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夜を待つ  作者: 氷桜 零
王国編
15/37

11夜


ヴィラーシュ様から連絡が来た。

と、言うより、本人がお忍びで、王都のジルクニア辺境伯邸にやってきた。


リカルド様曰く、いつものことらしい。

ヴィラーシュ様は、昔から護衛を撒いてお忍びをしていたので、今はもう、皆、普通のこととして扱っているんだとか。


それでいいのだろうか、王太子様。


より早く情報が知りたかったので、いいのだろう、きっと、たぶん。


ヴィラーシュ様は、王都中の原因不明の病について調べてくれた。

調べた結果、王都の約3分1が該当した。

病に罹っても軽症で気にせず動いている人もいたらしく、予想よりかなりの人数が該当した。


また、地域や年齢、性別の差は、ほとんど見られなかった。

ただ、貴族や王族の方が、重症化しやすいとのこと。

例え重症化しても、死んだりはしない。

それに、数日したら、回復することもある。


ヴィラーシュ様の報告を聞いた後は、こちらが報告する番。

ここ数日の王都の様子、神殿、『加護持ち』、精霊のことを話した。


私は色々な仮説を立てたが、まだ核心には迫れてない。

引き続き、調査が必要だ。


こんな時、夜があれば、夜闇に紛れて動きやすいのに。


次までにある程度、核心に迫れたらいいけど。


今回の報告会は、表面的な情報の共有だけで終わった。




ーーーーー


深夜、と言っても日差しはあるが。

王都の中心にある時計塔に、私は来ていた。

もちろん、鍵は閉まっていたので、不法侵入だ。


目を閉じて、精霊力を薄く広く、王都全域に展開した。


ん?


1カ所だけ、穴がある。

そこだけ、精霊力を喰われる感覚があった。


ヴィラーシュ様から貰った王都の地図で、その場所を確認する。


霊園。


神殿の裏側にある霊園だ。

その地下に、精霊力が消えていく。


確認してみよう。


神殿の上空に、転移した。

浮遊したまま、透視で地下を探る。

見えたものに、知らず知らずのうちに、顔を顰めていた。


そこにあったのは、瘴気に汚染された大量の動物、だったもの。

これだけ穢れていれば、最早、魔物と言っていい。


そこは、人工的に魔物を作る場所だった。


魔物は、生物やその死体に瘴気が溜まってできるパターンと、瘴気が凝縮されてできるパターンがある。


これだけの瘴気と魔物がいれば、精霊は近寄れないだろう。

いつから行われたのか分からないが、数年の話ではないだろう。


あれらが外に出れば、王都は、簡単に壊滅する。


彼女が、瘴気を振り撒いていたのも、これで説明がつく。

彼女が瘴気を生み出し、人々に汚染させる。

汚染された人は、知らないうちに、負の感情を増幅させ、さらに瘴気を生み出す。


そうして、人から人に移った瘴気は、徐々に凝縮される。

王都のど真ん中に魔物が発生する可能性も出てきた。


貴族が重症化しやすいのは、権力とかそう言うやつのせいだろう。


これは、早めに報告しないと、大変なことになるかも。

いや、絶対、なる。


後は、どうやって瘴気を消すか…。


できれば、人の手で解決してもらいたいところ。


瘴気が薄まれば、精霊も戻ってくる。

精霊が戻れば、瘴気はさらに薄まる。


既に魔物になっているのは、白火で焼いてもらうとして、問題は、やっぱり瘴気か。


私が加護をあげた2人に頑張ってもらおう。


今後の方針を固めた私は、邸に戻って休むことにした。






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