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リーダーシップ


 野営  


 野営の準備だけど、ボク達は 馬車の中で寝る。外からは、狭そうに みえるが、マジックアイテムの ワンルームマンション馬車なのだ。麓の村に入る前に、ルークをジョコビッチ師匠の 作業場に 転送させて、馬車を乗り換えた。ルークは 真っ白な白馬で、仔馬なので 絶対狙われる。そう判断したからだ。そして 野営の見張りも戦力外通告されたので、せめてと 夕食に、たっぷり肉や 野菜の入った、シチューの大鍋を 3つ出した。明日の朝の分を入れても、十分残るほどに。そして 野営が、始まる。

 何故セーフティゾーンが、ないのかと 夕食時、商人達が 話していた。国境近くだから・・

冒険者は、スッパリ答えた。明日の 夜は、軍隊の最後の砦の 広場で野営する。明後日の夜は 国境の 門の前の広場で野営する。次は サザンクロス帝国の、軍隊の砦の広場で 野営する。つまり 今夜が、一番狙われやすい。そういうことで、何だか ピリピリした、雰囲気だけと 結界は、しっかり 直径300メートルの結界を、大きな魔石6個で 張ってある。自信満々の ソファで寝ている、錬金術師の 作品だ。ボクの結界も おまけで、張ってあるので エンシェントドラゴンの、ブレスも 防ぐだろう。なので ボク達は、ぐっすり眠ってた。  

  

 どんどん ドンドンドンドン!

「起きろ!開けろっ!!盗賊団だっ!」ドンドン!開けるわけ、ないよ!盗賊団だよ?早くない?襲うの…普通 朝方か、深夜だろ…まだ 良い子しか眠ってない、21時15分だよ…なんなら 良い子も、グズって まだ 眠ってないよ!

 「開けろっ!火付けて 黒焦げにするぞ!」

 ボク達は 知ってた。商隊Bが 盗賊団だって・・だって 職業欄に、【盗賊団35年】とか 書いてあったし、じいちゃんも ジョコビッチ師匠も、鑑定もちだよ?だから 知ってたよ、うん、眠たい…今 眠りかけてたのに…眠い…

 「ちくしょー!!どうなってんだあっ!この馬車も ビクともしねぇっ!」すや…す~…盗賊団以外の 馬車やテント、馬達まで 魔法結界で、護られているのさ ジョコビッチ師匠が、ガッツポーズしてるよ…ネム…ネム…

 〈セナ様!!やっぱり起きてください!捕縛してから 眠りましょう!〉 

 「そうだぞ!外に 出て、結界の 状態を、検証せんと この装置は、売れんぞ!」師匠 張り切ってるんだね!ボクを 縦抱きしちゃったよ…

 「てんい」とボクは 呟く。寝る前に 設定していた、盗賊団の 箱馬車の、屋根の上に ボク達は、勢揃いで 出現した。

 「はっはっは!ここだ バカもん!」ジョコビッチ師匠!観察は?ヘイト集めたら 観察じゃなくて、戦闘に なるよ?

 「何で 屋根の上にいんだよっ!クソったれ!ファイヤーアローっ!」ドスっ!当たっちゃつたね?親分 頭かな?むーん…

 「セナ!もう アキラメて起きなさい!」じいちゃん、起きてるよ…うん、ボクは 冷たい水球を出して 顔をバシャバシャして、タオルで 顔を拭きながら、水球で 馬車を、消化した。Cクラスなのに、ファイアアロー1本かぁ…しょぼっ!

 「オマエっ!チビっ子っ!今 失礼なこと、考えただろうがっ!ぶっ○すぞ!」ピンポン ピンポン!

 「盗賊団、お喋りなあの以外 全員ビリビリっ!」ぐぎゃっ!ギャギャあっ!そこら中から 悲鳴が 聞こえるけど、ゴブリンの悲鳴そっくりだねぇ、耳障りだから パワーあげよっと。

 「もっと 強めのバリバリっ!」プスプス…プスプスプスプス

 「おいおい!生かしておけよ!コイツら 砦の騎士団に 渡すんだからな!はっはっはっ!」師匠 笑いがとまらないね。 

 「オマエっ!いったい何しやがった!」

 「やかましいわい!お前が 盗賊団の頭か?鑑定でな お前らの事は、解ってたんだよ!ここのみんなに 睡眠薬飲ませただろう?それも お見通しなんだよ。しかし 師匠の、結界の魔導具、よく働きましたな?全馬車 全く無事ですな!」じいちゃん ホメ上手だ。  

