冬和
なんか、さむ、、
え、寒くない?
まずい、と忍は思った
ナイフをかわすだけではこの戦いは終わらない
長引かせてはこちらの体力が底を突く
かと言って能力を使うなど優の前では無意味だ
優の能力は全破壊
触ったものを破壊する能力だ
忍がその能力をコピーすると力が強大すぎて体が焼ききれる
無効化能力は相手に触らなければならない
優の体を触ろうとしたその隙を優は見逃さないはずだ
よって、自身の力で何とかしなくてはならない
「っ!!」
ナイフが腕をかすめた
「なに?考え事?」
「したら悪い?」
「むしろ好都合。あなたの気が散った隙に殺す」
喋りながらも攻撃の手は止まることは無い
優は手持ちのナイフをいっせいに忍へ投げた
「なっ、、」
忍がそれを避け、パッと前を向くとそこには優の手があった
「長引かせるのもよくないと思うから、ここで退場してもらう」
そして、優の手が触れた
はずだった
気がつくと優と忍は廊下の端と端に離れていた
戸惑うふたりの前に現れたのは
「大和、、、」
「首領、、」
ブラックリストの首領、有栖川大和だった
地下牢
周りでは次々と物が壊れていった
その全ての破片が朝陽へと襲いかかる
手に、足に、腕に、顔に、体に、
ありとあらゆるところに傷をつけた朝陽はまさに満身創痍という状態だった
「あれれー?もうおしまいなの?ねぇねぇ、あさひー」
冬和はつまんない、という顔をしながら朝陽の方へ歩き、そのまま座っている朝陽の前にしゃがんだ
「ねぇねぇあさひーー?もっともっとあそぼーよー」
朝陽はそんな冬和に話しかけた
「とわ、、君は、、どこに、いたんだ、、?」
「んー?とわ?なんかねーくらいとこだよ」
「くらい、、?」
「うん!そう!あとね?なんかつめたかったよ?
ちょっとここににてるかも!!」
「そう、、か」
その時地下牢の天井が抜けた
「朝陽っ!!」
現れたのは茜だった
「茜、、!」
「朝陽!かがんで!!」
茜は降ってきたその体制のまま、冬和を蹴り飛ばした
「大丈夫?!怪我してる!」
茜が朝陽の前にしゃがんだとき、後ろから声がした
「いたいよ!いたいよ!いたいよ!いたいよ!なにするの!?とわになにするの!!」
散らばった破片が再び力を持った
先程よりも早く鋭く茜と朝陽に襲いかかった
茜は咄嗟に能力で身体強化をして朝陽を庇った
「茜!!はなして!」
身体強化をされたとはいえ無傷ではすまない
破片は茜の体を容赦なく襲う
「くそっ、、!!しかたない!!茜!離れて!」
「でもっ!!」
「いいからっ!」
茜は朝陽からすっと放れたすると朝陽は手をまえに出した
その瞬間、破片たちは動きを止め、地に落ちた
冬和の体は固まったように動かなくなっていた
朝陽が見えない縄をつけたのだ
冬和は突然のことに動揺していた
「冬和」
「ねえ、あさひ、、うごかないよ、こわいよ、」
朝陽は固まった冬和の前に行き、そっと頭を撫でた
「朝陽、、?」
突然の朝陽の行動に茜は呆然とした
当たり前だ
先程まで攻撃してきた相手の頭を撫でるなんてだれでも動揺する
「冬和。泣いてもいいんだよ。」
「え、、なく、、?」
「そうだよ。悲しい時とか辛い時は泣くんだよ。」
「とわは、、かなしいの、、?なんで、わかるの、?」
朝陽は反対の手で血で見えなくなった目を開いた
「僕にはちょっと変わった目があるから、それに、、
誰からも必要とされない怖さとか辛さとか悲しさとか、、
僕も痛いほど分かるから、、、」
朝陽のその言葉が引き金になったのだろうか
冬和は声を上げて泣き始めた
「あさひぃ、、っ!とわと、とわと、ともだちになってくれる、、?」
「うん。いいよ。あ、でも僕、友達いないから、大丈夫かな、、ね、茜、、、えっ?」
朝陽は問いかけるように茜の方を向いた
そこには号泣してる茜がいた
「ちょ、ちょっとまって、なんで茜が泣いてるの!!?」
「うぅ、、あさひぃぃぃ!!!」
「うわーん!!あさひー!!」
「、、、どうしよう、、」
シリアスのままじゃ終われなかった、、
なんで、すぐこうなるのか、、
永遠の謎だねこれは
では、面白いと思った方はこれからもよろしくお願いします!!




