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にじゅうに

「サボっとらんわ!阿保たれ!探知機はなあ半径3メートルしか使えんのじゃ!」


うわぁ、探知機が使えない。異世界って、地球より広い。航路で使う船は詳しくないが、陸路の移動手段は徒歩か馬車。しかも街道はアスファルトじゃなく、砂利を撒いただけの道はでこぼこして歩きづらいものでしかない。これらの道は国家や都市によって維持され、交通の際に通行税を取られるのだ。通行するだけで税を取られるなど、世知辛い世の中だ。


つまり、カガチは頑張ったようだ。


「ごめんなさい。大変だったね」


「そうじゃよ、大変だったんじゃ。海ん中まで探したんじゃからな。そいでじゃ、橙子達の持ち物なんじゃが、重いし嵩張っちょるから引き取ってくれんか?」


確かにカガチの荷物は多い。キャンプで必要なテントとか寝袋などの道具✖️2ぐらいの量がある。


「『アイテムボックス』があるからokだよ。匠のも引き取るよ」


『アイテムボックス』最強と思いながら受け取った荷物は、前世で異世界に来て得た錬金術の研究資料や植物のデータ、異世界で故郷の味を再現するためのレシピ、錬金術で使う秤や試験管とかの道具や、あ、フライパン。調理器具まである。


結構あるな。


まぁ、匠も剣や盾に防具、スキルの研究メモに魔獣図鑑的な資料とかを溜め込んでたから、これが普通か?


「これで楽に移動できるわい」


「お疲れ様。で?今日から匠探しするの?」


「いや、懐が寂しいんでな、ギルドで稼ぐつもりじゃ。良い機会じゃから、橙子も冒険者ギルド登録しちょればいい」


「そうだね。カガチに生活の面倒まで見てもらうの、精神年齢的にどうかと思ってたから、私も稼ぐよ」


冒険者ギルドかぁ、懐かしい。


前世で素材集めをしてもらうのに良く利用していたが、今世のギルドはどんな感じかな?楽しみだ。


「朝メシを食ったらギルドに行くぞ」と言いながら、カガチはイカの串焼き5串平らげた。


「お好み焼きは仕事が終わったら作っちょくれ」


「了解です」


獄卒は、食いしん坊な生き物なようだ。



街の出入り口であるアーチ門近くの灰色の煉瓦造りの建物には、剣と盾をモチーフにした冒険者ギルドの看板が取り付けられている。


カガチの案内で冒険者ギルドに足を踏み入れた。


ここで冒険者たちが集い、ギルドに委託された仕事を請け負ったり、その結果を報告するのか…。と辺りを見回す。

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