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じじいととびだせ嘆きの森

略してなげ森

ってやかましいわい

パーパスからの荷がラゴウ村に届いたという連絡を受け、ワシは村に足を運んでおった

最近は家と村を行ったり来たりじゃ

いっそ移住しようかのぅ

大抵のお貴族様は王都で領地を支配しておる様じゃがやはりワシにもそれは性に合わん

一体誰の影響かのぅ

「これは凄い…」

再建した倉庫に入りきらない程の物資が届いておって村の衆も大騒ぎになっとった

「若様、こりゃなんですか?」

ソンが訪ねる

無理もない、事情を知るワシですら加減しろと思う量じゃからのぅ

「村長、実はその件でお話があります」

ワシはソンにパーパスとの会食の時に出た話をする

森の開墾、魔獣や魔族の討伐、魔晶石を税として納める事

「こちらで勝手に決めてしまい申し訳ありません」

ワシは頭を下げ詫びる

利点の多い話じゃが、実際に危険な作業をするのは彼等じゃからのぅ

「とんでもございません、頭を上げてください若様」

ソンがワシの行為にどうして良いやら解らずあたふたとしておる

「ワシらは領主様や若様に拾って貰えねば戦闘奴隷として売られるかあの集落で野垂れ死ぬ世界運命でした…」

うつむきながら訴えるソンの表情はよく解らん

「ですのでワシらは命に代えましても必ずや…」

そこまで言ってソンは言葉を止める

正確にはワシの怒気に止められたのじゃが

「簡単に命を投げ出さないでください、死んだら終わりなんですよ?」

言葉は何時ものまま…のハズじゃが、オニを束ねる長として調整された特殊個体であるハズのソンが七つの子供の怒気に当てられ一歩後退する

「二度とそんな事言わないでください」

ワシはそう言うとぷんすかと怒りながら子供らが遊んでおる広場の方へ向かうのじゃった

「こわっ」

ソンは年相応の素が出る程に狼狽えておった

かつてのオニは男は五歳、女は三歳で子を成せる様になり、十で戦場に出て三十で寿命を迎えるという戦う事に特化した種族じゃったそうじゃ

尤も、二十歳まで生きられる者は殆どおらんかったそうじゃが

ラゴウがオニを解放した時にそれを哀れんだ母神…最高神ワルド様が人並みに成長出来て、人並みに天寿を全う出来る様にしてくれたのだとか

以外とちゃんと仕事しとるのぅ

『以外には余計よ』

頭の中に声が聞こえた気がしたが多分気のせいじゃろう

ワシは子供らのことろへ行くと持参してきたメケメケを子供らに振るう

ほんのり甘しょっぱいあまり美味しく無いが癖になる焼き菓子じゃ

「ありがとう若様」

アカとは違って皆ちゃんと躾られているのかお礼をちゃんと言ってからメケメケを堪能しとる

子供はやっぱり可愛いのぅ

メケメケを貪り食らう子供を見ているとすぐ横に三つかそこらの女の子が近付いて来てワシに聞く

「若様はなんでみんなを助けてくれるの?」

ド直球な質問にどう答えた物やら

その裏表の無い笑顔にどの様に答えた物かのぅ

「義を見てせざるは勇なきなり、ですよ」

ワシは幼子の頭を撫でてそう言う

「よくわかんない」

難しい言葉を言われ困惑する女の子たったが他の子らに呼ばれると頭をペコリと下げて他の子供達のところへはしっていった

うむ、礼儀正しくてよろしい

ワシは広場で遊ぶ子供達を見て彼等が幸せに生きられる事を願うのじゃった

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