天使
なんか急に暑くなったな
カツカツと黒い長い廊下を歩く
優は空がいる部屋に向かっていた
その時パリンと何かが割れる音がした
(何してんだ、、、)
かと思えば凄まじい風が吹いた
まるで台風の中にいるような風だった
優のその軽い体は強すぎる風に耐えきれず、後ろに吹き飛び、そのまま壁に激突した
「っ、、何が、、、」
「やあやあ小さな殺し屋さん。」
「お前、、、なぜこんな所に、、」
優の目の前に降り立ったのは白い羽がついた天使だった
そのせいか、辺りに白い羽がふわふわと舞う
「何か面白いことになってるそうじゃないか」
「失せろ。お前にやるものはない」
「ひどいねぇ。ま、もう用はないけど」
「あ?お前、何言って、、っ!!」
なにかに気づいた優は一目散に目の前の黒い扉に走った
「おい!!」
扉を開けた先には壊れた椅子と凛月が転がっていた
「おい!!凛月!!」
「っ、、ゆう、、すまねぇ、、あいつ、とられちった、、」
凛月は渾身の力を振り絞り窓の方を指さした
窓が着いていたはずの場所は壁ごと壊されていた
呆然と壁があった場所を見る優に天使は近づき、囁いた
「ま、そういうことだから。不老不死くんはもらったよ」
ニコリと笑って天使は飛んだ
いや、飛ぼうとした
「ありゃ、、」
「かえせ。あれは私のものだ。誰にも渡さない」
天使の羽は片方が優の能力によって破壊されていた
天使は優の殺気に溢れた目を見てため息をついた
「はぁ、、君もこりないねぇ、、そんなに彼が大事だったかい?」
優はその言葉には耳を傾けずつかつかと天使の前に歩いた
そして、天使の首元を掴んでどす黒い声で言った
「尾崎空の場所を吐け」
「久しぶりに聞いたよ。その声。なつかしいねぇ、、」
「早く吐け」
「わかったよ。結論から言うと僕は彼の居場所を知らない。ほんとだよ?嘘じゃない」
ヘラヘラとしたその表情は殺気を向けられているとは思えないぐらい楽しそうだった
「ちっ、、」
優は軽く舌打ちをして天使から手を離した
その隙を見て天使は再生した羽を使いひらりと飛んだ
「それじゃあまたね。」
後には壁が飛びぐちゃぐちゃになった部屋と倒れた凛月、頭を掻きむしる優だけが残った
「ぅ、、、」
朝陽は目を開けた
(あれ、、たしかぼく、、空くんをおって、、、っ!!)
段々と記憶が戻ってきた朝陽は空の安否確認のために体を起こした
その時に気づいた違和感
(手が、、、!それにここは、、)
そこは牢獄だった
朝陽の両手は鎖で拘束されていた
靴はどこかに落としたのだろうか、靴下の状態だった
朝陽がどうにかして鎖を外そうと身をよじった時誰かの声がした
「あれぇ?おきたの??」
「っ!!」
その声は幼い少女の声であった
月の光だけの暗い視界の中で目をこらすとぼんやりとその姿が見えた
その少女は隣の牢にいた
髪も服も真っ白だった
朝陽と違ったのはその少女には拘束がなかったことだ
「ねぇねぇ。きみのなまえは?わたしはね?とわっていうの。しぐれとわだよ。」
ニコニコ笑う少女―とわは、朝陽の方を見る
朝陽は少し躊躇いながら名前を言った
「僕は星野朝陽」
「あさひ、、あさひ、、あさひ!」
とわはいっそうニコニコして朝陽の名前を何回も言った
「よろしくぅ、あさひ!」
急に暑くなったとおもえば寒くなったり、、
なんなんだよ
ツンデレか
面白いと思った方はこれからもよろしくお願いします!!!




