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夜を待つ  作者: 氷桜 零
帝国編
25/37

20夜



私は再び、ディディムの街に来ていた。

正確には、ディディムの街近くの砂漠地帯に、だが。


理由はもちろん、風の精霊に顛末を知らせるためだった。


風の精霊は、私の話を静かに黙って聞いていた。


「そう、ですか…。友はもう…。」

「ええ。私個人の報復はした。納得がいかないと言うなら、私は止めない。」


「いえ、闇のお方が報復したのであれば、納得できます。ありがとう、ございました。」


「精霊石は、精霊界で、世界に帰したわ。いつになるかわからないけど、いつかまた会えるわ。」


「そうですね。また生まれてくるのを、気長に待ちたいと思います。」


世界に帰った彼らは、またいつか、精霊として生まれる。

精霊の寿命は長い。

きっとまた、会えるだろう。


「行かれるのですか?」


「ええ、まだまだ判断材料が少ないの。」


「お気をつけて。」


「ええ、それではね。」


風の精霊に渡れを告げ、私は旅を再開した。

転移で跳ぶのもいいけど、それでは街や村を跳び越えてしまう。

最近、それに気づいてしまった。

気づいた時は、思わず頭を抱えてしまった。

なので楽をせずに、地道に歩こうと思う。


そう、決意したのは良いものの、やはり夜がないから疲労感が大きい。

一瞬、ほんの一瞬だけ、私欲で夜にしたいと思った私は、悪くないはずだ。


……うん、やっぱり、砂漠は跳んで行こう。


さっきの決意を反故して、森がある場所まで跳ぶのだった。




 ―――――


木々の影に隠れながら、のんびり街道を歩く。

ここは帝都よりも北なので、とても涼しい。

 

ここから西方向に行って、もう少し歩いたら、帝国の国境が近くなる。

そこから、帝国を抜ける。

帝国を抜けたら、ミュラー聖国に向かうつもりだ。

 

ミュラー聖国は、各国にある神殿の総本山。

信仰の元締めという事。

聖国での信仰状況が、各国の神殿に影響を及ぼすのだと考えた。

聖国での信仰がどんなものか、それを直接見てみようと思う。


王国、帝国、聖国。

この地上の3大国の状況を踏まえて、夜を与えるかどうか、再び考えよう。


それに、闇の領域の子たちの考えや意見も取り入れたい。

あの子たちは、どんな選択肢を選ぶのだろうか。

何を選んだとしても、私が守る事には変わりはないが。


少しの不安と期待を抱きながら、ただひたすら道を真っ直ぐに歩いた。




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