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magical dose -魔法少女は破滅の道を歩む-  作者: 伊草


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20/65

一歩踏み出す勇気……………………19mg

「あぁ! 体操服忘れた!」


そう騒ぎ立てるのは蒼である。

蒼はいつも忘れ物をするのだが、今回は次の体育の時間で使う体操服を忘れたようだ。


「次、体育でしたっけ?」


玲奈があれっと思って確認する。

蒼も玲奈も同じクラスだから、次の授業は同じだ。


「玲奈も体操服忘れたの?

馬鹿だなぁ」


蒼は自分のことを棚において玲奈を煽る。


「忘れてませんよ。

ただ、次の時間を忘れてただけですよ。

それより体操服はどうするんですか?

昼休みはもう終わりますよ」


「そうだった……

誰か体操服を恵んでくれぇ……」


「私の使う?」と、名乗りを上げたのは私だ。


「紡希! ありがとー! 一生大切にするー!」


「いや……上げるわけじゃないんだけど……ね」


どっと笑いが起こる。


そういえばと玲奈が話題を変えて話し始める。


「いい忘れていたんですが、

あと3体の四魔についてです。

残りは他の魔法少女チームが倒してくれるそうです。

あとは私達に任せてほしい、と。

ひとまずこれで安心ですね」


桃香が反応する。


「今後は危ない橋を渡る必要はないってことね。」


「まぁ、そういうことですね」


話が一段落したところで、絆が思い出したように声を上げた。


「私も体操服忘れてた……」


「そういえば、今日の体育、合同授業でしたね」


絆は蒼や玲奈とは違うクラスだが、桃香とは同じクラスだ。

ちなみに私は4人とは別のクラスだ。


「絆はおっちょこちょいだなぁ。

蒼みたいにはなるなよ〜」


桃香のいったことに蒼は憤慨しているが、それはいつものことで、無視されている。


「そうだね。違うクラスの子から借りてくるよ」


何気ない絆の一言が私の心をえぐった。


私は思い出した。

ここにいるみんなは友達だが、

クラスにはまだ友達がいない。

だから、クラスでは孤立している。


クラスに友達がほしいなとは思うものの絆のようにはうまくできない。

どう話しかけるべきかがわからない。

その勇気がないだけかもしれない。


昔の自分ならこう考えるだけで状況をいい方向にしようとはしなかった。


でも、今は違う。


友達もできて、魔獣と戦う勇気もある。


昔とは違う。


今が自分を変える絶好のチャンスだ。


でも、どうすればいいのかわからないから、海桜に相談してみよう。


私は夏風で揺れる大樹の下で勇気を振り絞って一歩前へ進む決心をした。

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