悲愴交響楽最終章(200文字)
掲載日:2015/02/27
アダージョ・ラメントーソ・アンダンテが
曲の終わりを告げるとき
隣のパチンコ屋の灯が消えて
客は家路を急ぎます
つかの間の長調に微笑みはなく
聴く者はみな頭を垂れる
私はいつも悲しみをこらえ
遠く天空を仰ぎます
自分で自分を憐れむなんて
みっともないと思うでしょう
それでも涙が出るんです
いまでも止まらないんです
パステルグリーンの思い出がひとつ
群青色の吐息がひとつ
またひとつ 詩の言葉に変わるまで
少しお酒を飲ませてください




