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夏生詩集3

浮き輪少年

作者: 夏生

浮き輪のなかにすっぽりはまった

少年は日差しのなかでも家のなかでも

悠々とおよぐ


内も外もない

どこまでも開かれた空間を

浮き輪のなかにすっぽりはまった少年は

悠々とおよぐ


自由とはなんぞや?と頭抱える私の横で

水中メガネをつけて、海パンはいた少年が

悠々とおよぐ


「浮き輪じゃ泳ぎずらいだろう」

「おぼれないから、いいんだよ」


少年は両腕を合わせてまっすぐに伸ばすと

息を深く吸い込んだ

シュノーケルを渡してやると

浮き輪の中にすっぽり入り

ぶくぶくと潜っていった


自由とはなんぞや

私は浮き輪少年を指差した

ぶくぶくぶくぶく

「おっ、マグロ発見」

私は捕獲された






















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