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43話 長い一日② - 承 - 光vs夜

誤字・脱字・文法の誤りがあったらごめんなさい。


しーにゅ様、るなくろ様!祝いのお言葉、ありがとうございます!!

 白銀の巨剣――おそらくは悪名高きヨルムンガンド――を力任せに押し返す。

 同時に。

「ここじゃあ狭すぎる。移動しないか?婆さん」

 と、声をかけた。

 少し離れたところには愛すべき奴隷と騎士がいる。

 正直、俺と婆さんが全力で戦えば巻き添えにしかねない、同時にサマエルも。

 婆さんもそれが分かっているのだろう。

「乗った」

 二つ返事で応じた。


 ルシファー直轄領の遥上空。

 残してきた三人からは相当に離れている。

 ……。

「一応聞くが……、やめる気はないか?俺は平穏に暮らしたいだけなんだぜ……」

「否、じゃよ。お主の考えはわからんではないがのう、サマエルはお主が欲しいらしい」

「独占するのは好きだが、独占されるのはちょっと……」

「それに……」

「……それに?」

「カインの小僧がいなくなってから、わらわと全力で殺し合い出来るものがいなくなってのう……」

「……げっ」

 非常によくない流れ。

「正直、お主と殺し合い出来るのを楽しみにしておったのじゃ。まぁ、殺す一歩手前で我慢するつもりだがのう♪」

 ……やはり。

 このロリ婆は微妙に戦闘狂のケがある。

 快楽主義者で戦闘狂。

 特に命のやり取りが非常に楽しく感じるのだろう。

 正直、リリスと真正面からやりあえる存在など俺以外には天上の主神ぐらいしか思いつかない。

 つまりは、本人もまともな殺し合いに飢えているのだろう。

 手加減すればそこそこやりあえる存在は、いる。

 だが、全力で真正面からやりあえる存在などは、もはや……。


「行くぞ、盛大に開演の烽火を上げようではないか!『喰らえ』――ヨルムンガンド!」

 白銀の巨剣に藍青の紋様が浮かび上がる。

「っ!」

 よもや、世界を喰らう蛇の解放とは……。

 ……大した大盤振る舞いだ!

