解決
ガラファスが、始不死種に魔道具となった一郎と龍二を渡し、それを使った後、始不死種は、光を放ち、普通の子供くらいの小さい姿になった。
「とりあえず、色々解決したぞ。」
「その姿は?」
「色々あったんだ。」
月の地面から、人化した始虫も出てくる。
「始虫!」
剣を向けるガラファスと観察する5龍の1龍ラガルドレイア。
始虫はガラファスは無視し、ラガルドレイアを見る。
「うわ、私、こんなに弱くなっちゃったの?」
始虫は、がっくりとうなだれている。
ガラファスは、ラガルドレイアを見る。
「どうやら、うまくやってくれたようだ。剣を収めていいぞ。」
「ラガルドレイア様がそうおっしゃるなら⋯。」
困惑するガラファスは、それでも、剣を収めた。
ラガルドレイアは、始虫に話しかける。
「始虫どのとお見受けする。どうか、後ろの紫の虫たちをどうにかして欲しい。」
「いいよ。ちょうど、レベル上げしたかったから。」
紫に光る虫たちは、さっと、戦闘をやめ月の始虫の周りに集まってくる。
30分もしないで、月は、幾千幾万の紫色の虫たちの整列ができた。
始虫は、背中から1枚の羽のようなエネルギー体の巨大な口を出し、一口で、全ての紫色の虫を捕食した。
「21レベルしか上がらなかった⋯。」
月には、いつの間にか、始虫討伐のために集まった皆が、揃っていた。
始不死種は、告げる。
「戦いは、終わりだ。もう今までの始虫はいない。安心して、星に帰れ。」
歓声はなかったが、皆、納得した雰囲気だった。
始不死種と、始虫も星に降りた。
一郎と龍二は、宇宙で活動する術を保たないので、地上で、封印から解放された。
一郎は、久々の実態のある体に違和感を感じ、龍二はあくびをしていた。
一郎にはすでに異世界因子はない。
始虫からドレインした力も失われていた。
一郎は、そのことに気づいて、少し残念に思ったが、まあいいかとすぐに切り替えた。
始不死種と始虫は、龍二を警戒していた。
龍二の異世界因子はまだ、健在だったからだ。
始不死種が聞く。
「龍二、一つだけ世界の法則を変えることができるとして何を願う?」
「?なんだ、この子供。」
「龍二君、答えてあげてください。」
「えー、じゃあ、1つだけの縛りを無限にするとか?」
「それをするには、エネルギーが足りないな。」
「なんだよそれ。じゃあ、奇跡?」
「奇跡?」
「ああ、そういう希望が実現することっていいと思わないか?」
「それを実際に実現できる力が、お前にはある。お前の異世界因子を奇跡の概念に変換したいのだが、いいか?」
「え?いきなりなんだよ。」
「だめなら他のことを考えろ。」
「いや、奇跡でいいよ。」
龍二の体が光に包まれ、異世界因子は奇跡の概念に変換される。
奇跡の概念は、世界に溶けていった。




