伝令
朝食後、父に呼び出されるリリエット。
王から全ての貴族への伝令があるらしい。
リリエットは、初めてなので、父の方から事前に説明をしておくようにという事前注意があったそうだ。
時間になると、地下の特殊な部屋へ移動する。
伝令は、一瞬で終わる。
情報と王令がばーっと念話で伝えられて、それで終わりだ。
質問などはする必要がない。
質問になりそうなところも全て精査された情報と疑問を挟む余地のない命令が完璧に揃っているからだ。
リリエットへの情報は、月に封じられた始虫が目覚めたことと、それに伴う注意、そして、リリエットへの王令にも関係するが、魔法研究塔の情報が主だった。
王令の方は、1年でLV500になれということと、半年間、魔法研究塔で、魔法を勉強すること。
ラスティル家は、銀位としての責務があるので、負担をかけるなとのことだ。
続いて、王令ではないが、研究塔には、アイシーを連れて行っていい、異世界人である一郎と龍二は一度王城にて、安全の確認をしたいので説得をとのこと。
注意事項として、異世界についてはもちろん極秘。
ばれたらばれたでいいが、積極的にばらさない方が好ましい。
始虫については、リリエットは力不足なので、あまり無茶しないように。
そんな感じだった。
リリエットは、父に確認を取る。
父の方にも情報と王令が言っていたようで話は早く進んだ。
やることをしっかり整理し、書き出した後、リリエットは訓練しているアイシーを魔法研究塔に誘う。
アイシーは、とても喜んでいた。
アイシーにとって、魔法研究塔と、その頂点に立つリリティア・カルファディアは、あこがれだったので当然だ。
問題は、一郎と龍二だ。
リリエットは、説得と言ったが、うまくできるかわからなかったので、もうやけだと言わんばかりに正直に事情を話した。
一郎も龍二も断らなかった。
一郎は、異世界から自分たちが、やってきたことがバレていることに少し危険を感じたが、バレていて強制連行とかでないので、いいかと思わせられた。
いや、それすらも王族の狙いなのか?
とか考えたが、思考は結局どうどう巡り。
リリエットをたてて大人しく言う事を聞いた法が良いだろうという結論になった。
龍二に関しては、特に何も考えていなかった。
リリエットは断られなかったことに安堵した。
そして、一郎と同じく、2人が、異世界からやってきたという情報を掴んでいた王族にそら寒いものを感じていた。




