夜半
──ふと、目が醒めた
いや──
――醒めたとも言い難い
醒めているとも眠っているとも──
──言えない感覚
薄く開いた瞳に──
──揺れるように浮き沈む視界
曖昧に、あるかないかに定まらない──
──境界
明日の朝は早いのに──
──と
どことも知れない――
――どこかで思う
今が何時かもわからない──
──自分の呼吸しか聞こえない
カーテン越しに──
──月が明るい
──夢のような感覚のまま――
淡い茫洋に揺られるままに──
──眠りとともに目を閉じた