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じじいと短剣

ソーディアス王国の国王はソーディアスを名乗る

そりゃそうじゃな

その他の王位継承者五位までがソードを名乗り、十位までがダガーを名乗る

父であるパーパスは王とは友人だが血の繋がりは無いためダガーの名は名乗らないがワシはこれでも王位継承者であるママンサの子なのでダガーを名乗らされている

継承順位は八位と高いのやら低いのやらよく解らぬが、叔父が何時までも結婚しないので若いワシは必然的に後継候補に上がってくる

面倒じゃのぅ

で、スミスはダガーという名を聞いて驚いたという訳じゃな

「ダガーと言っても継承順位はそれ程高くは無いので気にしないでください」

ワシは諸々を察し笑顔を向ける

「その出自も女神に願い出た結果なのか?この国を支配するのか?」

スミスは再び質問を開始する

まあ、そうなるじゃろうな

「いえ、この生まれは偶然ですし王が結婚しないのは僕には関係ありませんから」

叔父がが独身である事に拘る理由は知らぬが叔父に子が出来ればワシの王位継承順位は無意味なものとなるじゃろう

「確かにそれもそうだな」

王が独身である事に触れた事で一応の納得はしてもらえた様じゃ

「何度も疑ってしまって済まないな」

スミスが謝罪する

ここまで疑われる程に転生者や転移者は悪質なのじゃろうか?

という疑問も湧くが、おそらくはロクな話にならんので放って置くとしようかのぅ

帰る前にこの剣の特徴をいろいろと教わった

魂喰らいは使用者の情報を喰らうという事

その食らったら情報を元に成長をするという事

その結果情報だけではなく使用者自身を喰らう可能性もあると言うこと

そして何より

普段は小さなキーホルダーになるという事じゃな

孫やひ孫が温泉の土産屋でよく欲しがったアレみたいじゃのぅ

持ち運ぶには便利そうじゃな

「お前がその剣に喰われぬ剣士である事を願っているぞ」

最後にスミスはそう言っておった

無愛想じゃが根は善人なのじゃろうな

工房を出てから問題が起きた

行列を成していた連中にあっという間に囲まれてしもうたのじゃ

「ガキ、どうやって取り入ったのかは知らんがお前如きがブラウニーズウェポンを手にするなんざ百年早い」

ガラの悪いチンピラに絡まれた

百年ならもう過ぎてるからセーフじゃのぅ

「僕をソーディアスの関係者と理解しての狼藉ですか?」

静かに、じゃがほんの少しだけ殺意を込めてチンピラを睨む

ほんの少しじゃぞ

「ヒィッ」

殺意に当てられたチンピラはしりもちをつき尻を引き摺って後退する

情けないのぅ

まだゴブリンの方が気骨があったぞい

そのチンピラが豪快に空を飛び情けない声をあげて落下した

「お坊ちゃん、そんなヘタレ無視して俺様と遊ぼうや」

2mはあろう巨駆に見事なまでのハゲ頭

絵に描いた様な怪力自慢じゃな

ほんの少しとは言えワシの殺意を物ともせん辺り場数はそれなりと言ったところかのぅ

しかし、大人げない

実に大人げないのぅ

「鬼ごっこ下手ですか?」

ワシって本当に大人げない

力任せに掴みに来るハゲ頭を最小限の動きでかわす

基本的な体力では四歳児のワシではこの大男には敵うまい

じゃがのぅ、場数で言うならワシも負けとりゃせんのじゃよ

「このガキ、チョロチョロとっ」

定番の捨て台詞じゃが無駄じゃ

ワシがそれなりに動けるのもあるのじゃが、何よりも母神様の加護が強力過ぎてラッキーヒットすら無いのじゃから

それどころか小石に脚を取られたりとハゲ頭の方の不運だけが積み重なっていく

お主とて昔はこの加護を受けておった身じゃろうに

何度目かの大降りの掴みにかけを避けた時に脚を掛けてやると大男は派手に転びそのまま動かなくなる

まあ、死にはせんじゃろう

「まだやりますか?」

ワシの気迫に圧されてかギャラリー達が黙り込む

正直疲れたのでこのまま帰して欲しいの

「貴様ら王都で何を騒いでおる!」

さわぎを聞き付けたのかここでやっと衛兵がやって来る

不味いと口々に言いながらギャラリー達は蜘蛛の子を散らすよう逃げていく

伸びているハゲ頭とチンピラ二人とワシは衛兵に詰所に連れていかれてしもうた


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