 「ハッハッハ!気持ちいいなぁ!ハッハッハ」ジョコビッチ師匠 声かすれてきたよ。

 「師匠 果実水飲む?」ボクは 冷たい果実水を、出して渡したよ 全員分だよ。

 「ゴクゴク ぷっはあっ!果実水は やっぱり林檎味!!あと味スッキリ!で、頭さん ボクは魔法使いなんだ。もう 諦めて騎士団待とう。あと その前に、アジト 拠点を教えてよ。巣から 潰さないと、また湧いてくるだろ?」ボクは 風魔法で、盗賊団達を浮かせて 広場に2列縦隊に集めた。11人もいたね。全員 猿ぐつわと、手の指を動かせないよう 縄で、ぐるぐる巻にした。

 「ハッハッハ!で、お宝は ドンくらい貯め込んているんだ?」師匠 ソコは言っちゃダメだよ。ほら、頭が 怒ってゆでダコみたい、顔真っ赤だよ! 

 「教えるか!ゼッテー教えん!」とどなってるけど、じいちゃんが 近づくと、自白剤のませたよ。じいちゃんも 情け容赦ナッシングだ。頭は 道しるべから、アジトの場所 残っている、仲間の人数や 合い言葉まで、ペラペラ喋った!じいちゃんの自白剤、怖っ!襲撃が始まって 直ぐに、パピアが 砦の騎士達を、呼びに行ったから もうすぐ、騎士達が 来るだろう。盗賊団には 記憶喪失の薬を、全員飲んで貰った。

「エリアハイヒール!」じいちゃんが、腹に響く大きな声で 魔法を発動した。

 「流石の 王宮魔術師だな‥じきに 馬車から、みんな出て来る だろうよ。」師匠 シニカルスマイル、不気味です。


 「コレはっ…一体、何がどうなっている?」

 「目覚めたようだな、縛られてる そいつらは、晩メシに 睡眠薬を入れてたんだよ。全員眠ってた所で 強盗のやり放題を、画策したんだな。オレの 魔道具結界で、全員護られておって 馬車やテントには、一切手は出せんのに ハッハッハ!!」師匠 胸張りすぎて、危ないよ。ガヤガヤガヤ ザワザワザワザワ。そうしているうちに、ぱっかパカパカと 騎兵がやって来た。 ざっザザっと 隊列を、組んて整列 カッコいい!エルフの冒険者と、じいちゃん 師匠が、盗賊団の捕縛について 騎士隊長に報告してる。盗賊団は 古いズル賢い、やり方で 商隊を、全滅させていたそうだ。なので 目撃者もいなくて、捕まらなかった。騎士隊長は、師匠と じいちゃんを スゴく誉めて、隊員に 調書を作るように指示すると ボクの方に来た。

 「こんばんは、私は 砦の騎士団第6旅団隊長ショウエイだ。私達に 連絡に来た妖精は、キミの友達だそうだね?盗賊団捕縛の手伝いありがとう!とても 助かったよ。アイツらには、随分煮え湯を飲まされたからね!妖精を 連絡をくれて本当に、ありがとう!」ショウエイ隊長は 6歳の子どもに、頭をさげてくれた。他の隊員達が 作業をヤメて、その場に起立して バッと音を出して、ソロって敬礼をした。カッコいい!ボクも おもわずピッと敬礼!すると、隊長と隊員は、バッ バッ バッと、3方向に キレイにソロって敬礼をオクッた!!カッコいい!惚れチャウヨ!そして、「ナオレっ!」と 隊長さんが指示すると、サッと 作業に戻る。統率がとれてて その洗練された動きは、見ていて気持ちいいくらいだ。エルフの冒険者が「これが 騎士団最高峰の、幻の旅団!素晴らしい!」と、みんなに聞こえる 一人ゴトで、説明してくれた。ありがとうございます。エルフ冒険者さんも カッコいいし、親切で 尊敬してます!ボクは エルフさんにも、おもわずピッと 敬礼してしまい、それともに気づいて、エルフさんも 返礼してくれた。すみませんm(_ _)m

 深夜にも 関わらず、騎士団は ぱっかパカパカと、近くの騎士団支部まで 盗賊団をしょっ引いて行く。数珠つなぎで ヨロヨロ歩く盗賊団は、少し滑稽コッケイに見えた。


 じいちゃんが 大きな焚き火をつくって、マジックアイテムのデカいヤカンで、ハーブ茶を みんなにふるまう。少し熱めだけど 落ち着いくいい香りの ハーブ茶に、全員の雰囲気がなこんだ。エルフ冒険者が 片手をあげ立ち上がると

