奇跡のマリンバ!?
人見知りの私はティンパニ大好きパーカッション2年の杏奈。
3年生の瑛斗先輩に恋をしている。
「恵麻せんぱーいっ!」
「どうしたの?」
「次の曲のパート決めましょ!」
「わかった。パート決めるから集まって〜!!」
パーカッション全員が椅子をどけた音楽室の中心に集まった。
「みんな何がいい?」
パートリーダーの恵麻先輩はそう言った。
「私ティンパニがいい!!ティンパニ!ティンパニ!」
「ティンパニやりすぎ!うちがティンパニやる!」
と私と同じ2年のゆらが怒ったような表情でツッコミを入れた。
「とりあえずなんのパートがあるか見てみよ!ティンパニと、ドラムと、マリンバしかないね、、4人だからマリンバ2人にしよう。」
「由良が言うようにみんなあまりやった事がないパートにしようか。」
恵麻先輩がそう言うと、、
「うちティンパニ決定でいい!?」
「いいよ。」
さっそくティンパニを取られてしまったが許そう。
ドラムはとてつもなく苦手だから嫌だ。
「瑛斗先輩はマリンバ確定?」
「そうだね。ドラムしかしてないし笑」
「まじで嫌なんだけど、、恵麻ドラムやれよ。」
「えー、まあしょうがないか、、残ったのはマリンバしかないから杏奈マリンバよろしく!」
「げっ、、」
鍵盤は苦手で正直やりたくなかったが瑛斗先輩と同じ楽譜で、同じマリンバをオクターブ違いで叩けるなら大歓迎だ。
そして練習が始まった。
ーーやばいやばいやばいちっか!!めっちゃいい匂いするし
同じ楽譜を見ているという事実が好きすぎる!!!
大股一歩歩けばぶつかる距離にいた。
たまに練習している場所が被って合わせているようになり運命を感じる
その曲は練習して一、二回合奏するだけで終わってしまった。