嘘と温もり
ー放課後ー
はぁ…疲れた…。何なの?校長話長い…。何回同じこと言うの…もう高校生なんだし一回で伝わるし…。それに、今朝の少年、何だったんだろ?名前聞きそびれちゃった…
「また…会えるかな…はぁ…」
「豪快なため息だね?何かあった?」
え…この声!もしかして…
「今朝の少年!」
やっぱり今朝の少年だ!
「やぁ、こんにちは。」
…あ、もしかして、独り言聞かれた…?
「ところで、誰に会いたいの?」
「えっ!?」
こ、声が…裏返ってしまった…。
「だって、さっきまた、会えるかなぁって…「あぁ!何も言ってないから!!気、気にしないで!!ね?何も言ってないから…ね?」
「ほんとに?怪しい…あ、もしかして…恋煩い?」
え…子、恋煩い…って…。
「いくらなんでもそれはない!」
「えぇー、つまんない…」
つまんないじゃないし…あ、そうだ!
「ねぇ、名前教えてよ」
「名前?」
「うん、私、杠帝歌」
「僕は、村雨瞬」
ムラサメ シュン……あれ…?どっかで聞いたことあるような……
「ねえ、何かやってた?賞取ったり、TV出たとか…」
「いや、無いけど?」
「私たち…はじめまして……だよね?」
どっかで会ったこと……ある?
「……………もちろん初めまして…だよ?」
そう……だよね……。でも、どっかで……
「……どうかした?」
「…いや、どっかで会ったことあるような……ううん、何でもない。それより入学式ちゃんと出た?君のこと見つけなかったけど?」
「ううん、出てないけど?」
平然と答えられた…え、出てない?
「なんで」
「僕今日病院だったから…ってか、瞬だよ」
「え?何が」
「僕の名前」
え、そりゃあ今自己紹介したから知ってるけど……
「あ、いま自己紹介したから知ってるけどって思ったでしょ」
Σ(・ω・;)ギクッ!!
「エスパー!?」
「いや、エスパーじゃないよ笑笑。帝ちゃんが分かりやすいだけ」
びっくりした…
「で、なんでいきなり名前?」
「だって帝ちゃん、僕のこと"君"っていう……」
あぁ、そういうこと……って、今帝ちゃんって言った?
「…わかった"瞬"…これでいい?」
「…帝ちゃん……!!!!」
「いいなら、その"帝ちゃん"やめて」
正直やめて欲しい…嬉しくないんだよね。その名前
「えぇー、可愛いのに…どうしてもダメ?」
「ダ~メ。……あ、ごめんそろそろ帰んなきゃ」
時計の針は18時30分を指してる。帰らなきゃ
「そっか、またね、"帝ちゃん"」
「…………怒るよ……」
「ごめんごめん、ほら時間時間」
「え、あぁ。うん、またね瞬」
「うん、またね……」
「また……ねぇ……また会えるかなぁ……」
~続~