 「色々あったが、このハーブ茶で みんな落ち着いたと思う。安全も 確保されているので、ここで寝て 明日の朝から、事後しょりをしよう。いいかな?解散!」と 号令をかけた。みんな黙って頷き、立ち上がると おやすみ、と 挨拶しながら、それぞれの 馬車やテントに戻る‥!リーダーシップの能力スゴ!尊敬する。リーダーエルフは、ボク達に お礼を言って、テントに戻った。

 「わっちさぁ、あの旅団隊長機に スカウトされたよぉ!カッコいい隊長さんだっぁ〜」メロメロで有る。気持ちは わかるよ。

 「ハッハッハ!とにかく夜も遅いから あとは明日だな?忙しくなるぞ!ハッハッハ」ジョコビッチ師匠は 顎が痛くなったと、じいちゃんにヒールとキュアの セットをかけてもらって、ソファに沈む。ボク達も ベッドに戻ると、秒で熟睡した。すや〜っ…すやすや。

 4時間後、ボク達は 1キロ位離れた、盗賊団のアジトを 急襲した。魔法の絨毯で 飛んで来たのだ。故障していた、魔法の絨毯は ジョコビッチ師匠の 神ワザで、科学迷彩機能を レベルアップされ、乗ったら 科学迷彩シールドで、ボク達は 消えちゃうんだ!スッゲぇー、とパピアも びっくりダヨ。コレで しつこいワイバーンとか、空を縄張りにしてる 魔物に襲われなくなる。ナゼか、リーダーエルフさんも 一緒に乗ってた! 

 「開け ゴマ!」ナンノひねりもない、合い言葉で アジトの扉は アッサリあいた。

 「頭っ!早かったでやすねぇ…」と、ねぼけた台詞を言う子分。

 「洞窟内 全員バリバリの刑!」と、電撃魔法を 最初から、強めにかけた。ふふふっ全員失神したね。魔法結界の弱っちぃのや、レジストもあったけど 全部解除して、バリバリ発動したもんね。リーダーエルフさんが 首を振りふり、

 「この電撃魔法は、とても便利だね。スクロールが ほしいところさ!」と言う。

 「オレは、創れるぞ!買うかね!?リーダーなら悪用せんだろうさ。」と、師匠 両目が、金貨になって 悪い笑いしてるよ!

 

 「やっぱり 結構貯め込んでいたなぁ。」じいちゃん達は 分前の相談をしていた。

 魔法道具や武器は、ジョコビッチ師匠の アイテムBOXに、ちゃんと鑑定して リサイクルや、魔道具の材料にするため。毒薬等薬剤は 勿論じいちゃんのアイテムBOXに。

 金貨等の貨幣は、リーダーエルフのアイテムBOXに。リーダーエルフは、悪い奴隷商人から 孤児院出身の、冒険者に助けて貰ったそうで 雪国の辺境都市の孤児院に、ずーっと寄付をしているそう。なので、その孤児院の為に 有効に、使ってほしい。リーダーエルフは 信頼できる人だ。

 「コレだけあれば、崩壊しかけた孤児院を 新築できる。私達の章は 抜けさせてもらい、辺境都市に帰還して、孤児院を救うことに 暫く専念させてもらうょ‥これで 寒さに震えて 空腹と栄養失調で、倒れる子どもが いなくなるし、1人前に自立する 支援システムも、運用出来るようになるよ。」熱く語る リーダーエルフ!ボクは またまた感動して ミスリル金貨2枚(2億円)を リーダーエルフに渡した。盗賊団には、自首する 魔法をかけて、歩き出させた。盗賊や山賊は、捕まえて 連行する手間暇が、本当に厄介なんだ。排泄や 食事の世話に、逆襲の警備までして、歩かせて 行政に渡す手続きなんて、やってられないから、普通は 皆○しなんだ。後始末は、火魔法で 消し炭ものこさす焼き払うんだよ。残酷だけど 一番お手軽DAKARAね。

