宿代はいつから値上がりしたんですか?」
話が好きそうなおばちゃんだったので、思い切って聞いてみた。
すると、おばちゃんは周りをキョロキョロと確認して、小声で答えてくれた。
「一週間ほど前ですね・・・ 何だかそういう通達があったみたいですよ」
「通達?」
「はい・・・ そうですね・・・ 一週間前にきた・・・ はっ!? いえ 何でもないですよ!」
何か話してくれそうだったが、途中で止めてしまった。無理に聞きだすのは悪い気がするので、ここで止めておくか。
「お部屋はこの二部屋になります。ではごゆっくりしてください」
おばちゃんはそう言って、事務的な言葉を残して帰って行った。
「何かおかしいな? ちょっと先に話そうか?」
違和感を感じた俺は、クリスとアイシャに少し相談を持ち掛けた。
俺とレイの部屋にクリスとアイシャが一緒に入る。
「何だかこの町に入ったが、活気が少ない気がしたし、宿の値段が3倍になっているし、理由を聞こうとしたら、何か口止めされれいるようだが、どういう事だろうな・・・」
「そうですね、私もそう思いました」
「・・・そうですね」
「・・・はい」
レイは俺と同じ疑問を持っていたようだが、クリスとアイシャは何か考えてから、返事をしてきた。
何か知っているのか?
「クリスとアイシャは何かライアスさん達から聞いてないか?」
「え!? いえ! 何も・・・ アキラさんはメルキアの町で聞いてないのですか?」
「いや・・・ 聞いてないな~」
俺の問いに動揺している気がするが、クリスの質問に俺は嘘を付いてしまったので、それ以上聞けなくなってしまった。だって情報収集という名目で、レイとデートをしていただけなので、ルスンの話は全く聞いていない。
少しは聞いておくべきだったかな・・・。
「じゃあ 明日にでも町を歩いて情報を集めるか!」
「はい!」
「そうですね!」
「そうしましょう!」
俺の提案に全員が同意した。町で聞いたら少しは分かるだろう。
クリス達が自分の部屋に戻って、少ししたら夕食の時間になったので一緒に食べに行った。
食事は結構な質と量が揃った和食だった。
満足して部屋に帰って、少ししたらレイと一緒に風呂に入る。
そして今日もレイとの行為を楽しむのだが、普通のプレイにしておいた。あんまり激しいと隣にいるクリスとアイシャに聞こえてしまう。そうなったら、明日恥ずかし過ぎて、顔が見れないだろう。
ヤルなと言われればそうなのだが。俺は元気だから仕方が無い!!
俺は日が昇る頃に目が覚めた。窓の外はうっすらと明るくなっていた。
「おはようございます ご主人様・・・」
「おはよう レイ」
しばらくするとレイも目を覚ましたので、キスをしてから身支度をした。
朝食はもう食べれる時間なので、食べに行く。
俺達は部屋を出て、クリス達の部屋をノックした。
コンコン
「アキラだが起きてるか?」
「はい!」
「朝食を食べに行こうと思うのだが一緒にどうだ?」
「わかりました! すぐに行きます!」
返事と同時に扉が開いた。本当にすぐだな・・・。
「そういえばクリスはどの遺跡を調べるんだ?」
「え!? え~~っと・・・ とりあえず町の中と、水龍の神殿です!」
「そうなのか・・・」
食事を食べながらクリスの目的地を聞いたが、水龍の神殿か・・・ 昨日レイに魔武器の場所を聞いたら、神殿の方にあると言っていたからな~。魔剣レーヴァティンと同じ強さの武器を守るガーディアンが居るのだったら、この二人の強さでは足手まといになってしまうだろう。なるべくなら俺とレイの二人で入りたいのだがな・・・。
俺とレイの二人で入れるように言い訳を考えるかな?
宿代が3倍になっても、お金に余裕があるので問題ありません。
実際の生活でも、お金を気にしない生き方をしたいですね・・・・。




