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ウィンウィン


  伝説級 VS 神話級


 「度量衡が 必要なのだよ。薬はな 植物や動物、鉱石に 魔物素材なんかを、薬研でゴリゴリ 細かくする。それを 乳鉢で すり混ぜるす。あとは、度量衡で 測って、型にはめるんだ。傷薬や 子どもの熱冷まし、まぁ問題ないが、ポーションは 同じ材料でも、薬の混ぜる量によって、効能が かわってしまう。冒険者達が 使うポーションは、命に 直結しているからな!それに 量産するには、すぐれた度量衡が マジックアイテムの度量衡が いいんだがな。誰にも 創れんのだよ。」じいちゃんは、とつとつと イカ焼き屋台の、おっちゃんに愚痴った。

 「セナもな、あんなに チビっこなくせして、冒険者Dランクの ガンバりもんだ。しかし、移動が 大変なんだよ。先のテンペストに、巻き込まれて 魔法の絨毯が、壊れてしまって 今は馬車で、旅をしている。難義なことじゃよ。材料は、ダンジョンのドロップ品が 沢山あるのに、宝のもちぐされなんだよ。」などと、ボクが 仔馬のルークを、宿の 馬屋から、連れて戻るまで 話し込んでいたそうだ。

 「戻ったよ、おじさん 仔馬のルークだよ!おとなしいし かわいいんだよ。」ボクは、ルークを なでてあげた。

 「これはまた、奇っ怪な!よし 解った!みんな付いて来いよ。」イカ焼き屋台のおっちゃんは、ボク達を 自分の家?へ、連れて来たんだけど ここ貴族の住んでる場所だよ。屋台を引いて ずんずん歩く。着いて行くけどね?

 ボク達は、こじんまりした 古びた屋敷の庭の、丸い敷石の上まで 歩いて来たんだ。

 「みんな 敷石の上に、乗っているな?暫く、ジッとしてろよ。転送!」浮遊感が ちょっとした。そして今 ボク達は、山奥?の滝つぼ近く 川岸の、小屋の中の 丸い敷石の上にいる。転送?転移魔法じゃなくて?

 ボクが、首を 傾げていると、

 「突然だが、オレが 錬金術鍛冶屋の、ジョコビッチだよ。まぁ なんだ、世界一とかは 名乗っておらんが、腕には 覚えがあるさ!あと、最近鍛冶屋は、休業中だ!王侯貴族なんぞが 押しかけてきて、面倒だからな!呼び出しを無視しとったら、押しかけて来るようになった。今は、孤児院専用鍛冶屋だ。この イカ焼き屋台はな、14歳までの 子どもしか、引けないし 火もおこせん!しかし、子どもになら 網の上に載せるだけで、イカも 肉も、野菜も キチンと焼ける!優れ者だ!マジックアイテムの 屋台だせ?ふんすっ!」じいちゃんは、パチクリしたあと 足もとをみていた。

 「石畳が 魔法道具なのか!すごいな!」

 「うん、うんスゴいだろう!もっと 感心していいぞ!ハッハッハ」ジョコビッチさん 超錬金術師っぽいよ。ちょっと ひくよ。

 「作業場に行くから、ついてきてくれ。ルークも 一緒にな!ここいら いったいは、航空圏にも 結界が張ってある。エンシェントドラゴンが来ても 大丈夫だ!」ジョコビッチさん、自信満々だよ。小屋の壁の 古びた扉の、奥は 煉瓦でできた、立派な熔鉱炉が 奥に備わった、広くて 整頓された、作業場だった。2方の壁は、全部棚に なっていて、沢山の 材料や部品が詰まつている。

 「まず、ペガサスに着ける 馬具の材料は、何が有る!皮と、樹脂 鉱石を出してみろ。鑑定するからな?」驚いたよ!鑑定の 持ち主だったんだ。ルークのステータスは、偽装がかかっていて、ボクは 名前位しか、読めなかったけど…

 キマイラ・ペガサス・ケルベロス・シーサーペント・エンシェントドラゴン等の皮や爪、内蔵や血。ミスリル・アダマンタイト・ヒヒイロカネ・玉ハガネ・ダマスカスコウ・オリハルコン等鉱石。あと、よくわからない 樹脂や、木の皮等のダンジョンドロップアイテムを 適当な数出してみた。じいちゃんと ジョコビッチ師匠は、息をトメて みている。息をしないとっ!

