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第17話  ライアスとの出会い

臭いセリフはリアルでは言えません!

「本当にありがとう! 助かっ・・・・」

「いや! 気にしないでくれ。今回はたまたま敵が強かっただけで、たまたまアンタ達の実力が足りない時期に遭遇しただけだ。次に強敵と遭遇した時に、一緒にいる誰かを守れる強さをこれから身に着けてくれたらそれでいい。だから、感謝の言葉は止めてくれ」

 また色々と何か言われるのを勘弁して欲しくて、俺は話し掛けてきた戦士の言葉をさえぎって、先にまた臭いセリフを言った。


「そうか・・・ そうさせてもらうが、これだけは言わせてくれ! ありがとう!」

 納得してくれたが、それも感謝の言葉だよ~! まあいいか。


「なあ? アンタらも飯を食べるか? ちょっと食堂のサービスが多過ぎて食べきれないんだ。一緒にどうだ?」

「いいのか? そうさせてもらえると、ありがたい! いっぱい聞きたい事があったんだ!」

 しまった! 俺は目の前の料理を早く無くしたくて声をかけたが、一緒に食べるということは・・・。

 またまた質問責めにあってしまった。それを避けたくて臭いセリフまで言ったのに、全然意味が無かった。



 太陽が真上になってきた頃に陸地が見えてきた。何事もなければ、早朝に着いたはずなのに時間が掛かってしまったな。

 それよりも、なんであんな強力なモンスターが序盤で出てくるのだろう? 何かのイベントが始まったのか? それとも、負けイベントだったのを強引に突破しただけか?

 まだ何もわからないが、これから先もあるかもしれないな。少し気を引き締めて旅をするか。


「もうすぐパルタに到着します! 皆様今回は本当にお疲れ様でした!」


 とりあえず町に着いたら、杖を買っておくか! 本当は代替の指輪が欲しいのだが、上級ダンジョンの秘宝になっているからまだ行けないしな。でも装備の強化は必須だからどこかのダンジョンに入るかな・・・。


「よし! そろそろ行くか!」

「はい! ご主人様!」

 俺とレイが部屋の外に出ると、港へ着いたと連絡があった。

 上陸するために出口へ向かう。

 船着き場では船員が並んで客を見送っていた。

 俺たちも見送られ陸に上がると船長マゼットが近寄ってきた。


「本当に! この度はありがとうございました。乗員乗客の全員が無事にパルタに着けたのは、アキラさんとレイさんのおかげです」

「いや 気にしないでください」

「いえ、気にしないわけにはいきません。今回の襲撃でしばらくの間、出航を休止します。航路の安全が確認されれば再開しますので、それまではミシリア大陸まで渡れなくなります」

 まあ、北にある大陸を経由していけば渡れるのだが、そこまで行く前に再開しそうだな。


「それは仕方が無いですね。安全が一番大事ですからね」

「はい。それと今回のモンスター討伐の報酬がギルドから出るので受け取ってください」

「あ そうなんですか? それは臨時収入でいいですね」

「あと一つお願いがありますが、よろしいですか?」

「はぁ・・・ なんですか?」

「あそこにおられる方が、アキラさんとレイさんにお礼が言いたいそうです」

 俺は言われた方を見ると、ダンディな髭を生やした男と優雅な物腰の女性、二人の子供らしき女の子と執事が二人が居た。


「貴族の方ですか?」

「はい そうです。この船に乗船されていた、ライアス・ハーミット様です」

 ギルドクエストの依頼人が貴族ということは割とあることで、何回かクエストを達成するとスポンサーになってくれる。スポンサーが付くとお金やアイテムなどを支援してくれ、冒険が楽になる。だが、デメリットがあり受注するクエストに制限がかかる。そうなると手に入らないアイテムが出てくる。

 契約を破棄する事は可能だが、その貴族が住む町に行くと対応が冷たくなる。実害はないのだが、会話がそっけなくなったりと精神的に効いてくる嫌がらせだ。

 気にしなければ別に問題は無いのだが、ゲームの中にいる俺は流石に勘弁して欲しい。なので契約はしない方向でいく。


 俺とマゼットがライアスを見て、自分の紹介が済んだと思ったのだろう。俺たちに近付いてきた。


「初めまして、アキラ殿 レイ殿。私はライアス・ハーミットといいます。彼女は私の妻のミラルダで、この子が私達の娘でマリアです。あと私の事はライアスと呼んでいただきたい」

