表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/32

甘い企み伍

 黄色の悲鳴が聞こえて急いで戻ってくると、



「あら、お帰りなさい」



 どこか上の空の佳奈子様が迎えてくれた。



「あの、何があったのでしょうか?」


「やっぱりあなたですね⁉わたくしの扇を盗んだのは⁉」


「わたくしではないと言っているでしょう、桂子様。そのように高い声を響かせないで下さる?あなたの声尾は耳に響くので」


「なんですって......!」



 やりとりを見た感じで大体分かった。



「桂子様の扇がなくなったのですか」


「ええ。どうやら、桂子様が席を外している時にね。それで薬子様が疑われているのだけど......」


「もしや、莉子様ですか?わたくしの大切な扇を盗んだのは」


「え⁉わたし、そんなこと......」



 今度は莉子様まで疑われ始めた。桂子様に詰め寄られてもう泣きそうだよ。



「(これ、解決できたりするか?) 」


「(今の話を聞いただけで何も分かりませんよ。せめて全員から話しを聞かないといけません) 」


「(分かった)」



 小声の会話が終了し、和葉様は佳奈子様に何かこそこそ話している。一体何が分かったんだろう?



「ねえ、百合。あなたって謎を解くのが得意なのよね?」



 え?まさか......



「誰がやったのか見つけてくれないかしら?」



 やっぱりそう来たか。

 最近、ようやくこの世界になじんできた。そして、相手は中宮でわたしはただの客人で侍女。

 わたしには断る術がなかった。



「かしこまりました。では全員からお話を伺いましょう」

短いですが、切りがいいので今日はこの辺で止めます。

次回は事情聴取で7月13日頃に更新します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