 思わず舌打ちが漏れそうになるが、それどころではない。

「『嗤え』――ニーズヘッグ!」

 漆黒の大剣に真紅の紋様が浮かび上がった。


 俺と婆さんが魔剣の力を解放する。

 共に魔界にありて名を馳せた魔剣同士の、その力の解放と激突。

 ヨルムンガンドの一振りは、世界を喰らい、その存在を消滅させる。

 ニーズヘッグの一振りは、万象を殺し、その存在を無力に帰す。

 ……。

 ――魔剣『ヨルムンガンド』、魔剣『ニーズヘッグ』。

 共に世界創造の折に魔界にこぼれ落ちた蛇の欠片。

 天地創造の残滓、尋常ならざる力の塊。

 ……。

 一瞬の静寂、後の轟音。

 消滅の一撃と殺戮の一撃は、正面から激突し、大気を大きく歪ませた。


 同格の魔剣、同格の魔力。

 その力のぶつかり合いの結果は、相殺。

 ……。

 大気は歪み、空が爆ぜる。

 しかし。


 荒れる空を疾走し、間合いを詰め。

 漆黒の大剣と白銀の巨剣が今までにない速度でぶつかり合った。

「全力かよ、婆さん!」

「当たり前じゃ!」

 最初の一合で、婆さんの力の出し具合が分かる。

 間違いなく全力か、それに準ずる程。

 受けたのが俺じゃなかったら、間違いなく真っ二つにされていただろう。

 受けた得物もニーズヘッグじゃなければ砕かれていた気がする。

 ……。

 正直な話、戦いは嫌いではないし、楽しくないか?と聞かれれば返答に困る。

 だが、心の底から楽しめるか?と聞かれれば、答えは否だ。

 楽しむことはできる。

 しかし、俺は殺し合いや戦いなんかより、食っちゃ寝するほうがよほど好きだ。

 ……でも、まぁ。

「……仕方ねえ」

 口元に苦笑いが浮かぶ。

 ……挑まれた以上、全力で相手をしよう。

 覚悟を決め、腹を括る。

 ……それに。

 純粋に戦いを挑まれた方が、愛憎を起因とした戦いより戦いを実感できるし、楽しめる。

「覚悟しな、婆さん。俺の愛しき自堕落生活を邪魔した罪は、重いぜ♪」

 笑いかけ、人間界に来て以来封印していた魔力を、解放した。



 ―――リリス―――


 目の前で、膨大な魔力が解放された。

 空は鳴動し、大地は軋みを上げる。

 勇者との戯れでは決して味わえなかった感情が、湧き上がる。

 今だかつて味わったことのなかった感情。

 すなわち、…………恐怖。

 滅ぼされるかもしれない、五体を引き裂かれるかもしれない、永劫に封印されるかもしれない……。

「はは、ははは……」

 口から歓喜と狂気がない交ぜになった笑いが漏れた。


 恐怖に支配されるようでは三流。

 恐怖とは飼いならす物。

 先日の勇者のように恐怖に突き動かされては駄目。

 自らの恐怖を適度な緊張に変える。

 ……。

 そして、実感する。

「はははは!ははははははははは、あーっははははっは!」

 間違いない。

 自分は今、間違いなく恐怖を感じている。

 天地創造より永劫を生き続け、ついには感じることのなかった感情。

 本来は、自らが他者に与えるはずの感情。

 ……。

 純粋な命のやり取り、全力を尽くしても勝利が確約できない殺し合い。

 恐怖。

 そして、恐怖を裏返した緊張。

 ……心が打ち震える。

「やはりじゃ!やはり!わらわを満足させることの出来る者はお主しかおらん!」


 ゴウッ!

 自らの魔力も完全に解放する。

 解放された魔力は、呪風となって大気に荒れ狂う。

 先日の勇者のように手加減など一切必要ない。

 ただ、ただ自分の持てる力の全てをぶつければいい。


「一!」

 限界速を遥に超えた速度で間合いを詰めると、そのままの勢いで巨剣を振り下ろした。

 勇者と相対したときとは比べ物にならない速度。

 ……。

 だが、当然のように防がれる。

 ……かまわん!

「二!」

 突進の勢いを載せて、そのまま巨剣を振り抜く。

 ルシファーが後方に吹き飛ばされる、が、そのままさらに間合いを詰める。

 相手はまだ体勢を立て直していない。

 ……。

 巨剣を両手で握り込むと、半身に構え、剣を水平にし、顔の横に持ってくる。

 切っ先は相手を指す。

 一呼吸。

「……三!!」

 光速を超えた神速、神速を超えた超神速で刃を振るう。

 一刃、二刃、三刃、四刃、五刃……。

 ……計五回。

 完全に、同時のタイミングで。

 ……。

 この距離と刃の速度、そして斬撃の回数。

 絶対に交わせないはず。

 ……。

 …………はず、だった。


 しかしルシファーは。

「はっ!」

 吐き捨てるように嗤う。

 キキキキキンッ、ザシュシュッ!

 甲高い音と共に全ての刃が弾かれ、その上髪が切り裂かれた。

 時を経て積み重ねた術理が返されたのだ。

 ……。

「…………やるのう」

 思わず僅かな口惜しさと、多大な賞賛の入り混じった言葉が漏れた。



 ―――シーファ―――


 僅かな時間差もない完全な同タイミングでの五連撃。

 だが。

「はっ!」

 嗤い。

 キキキキキンッ!

 ニーズヘッグを振るい迎撃する、そして返す刃で。

 ザシュシュッ!

 刃を振るって、婆さんの髪を一部切り裂いた。


「…………やるのう」

 婆さんの口から、僅かな口惜しさと多大な賞賛が入り混じった言葉がかけられる。

「倒せるとはおもわなんだが……、まさか返されるとはのう……」

 くくくとひとしきり笑い、面白い事実を教えてやる。

「見たことあるぜ、その業。一撃から繰り出す、同タイミングでの複数斬撃」

「むっ」

 そう、先程の業は見たことがあるのだ。

「…………初見のはずじゃが……?」

「実際に見たのは二連撃。さっきのよりは相当に錬度が低い物だがな……。かつて天界の主神の神殿に侵入した時に、だ。俺を迎え撃とうとした馬鹿な天使の長…………、あれは確かウリエルという名だったか?が、使ってたぜ」

 そう、剣を持って襲ってきた天使の長の一人が使っていたのだ。

 初見は回避した。二度目は剣を合わせて迎撃した。最後、三度目は同じように返してやった。


「まぁ、婆さんのほうが速度も鋭さも遥に上だがな、けれど知っている業なら返すのは実に簡単、だ!」

 今度は此方の番。

 間合いを詰めると、剣を水平に突き出した。

 狙うは顔面。

 ギャリンッ!

 全力で繰り出した一撃は巨剣で弾かれる、が、構わない。

「今度はこちらが魅せてやるよ、婆さん!」

 打撃、斬撃、共に全ては踏み込みと強靭な足腰から繰り出される。

 魔力で足場を作り踏み込む。

 それすなわち、震脚。

 踏み込みは全力で。

 つま先から足首、足首から膝、腰、肩、肘、手首、と刹那のタイミングで連動させる。

 震脚で得た力を、各間接で順に加速・増幅させながら伝導させる。

 そして。

 伸ばしきった腕を、引き戻すことなく、そのままの状態から鞭の様に振り下ろした。


 突から斬へ。

 金属同士がぶつかり合うことで発生する轟音が響き、婆さんの体が凄まじい勢いで吹き飛ばされてゆく。

 ……。

 斬撃自体はヨルムンガンドで防がれたが、その衝撃までは殺せない。

 原理としては寸勁に近い。

 震脚による踏み込みの勁力に、重心の移動で自身の体重をそのまま上乗せする。

 所詮は小手先の奇襲業。

 されど、攻撃からのタイムラグなしで即座に連続して繰り出す一撃は、相手の意表をつく。

 事実、婆さんは俺の平突きを弾き、その反撃に移る行動の最中に今の一撃を受けた。

 ……。

 それでも防いだのは、本当に大した物だと思う。

「流石は長生きしているぜ」

 !

