夢の国のアリス

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小説を書くのは初めてですが、どうぞよろしくお願いします。

誤字、脱字、その他おかしなところがありましたら、ご指摘いただけると嬉しいです。

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　追いかけたの。白兎を。

　だって姉さんは本を読んでいたから。

　花の冠を作るのだって、暑くて眠くて……。

　そしたら、私の側を白兎が通ったの。

　懐中時計と傘を持って、チョッキを着て。

　こんな面白いことはないわ！！　ねぇ？　そうでしょ？

　帰ってくる方法なんて考えなかったわ。

　ただ、追いかけたの。

　だって、それが私の役割。

　物語を始めないと、白兎を追いかけないと。

　せっかく、私を選んでくれたんだから。

　私を物語の中に入れてくれたのだから。

　姉(ロリーナ)でもなく妹(イーディス)でもなく

　私(アリス)を不思議の国へ、鏡の国へ、行かせてくれたのだから。

　絶対に渡さないわ。

　此処は私の世界なんだから。

――私が主人公(アリス)なんだから。