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magical dose -魔法少女は破滅の道を歩む-  作者: 伊草


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12/66

自信致死量……………………………12mg

夜の公園、魔法少女達は集い、沈黙している。


「集まりましたね」


最後の絆・桃香ペアが集合場所にたどり着いた時、玲奈が沈黙を破った。


私達の今回の目的は、四魔の一角ファージを倒すこと。

皆の顔には緊張が走って、昨日の祝勝会での和やかな空気感はない。

5月の夜に吹く風はまだ肌寒く、その風にゾクッと身を震わせる。


「そろそろ行きましょう」


玲奈の一声に私は覚悟を決める。

足手まといにならず、サポートに徹し、皆を勝利へと導くという覚悟だ。


私の武器は充電器。

弓やカッターナイフのように明確な使い方はないけれど、

少し工夫をすれば、決定打に欠けるとはいえ、かなりチームに貢献できる。

例えば、充電器のコードを延長することができるという特徴を利用して、端子を壁などに刺して罠を張れる。

これならば、海桜や蒼がトドメを差すのがちょっとでも楽になるだろう。


海桜の方を見てみる。

同じく覚悟を決めた顔だ。

しかし、顔をしかめて、どことなく困惑……いや不安そうにも見える。


昨日の海桜自身が放った一言、

「勝てるよ。私達なら」という言葉の真偽が海桜の中で揺らいでいるのだろうか。

海桜に対して言った言葉でその自信を失ったのだろうか。


海桜はさらに顔を崩していって、晴れやかでキリッとした顔になった。


自分の気持ちに決心が着き、問題が解決したのだろう。


そして、私の方はというと、昨日、無責任だと思うだけだった「勝てるよ。私達なら」という海桜の言葉が私の不安を消し去っていた。


無責任で根拠が不明瞭な勝利への自身に満ち溢れている。


勝てる。 私達なら。 絶対に。





出発してから20分くらいすると

魔獣の出現場所を知っている玲奈が立ち止まった。


「ファージの出現ポイントはこの辺りです。」

辿り着いた場所は旧高速道路。

最近、老朽化や交通量減少などが原因で廃止された高速道路だ。

この場所は平田北インターの付近でまだ料金所のゲートはそっくりそのまま残っている。

ただ廃止になってからしばらく経つためかコンクリートには背の低い草が生えている部分が散見される。


「いまから桃香に指揮権を渡します。では、桃香お願いします」


戦闘では桃香が全体の指揮をとることになっているのだ。


「了解」


桃香が指揮権を受けたすぐ後、魔獣出現の条件を探し始めたのだが、それは案外簡単に見つかった。


調べる場所へ向かうため全員が道路に沿って少し走った時、それは出現した。


結晶のようなものに包み隠された正四面体のコア。

その下から延びるネジのような胴体部分。

さらにそこから生える6本の細い脚。


四魔の一角ファージがその姿を表した。

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