 防御壁とニーズヘッグを盾にしてかわす。

 俺がセリフを吐いた瞬間、何条もの黒い光が襲ったのだ。

「っとと、女性に歳の話は厳禁だったな。それが婆さんならなおさらか……」

 思わず、苦笑した。


 婆さんの背に蝶の翅の様な物が現れる。

「『黒耀の翅片』、か……。はっ!おもしれえ」

 ゴウッ!

 自らの身を漆黒の炎が包む。

 炎は段々と、その容積が減らしていき、やがては身に纏う衣服のように薄手のものになった。

 さながら、獄炎の鎧。


 ――『第七炎帝』。

 俺が生み出した炎と闇の術式兵装。

 炎と闇の属性を基礎とし、それを固定、装甲化。

 さらには、この炎の自体が一つの魔方陣。

 リリスの翅片同様、一つの攻防一体型魔方陣。

 翅片が術式処理と計算に特化しているのなら、炎帝は物理的な攻撃と防御に特化している。


「開演の烽火はこの程度でいいだろうさ。お互い、大道芸はこれまでにしとこうぜ」

 そもそも、悪魔の戦いにおいて、剣術や体術での戦闘は、基本中盤以降がメインになる。

 もしくは、お互いが周囲に被害を出したくない時か、弾幕戦を演じることの出来ない場合か、だ。

 特に悪魔同士の戦いにおいて、序盤は単純な弾幕戦になる。

 どちらの火力が上を行くか?この一言につきる。

 ……。

 剣や拳を届かせるには、相手の弾幕を掻い潜らなければならない。

 悪魔との戦闘において、真正面から挑む場合、序盤から接近戦を挑もうものなら即座に蜂の巣になる。

 それが、大悪魔同士ならなおさらだ。

 相手の弾幕に、どのように対抗するか?どのようにその網をかいくぐるか?

 それは一種の心理戦とも言える。

 そしてその弾幕を耐え、死ななかった者、弾幕では決着がつかないものがようやく剣を交えることが出来る。

 中には、弾幕戦に移る前に接近戦で相手をしとめることの出来る猛者もいるにはいる、が、ここにはそんな無粋なことをする輩はいない。

 悪魔同士が序盤に行う弾幕戦は一つの儀式にして、礼節。

 ゆえに、今より始めるのは魔界の頂点を飾る弾幕。

「最強の悪魔と最古の悪魔、一つ決着をつけようぜ」

 リリスの婆さんほどではないが……、俺も先程のやりとりで興が乗ってきた。

 俺にしては珍しいが、たまにはいいだろうさ。

 ……。

「行くぜ、婆さん!」

 宣言と同時に、魔術を解き放った。



 ―――リリス―――


「行くぜ、婆さん!」

 宣言と同時に、空間を大量の魔術が埋め尽くした。

 ……。

 基本六属を始めとし複合属性、古代魔術。

 古今東西のありとあらゆる魔術が迫ってくる、大量に。

 そして、それを一つ一つ、かわし弾き防ぎ相殺し、捌いていく。

 同時に。

「返礼じゃ!」

 ルシファー以上の量の魔術を、雨霰と撃ち出す。

 当然、翅からは全力で波動を生み出し、降り注がせている。

 お互い、一瞬たりとも同じ場所にはいない。

 縦横上下前後。

 三次元を余すことなく使い、舞う様に動く。


 互いに魔剣は手放さない。

 時には魔剣を盾代わりにして、時には剣圧で魔術を迎撃する。

 その動きは重力という名の鎖を忘れ、ヒトには届かぬ領域で舞い始めた。


 本来、魔術というものは長い詠唱に、動作、そして必要量の魔力を込めて発動する。

 人間の魔術師で上級魔術を使えれば、こぞって国が欲しがる。

 上級以上の魔術を行使・修得するのは、生まれ持った才と気の遠くなるような修練、そして多分の運が必要になる。

 そして、無詠唱での魔術行使というのは、その属性を極めた達人が最下級の魔術でようやく行使できる、といった離れ業である。

 人間で無詠唱魔術が行使できれば、それこそ後世に語り継がれるだろう。

 ……。

 そして、上級を超えた最上級の魔術を無詠唱で行使するというのは、人の身では可能不可能の前に、事実上の「無理」なのである。下級か最下級の術であれば、高位の術具や上位存在との契約等の幾つかの抜け道は存在する、だが中級以上の無詠唱行使は事実上の無理なのだ。

