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真戯武装パワードフォース  作者: 桜崎あかり
第2部

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第11話『動き出す勢力達』その4


 蒼空名城あおそら・なぎの所属していたガーディアン組織、それはチートプレイヤーの摘発等で活動していた。

しかし、チートプレイヤーの摘発はコンテンツ流通の正常化を目的としたものであり――ネット炎上防止という観点では的外れではない。

 その一方で、ガーディアンのコミュニティと思われるサイトでは――。

【蒼空の離脱は非常に痛手だろう】

【しかし、チートプレイヤーの摘発自体は他の構成員でも問題はない】

【彼のカリスマは組織にとっても重要だった。離脱してからは空気が別の方向に変わりつつある】

【カリスマが高く、広告塔にもなるという点では――彼の離脱は痛手と見る人間は少なくない。その一方で、彼が外れて行動の自由度が増したという意見もある】

【どちらも一長一短と言う事か】

 ガーディアンのコミュニティでは、彼の離脱で痛手を受けたという意見もある一方で――彼の離脱で行動の成約が減ったという意見もあった。

行動の制約は――規則と言う部分では重要となっていたのだろう。しかし、ガーディアンは軍隊ではない。そこまでの制約をする必要性は――という意見も多かった。

他のガーディアンを踏まえると、それだけ蒼空がいたことが警戒する要素となっていたのかもしれないだろう。

【蒼空がジャンヌに敗れたという話が飛び込んでから、その後の足取りがつかめない】

【あのガーディアンのガジェットでもジャンヌには太刀打ちが出来なかった――】

【何としても、あのジャンヌは沈黙させなくては――コンテンツハザードを阻止する為にも】

【しかし、コンテンツハザードはすでに起きていると言う。彼女は類似する案件としてネット炎上を例えに出していた。つまり――】

【尚更、ジャンヌを止める理由が出来たという事か】

【ガーディアン全体で協力はできないのか? コンテンツ市場の正常化は他のガーディアンも望んでいるのだろう?】

【ソレは無理だろう。ガーディアンと言っても、全ての組織が意思疎通出来るような状態だったら――あそこまで炎上はしなかったはず】

 結局、ガーディアン内でも解決出来ないと言う事なのだろうか?

どちらにしても――『コンテンツハザード』を阻止する為に、情報共有は必要と思われる。

しかし、それが進まないと言う事が意味するのは――そう言う事なのかもしれない。

 ガーディアンの方では蒼空の失踪がある時期がら話題となり、拡散していたのだが――。

他の組織ではジャンヌに接触しないように注意喚起を行う、別のARゲームで人員が不足しているジャンルへ向かう等の対応を取っている。

それだけ、他のガーディアンもジャンヌ・ダルクには警戒しているのだろう。しかし、ジャンヌを倒せば『コンテンツハザード』を止められると早合点する勢力もいた。

だからこそ情報収集は重要だと言うのに、ネットでは偽情報が拡散してガーディアンをジャンヌとぶつけようとする。

おそらく、このような手段を使うのはガーディアンが邪魔だと思うアイドル投資家の残党やSNSで目立つのもを苦敵とした一部ユーザーだろう。

こういう勢力に限って、ネットマナーやモラルを無視する傾向があり――自分の行動がブーメランするのだが。



 その中で、ヴェールヌイは草加駅に到着する。近くにコンビニも見えるのだが――そちらではなく、別の道に入って行く。

五分位歩いた所で中規模店舗のアンテナショップを発見、入口の自動ドアを開き――ヴェールヌイは店舗へと入って行った。

「ここか――」

 周囲を見て一言つぶやくが、それが何を意味しているのかは本人にしか分からない。それを含めて――彼女は何を考えているのか?

彼女も一般客と同じ扱いなのは変わらない。コスプレイヤーもARゲームのアンテナショップを利用するので、白い目で見られる事もないだろう。

その一方で、ARメット以外のフルフェイスは止められる可能性が高い。銀号強盗と勘違いされるからだ。

ARメット自体が銀行等の施設で被ったままだと、銀行強盗に間違えられるのは――間違いないだろう。

 ヴェールヌイは商品には興味を示さず、そのまま奥の方にあるARゲームコーナーへと向かっている。

そこには様々なARゲームのサンプルやマニュアル、展示コーナーが展開されていた。さすがに広いフィールドを使う物は展示されていないが。

「やはり、あのニュースは拡散の直前で――」

 CM告知用のセンターモニターでも最新の配信動画やニュースを見る事は出来る。

しかし、ヴェールヌイの気になっているニュースは配信されていない。おそらく、ARゲーム運営側が止めている可能性も――。

それ以上にアカシックストーリーズの運営が止めた可能性もあるのかもしれないが、証拠がある訳ではないので言うだけ無駄だろう。

「アカシックストーリーズの正体は――」

 アカシックストーリーズの電子パンフレット等も展示されているので、そちらもチェックしているのだが――内容は一般的なパンフレットと変わらない。

それだけではなく、怪しい文面等も存在していなかった。これが正式リリース版になるのか――それとも、既に正式版でサービスしているのか?

そう言った記述がなかったので、結局は分からずじまいである。そこで、ヴェールヌイは何かを閃いた。

「――調べてみるか」

 そして、彼女はアカシックストーリーズを調べ始める事にしたのだが、基本的な事は公式ホームページを見れば済む事である。

あるWEB小説サイトにあった情報――それが大きな鍵になるのではないか、そう信じてWEB小説サイトを探る事になった。



 その一方で、様々なまとめサイト等をARゲーム用のモニターでチェックしていたのは――ジャンヌ・ダルクだった。

『やはり、ヴェールヌイはそこに気付いたか――』

 まとめサイトではヴェールヌイの目撃情報が拡散されており、そこからジャンヌは彼女が何を探しているのか把握する。

アカシックワールドとパワードフォースの類似性は何度か言及はされているが、それ以上の深みに入る事は――。

『しかし、それを見つけたとしても――本来の目的に辿り着く事は――?』

 その一方で、ジャンヌは別のプレイ動画の存在に気付く。その動画では、アークロイヤルがアカシックワールドで勝利を収め――連勝記録を伸ばしているようでもあった。

プレイ動画としては、閲覧数が急激に伸びるような傾向ではない。魅せプレイでもなければ、上級者向けでもない部分が痛いだろう。

『順調に強くなっているようだな、アークロイヤル――』

 彼女はアークロイヤルの成長を見守っているようにも――感じ取れる表情をしていた。

そして、他にもアークロイヤルの動画を何本かチェック済みでもある。

他のプレイヤーの動画もブックマークしているが、アークロイヤルの比率は、他のプレイヤーよりも多めであり――。

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