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未定  作者: きゃんたま
3/3

その3

それなりに歩いた僕たちはボーッと湖を眺める。


「そういえば池って言ってませんでしたか?デカすぎませんかね?」

「だいたい池と湖の違いってなんだよ笑小さい事は気にすんな笑」

後で調べたら池は人工物で湖は天然にできた物のようだ。

今回の場合は湖という事になる。そして斎藤の言うでかい、小さいと言う判断基準は間違っている事になる。

「そんな事よりも友情を深めるためにみんなでこれでも吸おうぜ」

アホの高橋はポケットからタバコを取り出した。

「お前そんなもん持ってんのかよ!買えるもんなのか!?」

「まぁーね笑」

佐藤は興味津々みたいだが、わりかし他のメンバーはお堅いぞ?


「まぁみんなが吸うってんならしょうがないな」

「僕も一本だけなら…試しにですよ?」


皆まんざらじゃないようだ。


そして一人づつ火をつけて行く。

「どうだかっこいいだろう笑」


そう言う高橋に皆は無言でうなづく。

それにしても大人はこんなものを吸っているのか、ふらふらしてきた。


皆も初めてのタバコにめまいのようなものを起こしているのか、

口数も少ない。


ただその状態で見る夕焼けと湖はあまりに幻想的であった。


「まぁなんやかんや面白かったな。ミステリーサークルは見つけられなかったけど」

佐藤の言う事にハッと今回の目的を思い出したが、今となってはそれもどうでもいい。

モラトリアムを過ごす僕たちにとっていかなる行動も後付けで楽しむ事が許される。

結果として今回のことはいい思い出になるだろう。

煙を薫せながら僕たちはその情景を楽しんでいた。


「そろそろかえっかー笑」

皆もその言葉に気の無い返事をし、だらりと体を帰路に向かわせる。

これからきた道を帰るのかと思うと少しため息が出る。

ただまあ帰宅部の僕たちにとってたまにはいい運動かもしれない。

それに下手したら今日は帰れないんじゃないかと思ったが、この分だと夕飯にも間に合いそうだ。

木の根を降り、少し伸びをし僕たちが来た道へと一歩踏み出して行く。


と、その時激しい光で自分の影が鮮明に映し出される。

後ろ?湖?


振り返ると山の麓から光が溢れているのであった。

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