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じじいと魔法使い

捕えられた賊から情報を聞き出すのには時間は掛からなかった

自白剤や洗脳に近いと言ったところじゃろうか?

「中途半端に抵抗し無けりゃもう少し長生き出来たろうに、こりゃもうダメだな」

マナが言う

魔法に抗った事による負荷で心が壊れてしまったらしい

怖いのぅ、戸締まりしとこ

まあ、結果は思った通り元代官の指示による物じゃった

最初から解っとった事じゃ、驚きも何も無いがのぅ

「此方はこれで良いとして…門題は黒幕の方ですね」

ブツブツと何かをずっと呟いている賊を見下ろしながらワシは言う

賊もダスも元代官止まりで黒幕にはたどり着け着けなかったからのぅ

「大賢人マナ・ライ様、助けて頂きありがとうございました」

ワシは礼を言うとペコリと頭を下げる

「構わねえよ、そんな事よりもお前異世界人だな?」

マナが言う

まあ、こんな七歳児普通におらんじゃろうな

「はい、大賢人浜に隠しだてしても無駄ですし隠す理由も特にありません、僕は確かに元異世界人です」

ワシはそう返した

「元…ね、そういう小賢しい処世術嫌いじゃ無いぜ」

マナは笑いながら言う

「お前水属性の才能スゲェな水属性だけなら俺様以上かも知れん、どうだ?弟子にならないか」

今の人生込みで彼是百年は剣を握っとるワシが次は魔法を極める、というマナの提案も魅力的ではあるのじゃが…

「やはり僕は剣を極めたく思います」

ワシはマナを真っ直ぐ見据えて伝える

「そうか、そいつは残念だ」

マナは立派な顎髭を撫でながら言う

「俺様ももう500年は生きた、剣も弄った事はあるが結局魔法に戻って来ちまったし人の事は兎や角言えねえ、魔法について知りたい事が有れば何時でも頼ってくれ」

そう言うとマナはぷりちーじゃない笑顔100点満点でニカっと笑う

それはそうと500歳は人生の大先輩じゃな

マナに比べたらワシなんぞまだまだケツの青いヒヨッ子じゃわい

「それなら魔法を一つ教えて頂いてもよろしいでしょうか?」

弟子にはならんが魔法は学びたい

ワガママなお年頃なのじゃ

「おいおい、俺様に魔法を教わるのがどんだけ贅沢な話かわかってるのか?」

マナは呆れた様に言う

「で、何が知りたい?攻城攻撃魔法か?それとも滅びの魔法の方が好みか?」

物騒な文言を愉しそうにマナは語る

「いえ、父や執事が使う空を飛ぶ魔法が使いたいのです」

それは以前からの希望である

ドラコンが空を飛ぶかも知れんからのぅ

名付けてビューンと飛んでババーンと斬ってドーンと勝つぞ作戦じゃ

流石はワシ、完璧な作戦じゃ

「そうさなぁ、お前は風属性が低いからあまり期待するんじゃねえぞ?」

マナは顎髭を撫でながら難しそうに言う

「執事は知らないがお前の親父は風魔法と剣術だけは天才だ、親父と同じ事が出来んからと嘆く必要は無いからな?」

まだ教わって居ない内から励まされてしもうたわい

口は悪いが根はいいヤツじゃな

それはそうと魂喰らいが色んなもん喰ってスキルとかなんとか獲得した時にレベル1で覚えられるのじゃが、あれはレベルアップせんのかのぅ?

『チュートリアル:レベルアップについて』 

ガイダンスさんの説明はこうじゃ

基本この世界では学習や経験で数値を伸ばす事は可能

ただし一般的には+5~10くらいでそれは以上は滅茶苦茶頑張らんといかんらしい

なるほどのぅ

『ただし魂喰らいが同じスキルを獲得した場合、経験値に関わらずレベルが1段階上昇します』

つまりはいつぞやのゴブリンシャーマンを沢山狩ればその内パーパスみたいになれるかも知れんのぅ

《ヤメテオケ…タマシイガケガレルゾ…》

突然ワシの頭の中に神の声ともガイダンスさんの声とも違う禍々しい声が大音量で響き渡る

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