 ……。

 ちなみにリリスは知らない事だが、ルシファーの下にはその無理を平然と実行する、魔導戦姫とよばれたママさん魔術師が存在したりした。


 ……。

 ――展開、射出。

 ――展開、固定。

 ――生成、射出。

 ――照準、射出。

 ――展開、射出。

 ――収束、射出。

 ――集束、固定。

 ――固定、起動。

 ――照準、開放。

 ――展開、射出。

 ――収束、開放。

 ――装填、射出。

 ――多重展開、射出。

 ――照準、収束。

 並列思考と高速思考を併用し、なおかつ背の翅の計算領域を最大限に利用する。

 無詠唱下での上級以上の魔術が雨のように飛び交う。

 呪文なんか一々唱えていられない。

 ……。

 もはや人間はおろか、同族の魔族ですら届かぬ領域に入りつつあった。


「ははは、よもや翅片を展開してなお、五分とはのう」

 笑う。

 見下してなどいない。むしろ賞賛している。

「そうかよ!婆さんも本当に化け物だな……」

 !

 一瞬、ほんの一瞬。

 時間にして刹那。

 その一瞬だけ、弾幕の中に、お互いを繋ぐ道が生まれた。

 瞬間。

「『喰らえ』!」

「『嗤え』!」

 再度、消滅の一撃と殺戮の一撃が激突した。


 ……。

 ……。

 それからどれくらいの時間が経ったのかは分からない。

 一時間か?

 一昼夜か?

 ……。

 それとも一瞬か?

