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にじゅうご

「…心配じゃ。橙子はなんぞやらかしそうじゃから、ワシが戻るまで錬金術は禁止じゃ!」


「いやいやいや、子供じゃないから大丈夫だよ」


「禁止じゃ」


譲らないカガチに、仕方なく私は了解と頷いた。まぁ材料集めまで禁止されなかったから、この辺を散策ついでに薬草採取しよう。


「最後に1つだけキャッシー・リルバーさんに聞きたいのですが、薬草採取に適した場所を教えて下さい」


「アーチ門を出てすぐ近くに、初心者向けの森があるわよ」


なるほど、森か。薬草採取に必要な物は、鋏とスコップかな?あと籠も…いや『アイテムボックス』があるから籠はいらないか。


「橙子、ワシが戻るまで余計なことはせんのじゃぞ。いいな!」


「了解です」と頷くが、内心はしつこいだ。



港町ヴォワルのアーチ門を抜けて舗装されていない道を歩き、木々の間から延びる曲がりくねった一種の獣道を見つけた。


「薬草採取スポットはもう少し行ったところかぁ」


サクサクと草を踏み不意に聞こえた鳥の鳴き声に、耳をすますと水の音がする。音を頼りに歩を進めるとブナの木々に囲まれた池に行き着いく。


池の対岸には、お椀を逆さにした形で水色のゼリーのような魔獣が水を飲んでいるようだ。


前世と今世で、初めて遭遇した第一魔獣は、多分スライム。


『アイテムボックス』から匠の魔獣図鑑を拝借して調べると、やっぱりスライムだった。そして[弱い]だとか[粘液に害はない]と書かれている。


粘液に害が無ければ、スライムの攻撃方法は何?何のための粘液なのか、その成分は気にならなかったのか?私は気になるが。


あ、『分析・解析』でも調べられる。


思い立ったが吉日。早速「『分析・解析』」と呟くと、目の前に術者である私のみが見ることができる半透明のウィンドウが現れ、そこにスライムについてが表示された。

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