表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
34/42

さんじゅう

海風に混じって、微かだが異臭がする。


例えて言うならば、自動車事故で車が爆破した臭いだ。まあ、私に野次馬魂はないから、実際の自動車爆破事故の臭いは分からないが。


ともかく、そんな感じの臭いがするのだ。


この世界では基本、移動手段と言えば馬車。馬が普通で、車などまだ発明すらされていないが。


「この臭いはガソリンっぽいけど?」


まさか、私が知らぬ間にガソリンを使う何かが発明されたのか?例えば農業用機械とか…、いや場所的にモーターボートか?


ちょっと気になる臭いに疑問符を浮かべ、帰って来ました港町ヴォワルに。


「おかえりトーコちゃん」


人懐っこい笑顔をするのは、ごめの宿木亭の女将さんだ。


「ただいま。あの、女将さん、潮風に混じって変な臭いがしますが、何の臭いか知ってますか?」


「あぁ、この臭いかい。これは魔物の残骸を処分した臭いらしいよ」


なるほど、期待はずれだった。


「たまに浜辺に流れ着くのさ。まぁ、何時もは処分しても、こんな臭いわしないんだけどねぇ」


「なんだか、心配ですね」


魔物の残骸は別の言い方をすれば、魔物の死体の一部分だ。

「そうなんだよ。魔物の残骸ってのは、魔物を呼び寄せるって話だしねぇ。でも、まぁ、冒険者ギルドのキャッシーお嬢様が火のスキルで処分してくれるから、安心していいよ」


「そうなんですか」


ちょっっっと私に喧嘩を吹っかけてきたキャッシー・リルバーさん。貴方、港町ヴォワルでは慕われちゃってるの!?


これは、スペシャルな回復ポーションを渡して恩を売るしかない!


薬草大豊作だったし、ポーション作りたい放題だ。


早速、薬草の選別をしますか!と思ったら、女将さんに「汗かいたんだねぇ」と、笑顔でお風呂場に放り込まれた。



綺麗サッパリとした頃には、日が暮れていた。


食堂に行くと、例のカウンター席でカガチがイカの姿焼きを摘みにエールを飲んでいた。


「おかえりカガチ。依頼終わったの?」


「無事に終わったぞ。そして喜べ、報酬が良くてなぁ3ヶ月遊んで暮らせるぞ」


「いやいやいや、遊ぶ前に匠探しでしょ!?」


「まぁ、落ち着かんか。ちゃあんと日下部 匠の居場所の手掛かりを掴んだんじゃからな」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