 ……。

 時間の感覚が曖昧になる。

 思考を占めるのは二つの思い。

「楽しい」

「怖い」

 ……。

 二律背反。

 本来は表裏にあるはずの感情がごちゃまぜになり、思考を、感情を、行動を支配していく。


 自らの全力を持って目の前の悪魔に攻める。

 魔力量、術式構築技術、そして経験。

 その全てが上回っている。

 自らがばら撒く魔術の量は、既に秒間五百以上に達している。

 その威力も既に、一発一発が国の一つを消し去るほどになっている。

 隔絶した力、他の追随を許さぬ圧倒的な実力。

 ……。

 だが、目の前の悪魔はわらわの力に拮抗している。

 他の悪魔であれば既に消滅している。

 ベルゼブブでもサタンでも、例えサマエルでもこの次元、この領域には来られないだろう。

 この領域は、真の強者のみが到達しうる域。

 ……。

 わらわの魔術を、かわし弾き防ぎ相殺し、時にはわらわの魔術同士をぶつけ合わせて消している。

 その時、その時で最適な行動を取る。

 刹那のタイミングを見切り、六徳の可能性を得、虚空の世界をモノにしていく。

 そして、それを現実にする力と能力。

「……はは」

 口から狂気の哄笑が漏れ始めた。


 自慢ではないが、わらわは生涯無敗。

 うまれてこの方、一度も敗北したことはない。

 主神と殺しあった古の時も、魔界の王権を唱えて服従を迫ってきた代々の魔王との時も、けして負けなかった。

 ……。

 本気になれない。

 本気になってはいけない。

 ……それが、わらわが楽しむための絶対の条件だった。

 ……。

 だが、今わらわは間違いなく、本気だ。

 全身に巣くっていた虚無感が昇華していく。

 ……楽しい。

 いつまでも、いつまでもこのままでいたい。

 ……。

 ふと、自身の感情に気づき、苦笑しながら独白する。

「……くく。今のわらわは、まるで恋する童女のようではないか」

 だが、ある意味それで正しいのかもしれない。

 まさに、目の前の悪魔は長年恋焦がれた相手だ。

「……さあ、まだじゃ。だまじゃよ、お前の実力はこんな物ではなかろう」

 全力を出すことの出来る相手。

 対等の殺し合いを演じてくれる相手。

 そして、誰よりも愛しい相手。

 …………遥かな時を経て……。

「……さあ!」

 魔術で張った弾幕の密度を跳ね上げた。


 ……。

 時間の流れとともに、徐々に。互いにしかわからない程、徐々に、差が開いていきた。

 近接戦闘ならルシファーが五分以上だっただろう。

 だが、今は魔術による弾幕戦。

 わらわの独壇場。

 魔界一の大魔女、三界最高の術者の本領発揮。

 むしろ、わらわの弾幕にこうも対抗できたルシファーの実力には改めて感嘆させられる。

 それに

 ……。

 ルシファー本人も自らが押されているのは分かっているはずなのに、その顔、その瞳からは自信が失われていない。

 むしろ、その瞳は語っている。

 ……。

 ……自らの勝利の確信を。


「面白い!面白いぞ!!」

 オープニングからミドルゲームに。

 遠距離から近中距離。

 弾幕戦から、近接準弾幕戦に。

 常軌を逸するほどの魔術をばら撒きながら、それでも剣を握り占めると。

 吼えた。

「勝ち取ってみよ、勝利を!己が手で!」



 ―――シーファ―――


 ……やはり。

 婆さんとの弾幕戦は僅かずつだが、確実に押されてきている。

 俺をめがけて押し寄せてくる壁の如き量の魔術を確実に捌いていく。しかし僅かずつだが、確実に捌ききれないものが出てきている。

 既に二度程、炎帝の鎧を掠めている。

 ……。

 だが、抱いた感想は「やはり」という納得だった。

 そもそも婆さん相手に魔術戦なんて分が悪すぎる。

 魔力と術式構築技術は俺を僅かに上回っている、そして経験は俺の遥かに上。

 ……。

「……でも、負けるわけにはいかんのでね」

 唇の端を釣り上げると、影の異空間にアクセスして「とある物」を起動した。

 ただ使っても、効果は望めない。

 ……。

 ならば!

 左手の親指を噛み切ると、傷口から溢れ出た血を刀身にこすり付ける。

「『嗤え、嗤え。汝、殺戮する蛇よ!汝が主たる我が身の欠片を贄となし、今再びこの地に現れ出でよ!』」

 ニーズヘッグの上位解放。

 先程の通常解放とは桁違いの威力と規模を誇る、魔剣の解放。

 これを……。

 右手に握り締めた魔剣が、禍々しい魔力と圧力を放ちながら赤黒い光を放ち始めた。

 そして、その影に隠れるように背後の異空間から、黄金の燐光が漏れ始めた。



 ―――リリス―――



「む!」

 この詞は魔剣の上位解放の……。

「はは!面白い、応じてやろうぞ!」

 自らの髪を鋭利化して左手の平を切ると、そこから生まれた血を刀身にこすり付ける。

「『喰らえ、喰らえ。汝、世界食む蛇よ!汝が主たる我が身の欠片を贄となし、今再びこの地に現れ出でよ!』」

 わらわの詞に応じて、巨剣の刀身が禍々しい魔力と圧力を放ちながら青白い光を放ち始めた。

 同時に。

「ほほ!やりおるわ!」

 今まで、僅かに押していた魔術弾幕が猛烈な勢いで押し返され始めた。

 しかも。

「わらわの動きを封じるつもりかい?おもしろい……」

 ルシファーの魔術が四方八方から押し包んでくる。

「魔剣で押し切るつもりか?いや、あのルシファーがそのような悪手を取るとは思えんのだが……」

 ……わらわの方が、保有している総魔力量が多い。

 だが、ルシファーから放たれる魔術はわらわの動きを封じる役割に徹していた。

 火が、風が、水が、鉄が、氷が、雷が、光が、闇が、重力が……。

 その全てがわらわを押し包み、身の行動を阻害する。

 ……。

 纏った魔力障壁と魔術防壁、そして黒耀の翅片。それらをもって捌いていく。

 さらに言うなら、押し包まれたといっても、この場所から動かさなくする程度でしかない。

 周囲には魔術を回避する程度の空間は存在する。

 舞姫のように、重力の制限を無視して、軽やかに舞っていく。そして、その一舞一舞のたびに確実に魔術を回避していく。

「いったい何を……?」

 と。

 ルシファーのニーズヘッグがいよいよ解放された。


 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■!!!!!

 ニーズヘッグの咆哮。

 理解不能な轟音とともに赤黒い閃光が宙を奔る。

 万象を殺し尽くす、殺戮の一撃。

 同時に。

 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■!!!!!