「あ・・・ 初めまして、ライアス様」

「は 初めましてライアス様!」

 思ったより丁寧な言葉使いと物腰でちょっと驚いてしまった。


「ライアスと呼び捨てでも構いませんよ。貴方達はこの船を守ってくれた恩人なので、乗客を代表してお礼を言わせてください。ありがとうございます」

「ライアス・・さん。そんなに気にしないでください」

「いえ 民衆を代表して恩人に礼を尽くすのは、貴族として生まれた者の義務ですから」

「そうなのですか?」

「そうですね・・・。あと、もう一つお礼を言いたいのですが?」

「もう一つ?」

「これは貴族では無く、一人の人間として貴方達に言いたいのだ!」


 ガシッ! ギュッ!


 !?

「ほんっっとうに! ありがとう! 俺たち家族を救ってくれて、ありがとう!」

 俺の手を取って強引に握手をする。しかもかなりの力を込めていて、少し手が痛い。

 続いてレイにも同じようにしている。レイも驚きが隠せないようだ。

 そして、ライアスの後にはミラルダとマリアが感謝の言葉を言った。

 マリアに至っては俺とレイにハグをして「お兄ちゃん、お姉ちゃんありがとう!」と言ってくれた。なんて! 可愛い娘なんだ!

 いや! 俺はロリの趣味は無いから、イヤラシイ意味は無いよホントに!


 ライアス一家はかなりフランクなようだ。こっちが素なのだろう。


「いやいや 驚かせてすまない! あまりにも嬉しくてな! どうにも俺は堅苦しいのが苦手で我慢でき無くなってな」

「俺はこっちの話し方が安心します」

「そう言ってもらえるとありがたい。実はあのモンスターの襲撃で、窓に張り付いていた白い物が伝説のクラーケンと聞いた時に、このまま家族を守れずに死ぬと思ったら、俺は自分の力の無さを恨んだよ。ミラルダとマリアを抱いて神に祈っていると、轟音と共に窓に張り付いていたクラーケンが消えた。そしてクラーケンを倒したと聞いた時には涙を流して喜んだんだ。俺はすぐにでもお礼に行きたかったのだが、くだらない慣習があって船の中で、貴族と一般の客が会うのはダメだと言うのだ。だから、貴方達を外で待っていたのだ」

「そうですか・・・。外で待っていたという事は、他の冒険者には・・・」

「もちろん彼等にも感謝の言葉を言ったのだが、「自分達は何もしていません、アキラさんとレイさんがいなければ、自分たちも死んでいました。だから感謝はその二人にしてください」と言っていた。俺は彼等も命を懸けて戦ってくれたのを知っていたので「そんな事は無い!」といったのだが「もっと自分たちは強くなってきます」と言った彼等の目に強い力を感じたので、俺はそれ以上何も言えなくなってしまった」

「彼等も自分の力不足を悔いてましたからね・・・」

「そこで、アキラ殿とレイ殿を我が家に招待したいのだ!」

「え!? 家へですか?」

「俺は今持ち合わせが少なくて十分なお礼ができない。だから家に来てほしいのだ」

 なんかライアスの表情が変わって、断りにくい雰囲気を出していた。マジかよ~・・・。


「え~と レイは大丈夫?」

「はい お任せします!」

 あー・・・ そーですか。断る口実が欲しかったのだが、そう言われると行かないとダメだな。


「場所はどこですか?」

「メルキアにある」

 今いるルソット大陸の中央より少し北にある街。交易が盛んで色々な物資が流通している。オークションにも結構レアアイテムが出品される事が多いので装備を整えたりするのに丁度いい。


「わかりました」

どの道メルキアに行く事になるから、早いか遅いかの違いだと思って了承した。

お金持ちの家に行くのは緊張しますよね!

行った事ないけど!

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