 「じいちゃんっ!ジョコビッチ師匠!大丈夫?コレでたりる?あと 報酬は、白金貨何枚出せばいい?金塊が いい?あっ…宝石も 錬金術でも使うんだよね?いっぱいあるから サラダ用の、白いお皿に 出しておくね?」じいちゃんと ジョコビッチ師匠は、パチパチ音が 聞えそうな位の、まばたきをして はあっ…と、ヘタり込んだ。

 「何でもありなんだな、じいさん!」

 「むーん…しかし ここまでデタラメとは…」

 「お腹空いてきたよ!セナっち!」

 〈セナ様 お腹すきました!〉ジョコビッチ師匠っ、また 息わすれてる!

 「ジョコビッチ師匠!従魔で小竜の ティニィと、妖精のパピアです!よろしくお願いします。アイテムBOXに 作りたての料理が、入って要るので お昼ごはんにしませんか?」

 「マジで、デタラメだな?もう 驚いてやらんぞ!何があってもだ!」師匠は 立ち上がって、ボク達を 応接室に、案内してくれた。昼ごはんは、海鮮鍋と 豆乳鍋にした。高齢者むきだし、

ジョコビッチ師匠は、海鮮好きかなぁと 考えたんだ。丸いお餅も から揚げも沢山出して、お腹いっぱい食べたよ。後片付けは、生活魔法で サックっと済ませた。食後のお茶は じいちゃん特製の ハーブティ。とてもおいしくて…ボク達 小さいモノ組は、お昼寝をしたんだ。


 「コレだけの材料があれば なんでも出来る。特に 高品質ルビーや 魔石は、錬金術には欠かせないし 助かる。それにしても この量 ルビーだけで 3キロは ありそうだし、真珠まであるし。いびつな形なんぞ 関係無いし、タマハガネや オリハルコンが出たときは、心臓が 止まるとこだったよ。」と、ジョコビッチ師匠。

 「そうさのぉ、薬の材料には 真円の、真っ白い真珠を出してくれたんだが、真珠を キロ単位でみたときは、やっぱりおどろいたよ。純金の延べ棒は出すは 肩カバンは、アイテムBOXになっているのを ポンとくれるは。非常式の オンパレードだよ。全く。」それから、2人は 意気投合して、コレから創る作品について ずーっと話していたらしい。ボクも 楽しみだよ。

 目覚めたら、おやつまで 滝つぼに魚釣りにいった。みんなで 競争した。

 一位 ティニィ  5匹。

 二位 ボク    3匹。

 同立3位 パピアとルーク  一匹。


 捌いて 竹串に刺して、おやつの時に、作業場まで持って行った。イカ焼き屋台で 塩焼きにしてもらって食べた。とっても おいしかった。そして、ボク達は、暫く ジョコビッチ師匠の作業場で 暮らすことにした。ルークの馬具だけは、出来たら直ぐに、使用したかったから。それに、秘境な場所で、珍しい 野草が有りそうだと、パピアが請負ったから。薬草に 詳しい妖精と、薬剤師のコンビなんて、最高だしね!ボクは 母国への帰還は、焦らないと テンペスト事件でまなんだから。

 ボクは、沢山の 能力を、持っているけど 使いきれていない。転移出来るのは、目にみえる距離 100メートル位。ダンジョンでは 転移先が、落とし穴だったら 人生アウトなんで、練習出来なかった。パレンシアでは、少しガンバったけど 距離が伸びないんだ。5歳の 子どもの身体では、出来ることは かなり制限されてしまう。前世の記憶も 生かしきれない。

 ボクは、小さい身体や、環境と うまく折り合いを つけながら、成長して 安全に、旅をしたい。移動手段に 馬は必要だから、ルークに暫くは お世話になるつもり。そのかわり ルークにご飯を上げて、護ってあげるんだ。ウィンウィンだよね?


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