 ヨルムンガンドの咆哮。

 同じように、理解不能な轟音とともに青白い閃光が宙を奔る。

 世界を喰らい尽くす、消滅の一撃。

 ……。

 そして、激突。

 此度の戦闘で三度目の激突。

 轟音という言葉すら生ぬるいほどの音が世界を埋め尽くす。

 大気は爆ぜ、次元が歪む。

 空間が、飽和した力によって物理的に歪んでいく。

 魔剣同士の激突を制したのは……。



「……え?」



 何が起こったか理解できなかった。

 真紅の一撃と藍青の一撃をぶち抜いて、黄金の一撃がわらわの体を貫通・消滅させる。

 ニーズヘッグの一撃とヨルムンガンドの一撃は共に同威力。そのまま相殺・消滅するはずだった。

 なのに、放たれた第三の一撃が、減衰していた魔剣同士の激突を貫通し、わらわの体を貫いた。

 見れば、ルシファーが右手に漆黒の大剣を、左手に黄金の長槍を握っていた。

 ……。


 ……。

 ……。

 ……。

 体が塵になっていく。

 黄金の一撃には想像を絶する程に強力な浄化の力が籠もっていた。

 そのせいで、体の崩壊が止められない。

「…………あ、あ」

 死ねば転生し、いままでの記憶を失ってしまう。

 ……。

 我々最高位の悪魔には、死はあっても世界からの消滅は存在しない。

 わらわ、サマエル、カイン、そしてルシファーなどの七大悪魔達……。

 その身が滅びると、永い永い永劫の時を経て、魔界に新生する。

 だが、その身が抱いていた記憶や経験は全て失われてしまうのだ。

 今のルシファー(・・・・・・・)のように(・・・・)……。

 ……。

 消滅はしない、ただ生まれ変わるだけ。

 ……。

 だが、それは名前が同じだけで、……己ではない。


「……い、や……じゃ…………」

 既に首から下は存在しない。

 後、十秒もあれば死ぬ。

 いやじゃ。

 いやじゃ!

 恐怖は、生存への欲求に。

 愉悦は、勝利への執念に。


 かつて目の前でこぼれてしまったものがある。

 愛しい、愛しい男だった。

 それが時を巡り、目の前にいる。

 姿かたちは似ていても、かつての記憶は存在しない。その性格や魂は完全に別物。

 けれど、間違いなく……。

 ……。

 生きて勝てば、それが手に入る。

 かつてこぼしてしまった物が、今一度この手に戻る。

「…………わら、わ…………は、き……え、る………………わけ、に、は……………………」

 既にその記憶は半分失われている。

 ゆえに、残りの半分(わらわ)がここで消えることは絶対にできない。

 ……。

 たとえ……、どのような姿になろうとも。

 たとえ……、自らが嫌悪している姿になろうとも。

 ……。

 自らの深奥にある、禁断の撃鉄を上げ。…………叩き落した。

「…………」

 瞬間、自らの身が輪郭を失った。



 ―――シーファ―――


 ニーズヘッグを振り切った直後に、影の異空間から、黄金に輝く槍を引きずり出す。

 槍の銘を、『グングニル』。


 ――神槍『グングニル』。

 ニーズヘッグ、ヨルムンガンド同様に、天地創造の折、天界にこぼれ落ちた光の欠片。

 天界最高の神器にして、究極の戦略兵器。

 その一撃は必中にして必滅。かわすことも防ぐことも不可能。

 ただ一撃にて滅ぼすだけ。そして、その威力は一撃で大陸を消滅させるほど。

 その刃が示すはただ唯一、勝利のみ。

 主神最強の武器にして、数多の大悪魔を撃ち滅ぼし、天界を護り続けた至高の神器。


 かつて、主神の神殿に侵入したときにがめておいたシリーズの、第二弾。

 主神の神殿には数多くの神器が納められていた。そして、俺にはどうにも収集癖があったらしく、神殿にあった神器や宝具を根こそぎ強奪してきた。

 そして強奪した品の中にグングニルもあった。

 ……。


 一撃必殺、ただそれだけ。

 ニーズヘッグとヨルムンガンドの激突を囮と隠れ蓑にし、グングニルを叩き込んだ。

 結果は、一撃でついた。

 婆さんの腹部が消し飛ばされ、徐々に体が塵になっていく。

 正直、後味が悪い気もするが、何度も警告はした。

 死ぬわけではない、新たに転生するだけ。

「久しぶりに楽しかったぜ、婆さん」

 軽く苦笑し、それを引っ込め。

「いつの日か、遠き世で再び逢おう。我らが母よ……」

 別れの挨拶を口にして、背を向けた。

 ……さっさと二人の所に向かったほうがいいな。

 そう考えたときだった。

 ……。


「……っ!」

 全身を悪寒が駆け抜ける。

 正直、全身に冷や汗が噴き出る。

 口が渇く。

 見れば、首だけになった婆さんが何かを呟いていた。

 ……。

「婆!まさか、お前!!」

 俺の叫びを、裏打ちするかのように婆さんの輪郭がとけた。


 魔界の薄紫だった空が急速に光を失っていく。

 やがて訪れるのは闇、深淵より出でし暗黒。

 このルシファー直轄領だけが暗くなったのではない。

 魔界という世界の一つが、丸々と夜の世界に堕ちたのだ。

 ……。


 闇。

 ……。

 それがリリスの正体。

 天地創造の折、天に輝く光が主神になったように、地に蠢く闇がリリスになった。

 俺の正体が漆黒の十二翼を背負った悪魔であるように、リリスの正体は形なき夜の闇。

 というより、その存在はもはや現象や事象といったものに近い。


 ……。

 周囲は完全な闇。

 一寸先どころか、自らの手足でさえ認識するのも難しい。

「…………こういうことか、ミレイ……」

 呻くように言う。

 今日の朝方にミレイから見せてもらった映像が思い出される。

 ――わらわは絶対に死なぬ!

