表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
17/48

再びの緑狼

村が見えてくる。

龍二は、安堵せず、全力で駆け抜ける。

セティには、10体を超える緑狼が見えていた。

龍二が止まったら食われる。

そう思うと、死の恐怖が身近に感じられた。


と、龍二の右横の茂みから、緑狼が飛び出してきた。

セティの迷いは一瞬。

でも、判断は正しかった。

龍二への身体強化をいったんきり、残りの魔力の8割の全開ライトを放つ。


右横から飛び出してきた緑狼をはじめ、後ろを追ってきていた緑狼たちも、ライトの光を直接見ていたので、倒れるように、バランスを崩した。


龍二も突然の光に、バランスを崩す。

セティは、前に投げ出された。

その拍子に杖もどこかに飛んでいってしまう。

龍二は、思う。

これじゃ、いつかの一郎さんみたいだな。

そう思うと、ライトの光で、見えないまま、まだ回復しない目でも叫ぶことは決まっていた。

「セティ!逃げろ!!」


セティは、起き上がると、自分に光の身体強化をかけ、龍二のところに戻り、龍二を背負う。


「カッコつけてる暇があったら、あがけって、おじいちゃんにおばあちゃんが言ってました。」


門まで、あと、50m。

緑狼たちは、起き上がり始めた。


門まで、あと、45m。

緑狼の一匹が、龍二に噛みつく。

自分に身体強化をかける。

龍二の目はまだ見えない。

しかし、門の方向は、わかる。


門まで、あと、40m。

他の緑狼たちが、龍二たちに向かう。龍二は、再びセティを抱えて走り出す。

ふくらはぎに食い込んでいた緑狼の牙がずるりと抜ける。


門まで、あと、30m。

龍二たちの元へ、再び緑狼がやってくるのが感じられる。


門まで、あと25m。

セティが、龍二に光の身体強化をかけ直してくれた。

緑狼たちの噛みつきは一瞬の加速で、避ける。


門まで、あと20m。

龍二の両足に噛みつく緑狼2体。

セティの息を飲む声が聞こえた。

それでも前進する龍二。

歯を食いしばり、見えない目で、まっすぐ進む。

それでも、限界はすぐに訪れた。

龍二の目の前にさらに2体の緑狼が道を塞ぐ。

龍二は、それでもあきらめない。


何か。

何かないか。


『意識的にやったらうまくできたかも⋯。』


身体強化が強くなったときのことだ。

なんとなく、こんな感じと聞いたらできたこと。


今まで出来なかったけど、できるかもしれないこと。

イメージ。

噛みつかれた足全部。


俺が、使える属性で、使えなかった魔法。

火と無属性の合成属性で、爆発属性魔法:自爆。

全魔力つぎ込めばなんとか届くだろう。

いや、届かせろ。


吹き飛ぶ、俺とセティ。

二人は、地面に投げ出される。

龍二は見えない目で叫ぶ。

「セティを助けてくれ!誰か、セティを!」


夢中で叫んでいるうちに龍二の意識は消えていった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