第一話
小説書き始めました。どうぞよろしくお願いします。
何だかすごくあったかい。
フワフワして気持ちいい。春に散歩してるみたいな。
ここはどこだろう。ああ、ベッドか。夢を見てるんだ私。
なんて幸せな夢なんだろう......て私いつ学校から帰ってきたんだ?
さっきまで授業してた気が....おかしいな。夕飯も食べた記憶がないし。
「ガチでここどこだろ...うわっ何か変なキノコ踏んだ....」
「舞、俺の舞はどこだ⁈どこにいる⁈」
「うっひょおおおお!人外とかでてきちゃいますか⁈テンションあがるうううう」
なんかやけに騒がしいな。やっぱここ学校かぁ。私きっと授業中居眠りしてるんだ....ん?居眠り⁈このような行為は受験生として、一番ダメな事では⁈やばい。高校行けん。起きなければ!
ガバッ
「先生すみません!お願いですから、評価さげないでくださいまし!」
「あ、志奈子起きた」
あらら何故、智恵が私を覗きこんでいるのか。さてはもう授業おわって昼休みでありますか....
「どうしよう智恵....私高校行けないか」バッシィイイン!!
「痛い!痛いよ!何すんの」
「寝ぼけた頭を覚醒してやったの。それに高校なんてアンタの頭ならとこでも行けるわよ。それより周りを見なさい。もしかしたら私達本当に高校に行けないかもしれないわ」
私達...?智恵は何言ってんだか。智恵こそ、その頭なら行けない所はないでしょうに。
「だから余計な事考えずに、周りを見なさいまわりを!!!」
周り?何があるって言うんだ周りに....周り周り周りまわ.......え?
「ここ、どこ」
そこは教室ではなかった。
森の中、というのが一番相応しいのか。なんとも気持ち悪い場所だった。木が四方八方に立っており、なんとその木の葉っぱの色は、青色だった。青色の葉っぱなんて見たことがない。
見渡せば、人が何人かウロウロしている。心臓がヒヤッとしたが、よく見るとそれはクラスメイトった。
「みんなー!志奈子が起きたよ、一旦集合ー!」
智恵が皆に呼びかける。するとそこらをウロウロしていたクラスメイトは一斉にこちらに集まってきた。
「園部、やっと起きたか」
「じなごぢゃん、どうじよぉもうママやババに会えないがもおぉ」
クラスメイトの見慣れた顔。皆は自分を取り囲むように並んでいた。
「え、誰か説明お願いします」
すると列から一人が一歩踏み出した。
学級委員の中山くんだ。
「僕達にもよくわかんないんだよね。ただわかってるのは、皆さっきまで国語の授業受けてたって記憶と、これが夢じゃないってこと。....だから夢じゃないって園部さん。二度寝しても無駄だから、起きて」
チッ、起こすな。これは夢だ。
「夢じゃない証拠は?」
「さっき私が殴った時、痛かったでしょう」
あ、そうだった。まだじんじんしてます。
「後、クラスが半分しかいないんだ。残りの皆は違う所にいるのか、まだ教室にいるのかもわからない。」
クラスは全30人。1、2、3.....本当だ。15人しかいない。
「で、でもありえないよやっぱ」
「うん、僕だってそう思ってるよ。でもこの現象に名前をつけるなら....なんだっけ、いせ、いせか」
「異世界トリップですよおおおおおおおおおお」
突然大声で飛び出してきたのはオタクの有田くんだった。
「実にこれは異世界トリップなのです!僕達は違う世界にきたんですよ、ここは地球じゃないんですううううう」
「は、はあ、」
異世界トリップ?なんじゃそりゃ。
「もしかしたら、僕達は何者かに召喚されてきたのかもしれませんねえ。これから始まるのは剣と魔法ファンタジーだったり....ぐへへへたまらん....ってまあこんな感じですね」
ごめん、よくわからん
「とにかく...このままここにいては飢え死にしてしまうわ。この森をでましょう」
智恵が言うと、パラパラ賛成とう声が聞こえた。
「さあ、志奈子立って」
「う、うん....」
なんだかよくわからないまま、一同は歩き出した。
森の中は見れば見るほど、気持ち悪かった。草の先端がくるくる丸まってたり、花の長さが三メートルくらいあったり....
「ますます異世界っぽいですねえ、本当に魔法とかつかえちゃうんじゃないですかねえ」
有田くんがまだ騒いでいる。
他のクラスメイトは、何もいわず、重い表情で歩いていた。
そんな雰囲気を変えようと思ったのか、中山くんが言った。
「ははは、ちょっと有田やってみてよ、魔法。決めゼリフ付きで」
思えばこの時、あんなことをしなければ、巻き込まれなかったかもしれない。でもこれが運命だったのだ。私達の、きっとーーーーー
「しようがないですねえ、じゃあやりますよ...................クラッチ☆エクストリーム!あの木を爆破しろ!」
おかしな台詞に皆の表情が、少しでも緩もうとしていた。だがそれは直前で、真逆の表情に変わる。
一瞬何が起きたかわからなかった。有田くんでさえも自分がしたことに驚愕の表情を浮かべている。
唱えた通り、木は爆破された。
ボンッと一瞬大きな音を立て燃え、跡形もなく消え去った。
誰も喋らない。何分そうしていたかわからない。
我に返ったのは、大地を揺るがすような馬のひづめの音と、怒鳴り声が聞こえたからだった。
「こっちで音がしたぞ!この辺にいるだろう!見つけろ!」
「本当に剣と魔法のファンタジーってやつ....ですか」
誰かが言った。