 ……。

 だが。

「くそっ!」

 魔力を暴発させて、自らを真横に吹き飛ばす。

 緊急回避だ。通常の回避では間に合わなかった。

 唐突に俺の右手辺りの闇が具現化して襲撃してきたのだ。

 おそらくは……。

「婆さんめ!」


 今のリリスは夜の闇そのもの。

 すなわち世界を覆う、夜という現象そのもの。

 姿無きは斬ること叶わず。つまりはどんなに攻撃してもヒットしない。

 攻撃できるとしたら同じような存在か、それに類する武器のみ。

「がぁっ!」

 思わず苦悶の声が漏れた。

 右足が闇に絡め取られたかと思うと、瞬間に握りつぶされた。

「……くそったれすぎる」

 ニーズヘッグで右足を腿の辺りから切り落とす。ついでに傷口を結界で覆う。

 だが、今の攻撃にぞっとする。

 俺は自らの魔力障壁も第七炎帝も解除した覚えはない。そもそも俺らクラスの術者なら魔力障壁の展開はほぼ無意識下で常に行われ続けている。

 つまりは……。

「障壁や炎帝ごと潰したのかよ……」

「正解じゃ。そのまま手足を、ポキッと、のう」

 俺の呻きに応じる声があった。


「本体顕現は卑怯すぎるわ、マジで」

「ほほほ。グングニルなどとゆうような、物騒な代物を使ったお主にこそ卑怯者という言葉を送ろうかのう♪」

 ……ちっ。

「わらわとしては、この姿はあまり好かぬ。醜いゆえにな……。ルシファー」

「あん!?」

「返礼じゃ」

 ドシュッ、という音が己の腹から聞こえた。

 次の瞬間。

「がっ!があぁぁぁあぁあああぁぁぁあぁあぁああああああああ!!」

 余りの激痛に絶叫した。


 全身の神経という神経を引きずり出し、そのまま火炙りにされたかのような激痛。

 否。

 激痛などという言葉すら生ぬるい。

 痛みで気が狂いそうになる。だが、次の瞬間にはさらなる激痛で正気に引き戻される。

 ……。

 剣だ。

 聖なる力を宿した剣が、俺の腹を貫いていた。


 剣は引き抜かれると、今度は俺をめがけて振り下ろされた。

 それに反応したのは、この身に叩き込んだ修練の成果か。

 だが、全身に走る激痛により、反応が遅れる。

 俺の左膝から下が斬り落とされた。


「ぐっ!」

 もはや隠しておく余裕もない。

 神力を練り、術を解放する。

「聖盾よ、顕れ、たま、え!」

 途切れ途切れの詠唱、粗い術式、雑に練りこまれた神力。でも、確かに発動した。

 キィンッ。

 白色に輝く白い球状結界が俺を包み込んだ。


「かっ、はっ」

 息が荒い、だが俺の展開した結界は現在進行形で闇に圧迫されている。

 砕けるのも時間の問題。

「はぁ……、なんてもん持ってんだよ」

 先程、自分に向けられた言葉をそのまま返す。

「……くそ」

 急ぎ、全身に復元神術を施していく。

 腹を侵食していた主神の力や浄化の力は、俺の神力で強引に外に弾き出した。


「随分と業物の聖剣じゃねーか、婆さん」

「おぬしこそ……。神術とはまことに驚かされた……」

 外の闇が話しかけてくる。

「「……」」

 ギシィッ。

 結界に亀裂が走る。

「このような粗い編み方では、分解するまでもないのう」

「……」

「さて。詰みじゃ、ルシファー」

 婆さんの勝ち誇った声が響く。

 ……。

 再度、ミレイの見た夢の内容を思い出す。

 だがら、俺はふと聞いてみたくなった。


 ……。

「……なぁ、婆さん。なんで俺なんだ?」

「なに?」

 俺の問いの意味を理解できなかったのだろう。

 今一度問う。

「サマエルは分かる。だが、なんで婆さんがおれに執着するんだ?」

「……」

「……」

 婆さん――リリスは、昔から魔界の最下層に住んでいてそこから滅多に動かなかった。

 かつて、俺が魔界に生まれた時にはわざわざ最下層から出てきて、当時の魔界を騒がせたものだ。


 だが、俺には理解できない。

 サマエルは理解できる、俺より後に生まれて、かつ歳が近かったこともあって小さい頃に面倒を見てやった。その縁で、俺を憎からずに思っているのだろう。

 しかし、リリスにはそういった縁が一切ないのだ。

 ……。

 と。

「お主はに関係のないことじゃ」

「……?」

 悲しげな、疲れたような、でも何かを諦めきれないような、そんな声だった。

「そう、今のお主には関係ないことじゃ……。わらわの独りよがり……」

 ……。

 これは?

