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じじいの小さな戦(いくさ)その3

『風属性Lv3を獲得しました、風属性Lv1と風魔法Lv1を習得しました』

ゴブリンシャーマンを斬った事で魂喰らいがスキルを習得したようじゃ

風魔法…ついに空をビューンっと飛ぶ奴が覚えられるのかのぅ

あれは便利そうじゃ

何時か戦闘機も斬ってみたい物じゃのぅ

などとガイダンスさんのアナウンスを聞きながら思って居るとオニ達から逃げて来たであろうゴブリンやオークの集団が此方に殺到する

「想定通りですね」

ワシの一言を号令にハモンとアカが飛び出す

数に勝る事で油断したか、哀れな魔族どもは次々に刃の餌食になっていく

「グオォォォォッ!!」

一番弱そうなワシのところにオークが三匹迫って来る

まあ、七歳児がこんなところに居りゃそうなるじゃろうな

ワシはその哀れな妖魔を瞬時に斬って捨てる

オークはホブゴブリンよりも更に大型で生命力と繁殖力が強いが頭は絶望的に悪い妖魔と聞く

コイツがここのボスという事は無かろう

『スキル自動回復Lv4を獲得しました、自動回復Lv1を習得しました』

なんぞ要らんもん貰ってしもうたわい

周囲の魔族を一掃してワシらは廃村の中心部に到達する

その戦いは一方的な勝ち戦じゃった

奇襲で完全に浮き足立った知能の低い妖魔の群れを一方的に蹂躙しとるだけじゃった

「俺の縄張りで派手な事をしやがって、死ぬ覚悟は出来てるんだろうな?」

廃村の中心部にある倉庫から人影が姿を現す

というか人間じゃのぅ

何故魔族と一緒に?

「奪われた物を返して貰いに伺いました、私の名前はカタナ・ソード、この地の領主の息子で…」

言い切る前に男がワシに向かって突進してくる

海賊の様な黒い眼帯を付け、ボサボサの長い髪を後ろにまとめてるその姿は野武士という言葉が似合いそうじゃ

男は身の丈はあろうかという大きな蛮刀を振り下ろす

ギィィィィン

それをワシは軍刀で受ける

「おいおい、マジかよ…」

七歳児に自慢の剣が弾かれ男は冷や汗を流す

一太刀で相手の力量が解るというのも一つの才ではある

「自己紹介の途中だと言うのにせっかちな方ですね、捕縛して色々と聞きたいところですが無駄なのでしょうね…」

ワシは昔パーパスが捉えて王宮に引き渡したゴブリン使い達を思い出していた

奴らはその日の内に自害して何も聞き出せんかったそうな

「調子に乗るなよ小僧」

そう言うと男は首からぶら下げていた笛を吹く

が、犬笛なのかワシには音は聞こえなかった

すると倉庫が崩れ中からトカゲのお化けが姿を現す

大きさは10mといったところじゃろうか?

体高は3mはありそうじゃ

「覚えておけ小僧、切り札ってのは隠しておくもんだぜ」

そう言うと男はトカゲのお化けの背に乗った

「まだ幼態ではありますがあれはまさしく地竜…ドラゴンですな…」

ハモンがワシに教えてくれる

「僕にやらせてください」

ワシはそう言うとドラゴンの前に一人歩みを進める

思うとったのとなんか違うがワシは念願叶ってドラゴンが斬れる事に少年の様に眼をキラキラとさせるのじゃった

まあ、少年なのじゃが

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