 そして、寝ている他の人達を 起こさないように 戻って二度寝した。


 翌朝6時半、馬車の外に出ると みんなが、ポツポツ起きて来た。ボクは 一人ずつ、サンドイッチセットか 幕の内弁当セットを、用意したテーブルから 渡す。じいちゃんは 隣りのテーブルで、夕べのシチューの 火魔法温めなおしを、配る。ジョコビッチ師匠は、さらに隣りのテーブルで、コーヒーかハーブ茶と クッキーセットを、配る。全員が 木のトレイに、朝食セットを持ったら 焚き火を中心に、自然と円陣に座って 朝ごはんを、食べ始めた。

 「旅先では、黒パンか乾パンに、硬い干し肉かチーズでも食えれば、おんのじなのに、出来たての 上手い料理なんて…信じられん。」

 「いつも食べてる、ご飯よりか 豪華だしねぇ。」

 「コレだけの人数の まかないなら、結構なてまのハズなんだが…。」等 ザワついている。  リーダーエルフ登場だ!パン!パン!パン

 「ハイ!私に 注目してくれ!昨日の 襲撃をふまえ、事後処理を 朝食後行なっていく。ゆっくり食事は してほしい。食後のお茶が済んて 落ち着いたら、まわりに散らかっている 槍等の武器を片付けて、旅の出立の準備を 済ませたら、またコノ円陣に 座って欲しい。説明することが有る。」団体行動は リーダーシップで決まるね。行動指針を 説明されたら、みんな安心して なこんだ雰囲気で、食事が出来たよ。食後のお茶を静かに語らいながら 済ませる。そして 暫くしたら、みんな立ち上がって 片付けを始め、盗賊団の武器は 土魔法で掘った穴に、ポイポイと投げ入れられた。持ち帰る者は 居なかった。その後 散会し、出立の準備が 済むと、9時には 全員が、落ち着いた表情で 円陣に座っている。リーダーエルフは、盗賊団襲撃の顛末を 事実のみ、私情ゼロで 的確に説明した。みんな時々頷きながら、静かに聞いた…。そして、アジトを急襲して、多額の 戦利品を回収したこと。ソレをもとでに 辺境都市の孤児院を、子どもの将来自立支援の 運用にまわすこと。リーダーエルフは、その商隊と共に、辺境都市へ 引き返す事だった。わかりやすく 感動的な演説だった。暫くの 沈黙のあと、手を上げて質問する人がいた。

 「コレから、サザンクロス帝国に渡り 一旗揚げようとしていた、商人のアルトです。会計 帳簿付けができます。僕達も リーダーのお手伝いを、させてもらうことは 可能でしょうか?」何か皆 頷いてる。リーダーエルフ!ハンパない 求心力!!結局 知らな他国に、危険覚悟に 渡って苦労するなら、素晴らしいリーダーと 人の役立つ仕事がしたい!と 全員一致で、辺境都市へ赴き 出来れば、平民に読み書きや 計算を、教える学校を 立ち上げる団体になった。じいちゃんと 師匠も満足気だ。ボク達だけが サザンクロス帝国を目指すことになった。少し早いが リーダーエルフ団体の 決起設立のお祝いに、焚き火広場?で、立食パーティを準備した。木のテーブルを出し 各々のお皿やカップなどは、自前でね?ボクは、団体のスポンサーの一人として アイテムBOX大(時間停止)を リーダーエルフに寄付した。学校設立費用と ダンジョンで、ドロップキック肉が多量に 入っている。リーダーエルフは 破顔して、何も言わず受け取った。ボク達は 先に出立した。みんな笑顔で 見送ってくれたよ。リーダーエルフが、孤児院の横に建てた カクタスレッド学院(情熱の紅い薔薇学園:ヤル気のある子どもは、奨学金が貰えて 3食温泉風呂付きの寮に 入れる。奨学金は 出世払いで、毎年資格試験を実施 ヤル気のない者や、怠け者は、寮から 叩きだされる。ボクの幼名[カーク]とは、父上の名前[カクタス・レッド]の、略称なんだ。黄龍帝国の王族には 薔薇を冠するしきたりがあって、僕は 父上の薔薇の名前を貰っていた。リーダーエルフは、その薔薇が大好きらしくて……偶然って……コワいね?でも そりゃあ、めっちゃうれしかった!ボクの幼名を知らない リーダーエルフが、学校名に ソレをつけるなんて!!カクタスレッド団体ガンバ!れ!

 ボク達は、ふよふよ…と、魔法の絨毯に乗って、峠や 渓谷に挑む。馬車は アイテムBOXになおした。馬達の負担を減らす為だ。普通の商隊とか、みんな馬車を降りて、馬と力を合わせ 引いたり押したりして、山脈越えをするそうだ。本当に 大変なんだ!!


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