13夜
夕方になって、やっと起きてきたリカルド様から、顛末を聞くことができた。
白火を扱える騎士たちと共に、霊園の地下に向かった。
地下への出入り口は、霊園側と神殿側、それから王都の外に繋がっていた。
出入り口を封鎖し、中に入ったところ、檻に入った魔物を複数発見した。
また、実験記録と思われる資料を発見。
その資料には、関係者の名前が記されていた。
魔物は、私の言葉通り白火で焼いた。
後日、関係者を王城に呼び出して捕まえた。
副神官長もその1人。
彼は、聴取で、キャロラインを誘導したこと、魔物を作る実験をしたことなどを、素直に吐いた。
その後、ヴィラーシュ様とリカルド様は瘴気を鎮静化した、と言うことらしい。
「何故魔物の実験をしたのでしょう?」
「副神官長は、病気で先がなかったらしい。で、瘴気を利用できないかと考えたんだと。」
「えっと、意味がわかりません。」
「俺も、わからない。ああいうのの、頭の中は理解できないと言うことだ。」
少しのモヤモヤを残しながら、この事件は、公に出ることなく、終息したのだった。
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事件が終息し、心配事はなくなったので、王都から離れることにした。
何処にいても、加護を与えた彼らを通じて、いつでも様子を見ることができる。
それに、力のある精霊が、地上の1カ所に留まるのは、公平ではない。
人が原因とは言え、300年放置していたので、私自身で、直に見て回ろうと思う。
私1人で行くことに、リカルド様は最後まで反対していたが、私は精霊王。
ただの人が私を傷つけることはできない。
と、あの手この手で説得して、何とか強引に許可を得た。
なんだかんだ言いつつ、リカルド様は、色々準備を手配してくれた。
「もう行くのか?」
「はい。」
「気をつけて。何かあればすぐに、連絡するんだぞ。」
「はい。ありがとうございました。行ってきます。」
「ああ。」
長いようで短かったラージス王国の生活。
ここで、人と言うものを少し学べた気がする。
次の行き先は、帝国、の前に、久しぶりに私の領域に行くことにする。
王都を出て、人気のない場所で転移をした。




