表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
未定  作者: きゃんたま
2/3

その2

予定調和かのように僕たちは茂みを歩いている。

(山の方では無いんだな…)

町からそう遠く無い森をかき分けていく。薄暗くはなってきたが、まぁ、今日中には帰れるだろう。

「にしてもさ、こんなところに本当にあるんかよー」

佐々木はめんどくさそうに尋ねた。

「噂ではここら辺で毎晩、毎晩光ってたらしいぜ?」

「すげー!本物だー笑」

本物では無いだろう。佐藤からの高橋は無い事も真実になる勢いだ。

「なぁなぁ…嘘くさいし、しんどくなってきたよ。オレ」

佐々木はそう言って僕に愚痴を漏らした。

まあそうは言っても、特にやる事もない僕たちだ。今日は諦めよう。

「ほら…今そこに何か……ほら、あーもうやだ…」

あそこに違う意味でしんどそうな奴もいるんだから、それくらいでへこたれるんじゃない。


「んーはいはい、納得いかないけど分かったよ」

分かってくれて何より。

ここで文句を言うくらいならあの駄菓子屋にいた時に言ってくれ。


ともかく僕たちは歩みを進める。



「確かここら辺だぜ。池があるはずなんだけどな」

「でっかいのそれ笑??」

「まぁ池って言うくらいだからそうでもないんじゃないか?」

思ったよりも近いようで、そろそろ目的地周辺だそうだ。

ただ流石にここいらは、もはや人の通るような道ではない。

草は自分より高かったりするし、木の根を超えていくにはちょっとしたアスレチック気分になれる。

道無き道をかき分け進む。


すると間も無く

「ほらあったぜ!」

…マジで?

「うぉー笑スゲー!」

……本当に?

「ここまで歩いた甲斐があったぜ」

………

「うわぁーキレイー!」

…………キレイ??


草木を掻き分けそこに広がる景色は、

山の麓まであるんじゃないかと思うほど広く、

夕日を浴びてキラキラ輝く湖だった。


…今日の目的はなんだったけ?

ゆらゆら揺らめく水面に反射する夕焼けをみて僕はクエスチョンマークがついた。

が、しかし結果オーライ。そこに芽生えたのは達成感だった。

みんなで木の根に座り、夕日を眺める。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