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Episode3:自分の気持ち

「君の事が好きだ。付き合ってください」

俺のその言葉を聞いた中野 雪は困った顔をしている。

そして、ゆっくりと口を開いた。


話は昨日に遡る。


「俺、中野さんに告白する」

「はぁ?何言ってんだよ」

「だから告白するんだよ」

「本気か、太一?」

「しつこいんだよ。真一は」

「でもよ、お前も分かってるんだろ?」

「あぁ、中野さんに好きな人がいることだろ」

「そう。それが分かってて何で告白するかな?」

「振られるのは分かってる。でも気持ちを伝えずに終わるのはもっと後悔する」

「まぁ・・・いいんじゃねぇの?そういうのも」

「そうか?」

「あぁ」

「ありがとな。なんとなく勇気が出るぜ」

「そういうもんなのか?まぁ頑張れよ」

「あぁ」


一目惚れだった。

高校に入学して彼女を見て恋に落ちた。

初めて一目惚れというのを知った。

不思議な気持ちだった。

だけど、そんな気持ちもすぐに消えていった。

中野さんに好きな人がいる噂を聞いたのだ。

誰かは分からない。もしかしたらいないのかもしれない。

でも考えると胸が痛んでばかりだった。

どうしようにもならないこの胸の痛みを止めたかった。

だから、決めたんだ。

彼女に告白するって・・・


「君の事が好きだ。付き合ってください」

俺のその言葉を聞いた中野 雪は困った顔をしている。

そして、ゆっくりと口を開いた。

「ごめんなさい。私好きな人がいるの・・・」

噂は本当だったようだ・・・

俺は少しだけ強がりながら

「いいよ。俺こそ突然ごめんね」

「いいの」

彼女はそれだけ言った。

少しだけ気まずい空気が場を支配した。

「じゃあ、私行くね」

彼女はそう言って俺の前から立ち去った。


何故だろう?

自然と悲しくはなかった。

自分の想いをしっかりと伝えられたから?

俺には分からない・・・

でも、これだけは言える。

後悔はしていない。


逃げなかった自分に誇りを持とう。


初めて1話で終わらすことができました。この作品を書くにいたって絶対に短編にしてやると思いながら書いたため、とっても短い話になってしまいました。書いてて、やっぱり短いのは自分にあわないと少なからず感じました。これからはまた3話程で完結する形に戻ると思います。

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