冒険者登録
「冒険者ギルドでは、身分の保証、仕事の斡旋、預金の管理などを行っているわ。説明より先に、身分保障のギルド証を発行しましょう。アンさん、2人お願い！」
「はいはーい。じゃあ、登録しますね。この水晶を触ってください。はい、2人ともOK。ギルド証です。」
「今の何？」
「魔道具で、称号のチェックをしたの。特に問題ないようだったから、登録されたんでしょうね。」
「称号？」
「ほら、ゲームとかの奴。」
「ああ。それで、殺人鬼とかが称号に入っていると、登録できなくなっちゃうのか？」
「そう。詐欺、殺人、盗人、強姦魔とかは絶対NG。呪い関連のものは場合によってはNGよ。」
「呪いか⋯。」
「ちなみに登録には、3000貨かかるわ。二人で、6000貨ね。」
「ギルド証は再発行でも、3000貨かかりますので、注意してください。あと、お金のやりとりはギルド証でもできますよ。」
「⋯？」
龍二にはピンとこなかったようだ。
「電子マネーみたいなものってことだろう。」
一郎が耳打ちする。
「普通のお金って無いの？」
「基本この国では、すべて、摩貨ですよ。」
「盗まれる心配がないからね。っていうか、普通のお金ってあんたたちやっぱり、この国の人間じゃないのね。」
一郎は笑った。
「ははは。ノーコメントで。」
「ギルド証では、自分のステータスの確認もできますよ。」
一郎と龍二は、ステータスを確認する。
「総合戦闘力4って強いんですか？」
「俺は、８だな。」
「二人ともすごく弱いです。甘やかされ貴族の箱入りお坊ちゃまくらい弱いですよ。」
「二人って、もしかして魔法とかスキルとか技とか使えない？」
「龍二君、使える？」
「使えるわけねーだろ。」
「ギルドカードで、魔法適正も見られますから、確認してくださいね。魔法は、魔力さえあれば、誰でも使えますからがんばってください。」
受付のアンは、呆れたように言った。
「取り分ね。私が、16万くらいで、二人は、3万。問題ない？」
「大丈夫です。」
「宿は、ギルドからの紹介状を持っていけばぼったくられないよ。」
「何から何まで、ありがとう。」
「ありがとう。」
「変なお礼はいいわ。私は、痺れさせて一網打尽にしただけだし。」
「ギルドの地下は修練場になってます。1000貨で使えますからどうぞ利用してください。」
「その前に、お腹減った。」
「そうですね。」
「干し肉あげようか？」
リリエットが、2つの干し肉を渡す。
一郎と龍二は、それをお礼を言ってから食べた。
「⋯あんましおいしくない。」
一郎は龍二の発言に、失礼だと言おうとしたが、塩辛くまずい干し肉は、その発言も仕方ないと思わせた。
