じじいキレる
その日オニ達の村はちょっとした騒動になったいた
人の集団が大挙して訪れたからだ
ワシはその処理の為に村に居った
「私はこの村の管理を領主から任せれておりますカタナ・ソードと申します」
ソードの名を聞いた人々は何とも言えない表情をしておる
「俺…私はこのグループのリーダーをしているガイと言います、率直に言わせて頂きますとこの村は元々我々の村です、魔物が居なくなったのなら出ていっては貰えませんか?」
ガイと名乗る男が言う
成る程、廃村の元住人じゃったか
「それは出来ません、私はここに避難してきたオニ達を住まわせる様に領主から命を受けオニ達と共に魔物や魔族と戦いました、彼らを追い出す事は出来ません」
彼らの主張も解らんではないのじゃが此方にも此方の事情もあるからのぅ
「やっぱりダメなのか…」
王族の中でも上位に位置するワシにダメと言われては従うしか他無い元村民達は現実を突きつけられ肩を落とす
「俺たち、もう奴隷として売られるしか無いのか…」
元村民の小さな呟きをワシは聞き逃さなかった
「奴隷?あなた方は街で保護されている筈ですが、失礼ですが話を聞かせて貰っても宜しいですか?」
ワシはガイに訪ねる
「保護だと?俺達は街の住人としての資格なんて与えられず定職にもありつけないその日暮らしをさせられてるんだぞ、何だかんだ理由を付けては役人にカネを取られて払えなければ奴隷として売られてしまう…だから帰ってきたのに…」
ガイが嘘を言っている様には聞こえないがワシにはガイが言っている事が理解出来なかった
遺憾ながらこの国にも奴隷制度は存在する
まあ、他所よりは緩い様じゃが
ただ奴隷身分の者以外を売買すしたり国王の許可無く平民を奴隷身分にする事は法律で禁止されとるはずじゃ
何故そんな話になっておる?
「一つ提案なのですが、オニ達を追い出すのではなく一緒に暮らす事は出来ないでしょうか?」
ワシは疑念を抑え考えられるベターな提案をする
幸運にも近隣のオニを集める為に村を拡張していたので彼らを迎え入れる余裕が無い訳ではないからのぅ
「しかし、オニは人を食らうと言いますし…」
ガイは真っ直ぐにワシに見つめられて視線を下ろして言う
やはりこの手の偏見は早々に拭わんといかんかのぅ
逆に彼らとの共同生活が実現したら或いは誤解も解けるやもしれんのぅ
「迷信ですよ、オニ達は人よりここの獣の方が大好きですからね」
ワシはぷりちーに笑って見せる
「どちらにしてもすぐにここを発つ事も出来ないでしょう、しばらく滞在して様子を見てください」
ワシはガイに頭を下げてお願いした
「その者の言う事は間違い無かった様です」
数日後、ワシはこの件をハモンに相談して調べて貰っておった
「どうやら元代官の仕業…らしいですね、幸いにもまだそれ程の人数では無かったので奴隷として売られてしまっていた村人は全て私の名義で買い取り村に送りました」
ハモンも何とか冷静を保っている様には見えるが言葉の中の怒気が隠し切れていない
それにしても奴隷は安くは無かろうに、幾ら使ってくれたのやら
それにしてもまた元代官か…
ワシの中で何かが弾ける様な感覚がした
もう良いよな、斬っても良いよな?
『スキル戦神の加護を発動しますか?』
頭の中でガイダンスさんの声がする
答えは
ノーじゃ