 婆さんの声に、狂おしいほどの願いと想いが籠もっているような気がした。


 ……。

 ああ、やはりあの映像か……。

 なるほど、と納得する。

 ミレイの夢はこのことを……、今のこの瞬間を暗示していたのか。

「そうか……。そうだな。確かに、今の俺にはそのようなことは関係ない……」

 だが……。

 ミレイ、お前は将来いい予知能力者になるぜ。

 本当にそう思う。

 リリスの想い、サマエルの想い、そしてミレイの夢。

 その全てが絡み合い、一つの結末を導き出す。

 どこまでも崇高でありながら、同時にどこまでも下らない、この戦いの結末が見えた。

 ……あいも変わらずに悪魔らしくないな。

 と苦笑したのは、誰にも気づかれなかった。


「エンドゲームだ、婆さん。俺の切り札を見せてやる」

「ほう。この状況からひっくり返そうというのか?」

「是」

 婆さんの感心したような声に、一言答え、意識を限界近くまで集中する。

 今の俺は腹部に聖剣のダメージが残っているし、婆さんが本体を顕現した今の状況は余りにも不利すぎる。

 だが。


「かつて、この世界には混沌が満ちていた。人が原初と呼ぶ始まりの世界。やがてその混沌は聖と魔に別れ、そして聖と魔が争う過程で人が生まれた」

 世界の殆どの人間が知っている世界創生の御伽噺。

「……何を言っておる?」

 婆さんの問いを無視して続ける。

「ならば逆に、分かれた聖と魔を融合させれば、それは始まりの混沌となる。混沌とは世界の基。もし始まりの混沌を操ることが出来れば、それは世界を創る、天地創造の力となる」

「……」

 誇れ、リリス。

 これを見せるのは貴方が初めてだ。

「右手に魔力、左手に神力。そしてそれの融合……」

 拍手を打つ。

 拍手の神事を持って、工程の始まりと成す。

 打ち合わせた手の中で、ゆっくりと魔力と神力が混ざり合う。

 これは魔力も神力も、元は俺自身から生まれたからこそ出来る離れ業。

 一部の乱れもなく、反発するはずの力を融合させていく。

 ……。

 魔力と神力の融合、その答えは。

「これぞ『原初の混沌』也」


 手の中に、魔力でも神力でもない不思議な力が存在した。

「そして、これを術に乗せる」

 生まれ出でた混沌を体内に取り込み、循環させる。

「術名を、『真奏術』」

 術式を編む、内容は単純極まりない。

 ――斬。

真奏術(しんそうじゅつ) 奏壱式(かなでいちしき) 神斬(かみきり)


 ……。

 音も光もない。

 ただ、世界がずれる。

 そう感じた。

 目の前で闇が両断された。

 空間が両断された。

 世界が両断された。

 目の前の全てが、神斬の刃によって両断された。

 ……。

 やがて、魔界の空に色が戻ってきた。


 神斬の一撃にて決着がついた。

 リリスの一切の抵抗・反撃を許さずに、問答無用で一刀両断したのだ。

 空を覆っていた闇が解けていく。

 リリスが消滅していく。

 今度は先程のように復活することは出来ないのだろう。

 ……。


 ミレイの言葉が蘇る。

 ――シーファ様が後悔しない選択を選んでください。

 ……。

「……やれやれ、だな」

 散っていく闇をかき集める。

 先程の術で体内に循環させた混沌の力を殆ど使ってしまった。

 だがそれでも、消滅を食い止め、体を再構築させてやる程度のことはできる。

 掲げた手の中に、徐々に闇が集まっていく。

 闇はやがて、幼い少女の裸身になった。

「俺は前世様じゃないんだけど、ね」

 その身を優しく抱きかかえる。

 俗に言う、お姫様抱っこ。

 なんにつけ、これでひと段落だ。



「……よっと。……はは、寝顔は意外に可愛らしいもんじゃねーか、婆さん」

ご感想・ご意見・各種批評・間違いの御指摘などをお待ちしております。


最長記録更新!ワードで24ページワロタwww


主人公も相手が同族だから割と調子に乗ってます。お互い弾幕が東方のフ○ンちゃんも真っ青なことにww






魔界から来ちゃった編ですが、45話で終わります。

そこで、次の章が始まるまでの間、つまりは日常編を書こうと考えているのですが、ひとまず候補は以下のように考えています。


①ミレイとリリスのドラゴン退治

②ルシファーとリリスが美肌を求めて

③ラファエルとサマエルの山賊退治

④サマエルとアナスタシアののんびり買物記

⑤リリスの黄泉の鬼退治


全てを書くのは難しいので、そこでアンケートをとりたいと考えています。

書いて欲しい話があったなら、その番号を感想などで入れてくれると助かります。

期限は45話が投稿されるまでにしたいと思います。


では、たくさんの応募(?)が入るのを待っていますwww

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