1話
ここはグランザム王国の地方都市パレス。そして、俺は今パレス騎士団予備校と呼ばれる騎士養成校の敷地に横たわっている。
周りは木に囲まれ見通しが悪く、木々のせいで薄暗い。そこには寝転がる俺とガタイのいい3人組がいる。
俺は眠いから横たわっているわけではない。俺は学校に入学して以来、6年間ほぼ毎日この場所に連れられて、暴行を受けている。
「○ね!!」「○ね!!」「○ね!!」「○ね!!」「○ね!!」
何回「○ね!!」言うんだこいつら。どんだけ死んでほしんだよ。あっ、死って書いちゃった。
努めて冷静にこんなことを考えているが、めっちゃクチャ痛い。暴力に集中したらあまりの痛さに発狂してしまいそうだ。本当に何回蹴ってるんだよ。さっきから動いてねぇだろ。どっか行け。
「オイ。もう行こうぜ。こいつ気絶してんだろ。」
「そうだな。ストレス発散したし、今日のところは帰るか。」
「しっかし、この行事もあと1ヶ月くらいになるわけか」
3人組は俺を置き去りに笑いながら去って行った。あいつらいつか殺してやる。
「……クソ。……6年間やられたとはいえ、慣れないもんだな。」
体を起こして、点検していく。痣は残りそうだが、骨には異常はないようだ。
青年の名前はネクロと言い、現在18歳。12歳までは親の仕事を手伝っていたが、仕事が軌道に乗り手伝う必要もなくなり、金もたくさん入ったため騎士養成校に入学した。だが、そこでいじめにあってしまい、6年間耐え続けている。
「しかし、あと1か月。あと1ヶ月でここともおさらばだ。我慢の時だ。親が入れてくれた騎士養成校だ。卒業するだけでも、今後の人生に役立つだろう。……どれだけの無能でも。」
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