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じじいと藪とトカゲの尻尾の先っちょ

最後の手段…

ワシが黒幕と決闘するという方法じゃ

戦神の加護を使ってのぅ

これは本当にどうにもならなくなった時の奥の手じゃが

反王宮派が相手ならそれで解決するやも知れんが他国の工作じゃと最悪戦争に発展する可能性もあるからのぅ

じゃからその前にやれる事は全部やっておく必要があるのじゃ

数日後、ワシは奴隷にされてしまった人達に話を聞く為に村に足を運んでいた

やはりここに住まいを用意しても良いのかもしれんのぅ

街と村の往復は何日も掛かる訳では無いのじゃがどうにも面倒でいかん

「同胞を助けて頂きありがとうございます」

ガイがワシを見付けるなりそう言って駆け寄る

「私がした事ではありません、現領主の部下がした事ですよ」

ワシは人の手柄を横取りする趣味はない、称えられるべきは即座に動いたハモンなのじゃからのぅ

「現領主は皆さんの味方であると知って頂きたい」

ワシの言葉にガイは安堵の表情を浮かべ何度も礼を繰り返す

「売られてしまった方達と話がしたいのですが大丈夫でしょうか?」

彼らの心情を考えるとまだ話を聞ける状況ではなかろうが、ワシもあまり時間が無いからのぅ

「…解りました、他ならぬカタナ様の頼みでしたら」

何かを察したガイに連れられワシは旧村民の集まるエリアに向かった

「その後皆さん、この村はどうですか?」

ワシはその道中で旧村民の代表であるガイに問いかける

これもワシにとっては重要な懸念事項じゃったからのぅ

「正直腹立たしいです」

ガイはその質問に苦々しい顔をして地面を見つめる

何か怒らせてしまったかのぅ

「あんないい人達を人を喰らう悪魔だなんて思っていた自分を殴ってやりたいです…聞けば彼らも故郷を持たない、不安定な立場だと言うじゃないですか、私たちと同じでした」

そっちかい

ふと回りを見るとオニの子と旧村民の子供がおいかけっこをして遊んでおる

「そういう人が頼っていい場所にしたいですね」

ワシはその風景を見て思わずそれを口にする

「素晴らしいです、カタナ様ならきっと出きると思います」

ガイは嬉しそうに賛同してくれる

まあ、十四になったら魔王討伐に行くのじゃがのぅ

それまでにワシ無しでも回る様にせんとなぁ

などと思っている内に旧村民の仮住まいの地域に辿り着く

…仮住まい…じゃったはずなのじゃが…

ワシは取り敢えず雨風を凌げる一時的な住居をまず作ってから改めてちゃんとした家を作る様に指示を出して居ったのじゃが、オニ達もウドの職人達も最優先で彼らの住まいをちゃんとした物として作っておった様じゃ

これは確かに彼らの考え方も変わるじゃろうな

ただ指示を聞かなかったから後でお仕置きじゃ

「こちらです」

ワシはガイに案内され会議所の様な場所へ行く

この施設は要らんのぅ

彼らだけで集まって話し合いをさせるのはあまり感心せん

何か別のものにしてしまおう

彼らがここに永住してくれるのであれば分断の芽は摘んでおいた方が良かろう

少しして十人程じゃろうか、若い男女がガイに連れられ入ってくる

「彼らがそうです」

ガイは短く告げる

「ありがとうございます」

それにワシは多くを語らず返す

「皆さんには辛い思いをさせてしまうかもしれませんが皆さんを守る為にも是非お話を聞かせて頂けませんでしょうか?」

見た目には酷い仕打ちを受けた様には見えんのぅ

ハモンが早急に動いてくれたお陰じゃ

何か礼をせねばならんかのぅ

さて、この藪をつついて出てくるのはどんなトカゲかのぅ

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