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じじいとアニキ

メイを送り届けてワシは奴らのアジトに戻る

そこにはチンピラ達とは違う別の気配があった

構わず倉庫の中に入ると赤髪の若い男が立っていた

「なんだガキか」

ワシを見た男はボサボサの赤髪を掻きながら呟く

「ワリィな、ここがお前の秘密基地なの知らなくてよ、二、三日で居なくなるから俺達に秘密基地貸しといてくれや」

おそらくはガタイのいい方の男が言っていたアニキだろうが、何やら様子がおかしいのぅ

なんかいい奴っぽいのが気になる

「って、そんなワケねえか、オメェだろ?子分どもやったの…」

男は頭を掻きながらワシの方に近付いてくる

そして…

「済まねぇ、ヤベェ仕事勝手に引き受けたって聞いて駆け付けたらこのザマだ、嬢ちゃん誘拐するとか言ってたが嬢ちゃんは無事か?怪我してないか?本当に済まねぇ」

男はワシに土下座して謝罪してきた

殺気や敵意は最初から感じんかったが初手の土下座は予想外じゃった

「大丈夫ですよ、それに母神様が守ってくださいますから…」

ワシは反応に困りメイの無事を伝える

「あいつらそんな幼いガキに怖い目見せてたのか…」

ワシの言葉は逆効果じゃったか、みるみる内に顔が青くなる

基本この世界、母神教…ワルド様の影響力が強過ぎて子供には皆優しい

というか厳しく扱ってワルド様の怒りに触れたら破滅するから普通の理解力があれば優しくするしか無いのじゃがのぅ

あの間違えて殺された子供を奴隷にしようとしていた金持ちみたいにロクな目に遇わんのじゃ

「虫のいい話なのは解るが、あいつらは好きにしてくれて構わねえ、俺も罰を受ける、それで他の子分達は見逃してやってくれねえか?」

男は頭を床に擦り付けてワシに懇願する

ガイダンスさん、王国法じゃとこの場合どうなるのかのぅ?

ワシ、別に王国法に精通しとる訳ではないのじゃ

こうやってガイダンスさんにずっと聞いておったのじゃ

だってワシ、七歳児じゃしのぅ

『ソーディアス王国法においては例え上司であっても直接の係わりが無いのであれば罪には問えません、また出頭の意思を示して恭順しているので厳重注意が妥当と判断します』

ガイダンスさんが法律と適切な処分を教えてくれる

なるほどのぅ

『お役にたてましたか?(Y/N)』

ガイダンスさんの何時ものヤツじゃな

これになんの意味があるのかワシにはよく解らんが毎回助かるのじゃ、勿論イエスじゃよ

『お役に立てて何よりです、また何でも相談してください』

無機質な女性の声はそういうと意識の外に消えていった

「王国法ではあなたや他のあなたの子分さんは罪には問われませんよ、ただ後で衛兵か役人にはちょっと監督不足で怒られるかもしれませんがね」

ワシは土下座する男の肩に手をやり優しく声を掛ける

「済まねぇ、済まねぇ…」

男はその手を取りワシに泣きながら礼を言う

言うても王族に連なる大貴族の従者の子供を拐ったとなれば王国法も何もなく全員斬首でもおかしくは無いがのぅ

自分の首一つで他の子分を助けて欲しいと言えるのは大した男じゃ

「本当に済まねぇ一生恩に着る、俺の名はアッシェ、ここら一帯のバカどもを纏めてます、あんたがどこの誰かは知らねえが俺達は命を懸けてあんたに一生着いていきます」

妙なところで裏社会と繋がってしもうたのぅ

「よろしくお願いしますね、アッシェさん」

これもワルド様のお導きという奴かもしれんのぅ

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