初心者講習
紅い林檎の ティニィ
まあ~るい紅い林檎に、チョロっと 生えた羽根…ティニィをみると、何で浮くんだろ?と 首をかしげてしまう。
パピアは 理解出来る!世界一有名な 妖精、ティン○ーベルの ピンクバージョンだからね、見た目がね!性格は…ちょっと 違うね…
「ちょっと!セナっちぃ!失礼なコト考えてたでしょう?」勘は、スゴくいいね…髪は、引っぱらないでよ!ハゲちゃうよっ!
ボク達は 今、郊外の草原で 薬草を探しているよ。午前中の冒険者初心者講習は、ボク的には とても楽しかった。ギルドの二階の 小会議室には、子どもばかり 8人もいた。7歳〜10歳位の 子どもだろうか。
「おまえっ!女か?本当に 7歳か?エラくチビだな?俺様の 子分にしてやるぞ?ありがたく思えよ!フンっ!」あ~っ、絡まれるテンプレートか?そいつは、完全な 幼稚園のガキ大将っぽかったんだったけど、まん丸体型だったから パピアに片足固定されて、ボクの前に スライディングして来た!部屋中 大笑いになった!
「痛っ!クソっ!ボロっちい 冒険者ギルドめっ!パパにいいつけてやるっ!」転んでも 泣かないのは、流石だなー…まぁ足短いから、転び慣れてるんだろうなぁ?
「コラっ!おまえっ!失礼なコト考えただろっ!名前聞いてんだよっ!女か?」まさか コイツ、ボクに一目惚れしてないよな?キモい!
「ボブっ!コラ!お前 朝一から、騒いでんじゃネェー!!」ドスの利いた声!何と マックスさんだ!
「マックス!おまえっ!パパに 言いつけるぞ!それに おまえっ!今日は 漢じゃんかっ!いつも そのカッコでいろよ!」ボブ?は よく喋るなぁ…
「オレは、オレの好きなように 生きてるんだよっ!パパには いつでも、言いつけていいぞ!それより 講習を始める!少し黙ってろ!」ふふふっ…もう少し、漫才みたかったよ。
初心者には、孤児院の子どもが 5人と ボブ、三編みお下げの 女の子が1人いた。冒険者登録は、名前と年齢 職業さえ記入できれば、誰でもなれる。何なら 受付で、記入してもらえば 読み書き出来なくても、登録出来る。
今は、弱肉強食の世界だから 基本、働かないと ご飯は食べられない。ボブも 貴族家の4男らしく、7歳から 冒険者登録とか、人生大変そうだ。ボブ ガンバれ!
孤児院の子どもは、ボロ布の洋服を やせ細った身体に引っかけていた。ティニィは ボクにメモ書きをさせると、暫く帰って来なかった。
ボクは、冒険者の心得等 興味深く授業を受けた。ボブは 途中で、イビキをかいて 寝てしまった。
「行って来た。ヒドい所だった。院長先生に パピアの神託 と言って金貨を 授けて、子ども達の 新しい服を買わせたよ。あと ダンジョンのドロップ品の 肉を置いて来た。崩れそうな 孤児院から、売りに出ていた 宿屋に引っ越させた。金貨や肉は、子ども達に使わないと 末代まで呪われると、ちゃんと言い含めたよ。」ティニィが ダンジョンで、稼いだお金だから ボクは何も文句はない。むしろ、ティニィは 本当にイイヤツだと感心した。
〈パピアって 薬草に詳しいんだな?びっくりしたよ〉うんうん!ボクも驚いた。
「ダンジョンカタログに、薬草沢山載ってたしね。若い頃は 結構ハマッて植えてたんだぁ…」でも、もう 今日は飽きたんだね?ボクの肩で ウトウトし始めた。今日の 薬草集めは、傷薬草5本一束で 鉄貨10枚、熱冷まし草2本一束で 鉄貨10枚だ。
熱冷まし草は、中々見つからないそうだ。けど、パピアが 次々4本見つけてくれていたし、傷薬草は 割りと見つけ易かった。ボク達は 小川の近くで、おやつを食べて 暫く休んでから、街に帰った。
冒険者ギルドの 買い取り窓口に、薬草を渡す。今日は、鉄貨50枚稼いだよ。銀貨4枚と 鉄貨10枚を 小袋に入れて、ポケットに なおした。
鉄貨 1枚 100円
銀貨 1枚 1000円
金貨 1枚 1万円
大金貨1枚 100万円
白金貨1枚 1000万円
なので、ボクは 宿代銀貨2枚払ったら、銀貨3枚が生活費になるんだ。冒険者カードは、貯金通帳にもなっていて、依頼達成料の 銀貨2枚分は、そのまま貯金しておいた。
明日も、同じ依頼を 受けるので、掲示板から 依頼カードを剥がして、受付を済ませておく。それが済んで、商店街見学に 行こうとしてたら、ボブが 背中を叩く。
「オイ新人!一緒にあそぼうぜっ!オレ様は 今日、銀貨を 2枚も稼いだぜ!!スゲェだろ!オゴってやるよ!」えっ?タカルんじゃないんだ!オゴってくれるの?いやいやいや タダほどコワいものは、ナイというコトワザもある!
「くをぉらぁっ!ボブっ!あんた 何セナっちに タカってんのよっ!お家に とっととかえんなさいよっ!」
「昼からは、女なのかよ!マックス!紛らわしいから、どっちかに決めろよっ!お前っ ひげ剃りあと ハンパなく青いぞっ!もう一回 剃って来いよっ!」ギャハハハっ!みたいな 笑い声が ギルド中に響いた。
「コラコラうるさいぞい!」ギルマスも 参戦、ボクは そ~っとギルドを出た。
商店街は、割りと賑やかだ。屋台で 冷たい果実水を買った。木のベンチに 座って、飲んでいたら 屋台のおばちゃん達が、世間話をしてた。
「ねェねェ聞いたかい?今日 朝から、孤児院に 大金が寄付されたそうだよ?」
「知ってるよ!何でも 妖精様が出て来て、子ども達に使えって、金貨を 寄付したんだとさ!ぶっ壊れそうだからって、宿屋買わせて 今日から、孤児院引っ越したそうだよ?スゴいねぇ!」
「ワタシも その宿に、引っ越したいさね。デカい風呂も ついてんだろ?」
「あ~っ!そりゃむりな話しだね!何でも 孤児以外に使うと 呪いがかかるそうだよ!あたしゃゴメンこうむるネ!」
「呪いかい?迷信だろ?」
「それがね?孤児院に 昼飯タカリに行った、ゴロつきどもがね 全員袋叩きで、城塞外に アラワレたんだと!次は コロスって言われたそうだよ!」
「妖精様、情け容赦ないね!」ふふふっ…パピア お昼ごはんにも 帰って来なかったもんね。だから 疲れて、うとうとしてたんだね。
ギルドを出たら、また 二人は、孤児院になった、宿屋に行ったらしい。
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