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それぞれの日常

一郎の1000万の使い道。

あぶく銭。

いきなりの金持ち生活にどうしようと思っているとリリエットから助言をいただく。

「拠点を買うか、戦闘奴隷を買うか、魔導書を買うかにしたほうがいいよ。」


全部なんとなく理由はわかる。

拠点は、金がある時に用意できればいい。

戦闘奴隷もわかる。

一郎は、自分の弱さをわかっていた。

魔導書は、意識の外だったが、確かにありだろう。

ただ、相場がわからないから、そこは怖い。


一郎は、結局、リリエットに見てもらい魔導書を買うことにした。

100万で、霧属性の酸霧。

200万で、重力属性の範囲指定重力強化。

600万で、爆発属性の接触指定爆破。

3つを買った。

どれも、ギルドにあった売れ残りだ。


あとは、やっかみも嫌なので、一郎と龍二とリリエットで、100万分ギルドで、使ってくれと言っておいた。

アンは、うまくやるから安心してくださいねー。

と言っていた。


その結果、村でお祭りが開かれることになった。

肉料理に酒。

この村に所属している冒険者たちは、よくわからんが楽しんだ。


一郎と龍二は、金を持っている雰囲気を隠し切れず、祭りの後に、3人組のFランク冒険者くずれに絡まれて、クロガネに助けられたり、すりに遭いそうになったりした。


なので、宿にも30日分先にお金を入れておいた。

二人で1日10000貨なので、30万貨だ。

残り50万貨くらいになった口座。


リリエットは、最近別の人らと組んでいるようだ。


祭りから、3日後、一郎は、宿のベッドで天井を見上げている。


ここに来てから、まだ、10日も経っていないはずだが、色々あった。

いきなり森に放り出され、狼たちにかじられ、魔法を覚えて、妖精に会って、お祭りをして⋯。


次は何が待っているのだろう。

そう考えると、不思議と楽しく思うより怖くなった。

元の世界のことを考えるとぽっかり穴が開いたようになる。

「ホームシックか。」

親はもういないし、帰ってもきつい仕事しか待っていないのにな。


龍二君は、どうなんだろうか。

一郎は、ふと気になって龍二がいたであろうベッドの方を見る。

龍二は、今日は、一人で森に行くと言っていた。

大丈夫かなあ。


いや、俺はあの子の親じゃないし。

追うのも変か。


龍二はと言うと、森に一人ででかけ、とりあえず、モンスターを倒していた。

元の世界のことを考える。

妹や父母は心配していないだろうか。

友人は、どうしているだろうか。

一郎さんは頼りになる。

俺は、甘えているのか。


俺は、何をしてるんだ?


わけのわからない焦燥感に駆られ、龍二は、グリーンボールというモンスターを狩りまくった。


スキル証のレベル欄。

LV1。


まだ足りないのか経験値。

夕方まで、狩ってもレベルは上がらなかった。


「やめて!」

そこには、ゴブリンに引き倒されている少女がいた。

龍二は、迷いなく、星属性の身体強化を使い、ゴブリンに斬りかかる。


人の形をしたモンスター。

⋯普通に切っちゃったな。


少女は、怯えた表情で、龍二を見る。

龍二は、なんと言っていいかわからず、とりあえず、服を破られているので、マントを貸すことにした。

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