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magical dose -魔法少女は破滅の道を歩む-  作者: 伊草


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雲間の新日常…………………………18mg

学校は少し苦手だ。

4月の最初の登校日から人と話すことはなかったからだ。


昼休みには、私の周りだけぽっかりと穴が空くように人がいない。

皆、空き教室で集まって食べていたり、教室にいる人でも一人の机に集まって食べている。

その中で、取り残されたように一人でお弁当をつついている。





しかし、この日は違った。


いつも通り、教室で一人でお弁当を食べようとしていた。


その時、引き扉を勢いよく上げるやつがいた。


教室にいるクラスメイトはすべて、何事か、と一斉に声の方角へ向く。


私も流されるようにその行動に従って、扉の方に向く。


何やら自信満々で立っている生徒がいる。


一瞬誰か分からなかったが、その顔を見るなり、すぐにわかった。


蒼だ。


でも、何でここにいるんだろう。


蒼が

「おーい! 紡希はいるかー!」

どでかい声を上げる。


教室がザワッとした。


最初に自己紹介をしたが、私はクラスでは目立たない方なので、私の名前を覚えている者は少ない。

覚えている人であっても名字の羽衣だけだろう。

そのため、私の名前が呼ばれた時、え?だれ?、というヒソヒソ声が教室のあちこちで上がった。


その状況がとても恥ずかしい。

私の顔はゆでダコのように赤くなり、うつむいて机と顔を合わせた。


蒼はそんな空気感をものともせず、もはやそんなもの無かったかのようにずけずけと教室に入ってくる。

キョロキョロした後、こちらに気づいた。


「あっ、紡希いた!

じゃ、行くぞ!」


蒼はそう言って私の手を引き教室から連れ出した。





なぜ、彼女がこの学校にいたのかというのはすぐにわかった。

聞くまでもなく、その来ている服を見ると、その理由がはっきりした。


蒼の服装は

紺色のブレザーに水色のリボン。

無地の水色のスカート。

胸のところに桜と川を彫り込まれた校章。


つまり、この学校の制服を着ていた。


私は知らなかったが、蒼はこの学校の生徒だったのだ。





蒼に連れられてたどり着いた先は中庭。


ここ沖春中にはコの字の建物とIの字に立っている建物の2つがある。

Iの方は職員室や副教科の教室があり、新校舎と呼ばれており、コの方は教室がある旧校舎である。


その2つの校舎の間にあるのが、中庭だ。

中には樹齢100年を超えるくすのきが立っており、周りにベンチが並べてある。

お昼や放課後には生徒や職員が集まる憩いの場所となっている。


しかし、私はここにはほとんど来たことがない。

学校案内の時に来たくらいだ。

ここには人が多く集まることが多いからというのもあるが、

行く必要がないっていうのが原因の90%ある。


「こっちこっちー!」


中庭の大樹の下で桃香達3人が待っていた。


3人とは桃香、絆、玲奈の3人だ。


その3人もこの学校の制服を着ている。


みんな同じ学校だったんだ。

なんだか嬉しいな。


「紡希ちゃんまで同じ学校だとはおもわなかったよ」と絆が言うと、


「そうだね。会議で集まる時は学校の話しないからな。」

と、桃香。


玲奈が思い出したかのように言う。

「そういえば…… 蒼、紡希も同じ学校だとよく気が付きましたね。

いつもは、服の後ろ前さえ気が付かないのに。」


「なぁっ! それ言うな!」


「そのまま学校に登校してきていて本当に面白かったですよ。

周りの反応もね。」


「せっかく忘れかけてたのに!

恥ずかったの思い出したじゃんか!」


「同じこと繰り返さないように、思い出させてあげたんですよ」


「ぐぬぬ。玲奈め!」


蒼と玲奈のやり取りを見てると自然と笑みがこぼれてくる。


それは絆も同じようで

クスッと笑った。


「おい。絆笑うなってー!」


「ごめんなさい。あまりにおかしくって──」


「これでまた恥ずかしい思いしたから次は間違えませんね。」


「くっそぉー……」


ここでまた絆がクスッと笑った。


「そんな調子だと昼休み終わっちゃうよ。」

という桃香の注意で私達は楽しく団らんしながら昼食を食べ始めた。


そういうことで私の昼食の時間がにぎやかになった。

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