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ロリーナ・ボーンアゲイン!〜異世界に転生したら褐色ロリエルフになりましたぁ!〜  作者: 柚亜紫翼
1章 めるとていこく

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008 - おろろろろ・・・ -(挿絵あり)

008 - おろろろろ・・・ -


「はぁ・・・」


「この調子だといつ街を出られるのかなぁ」


今僕とロリーナはアイテムボックスの中でミアさんの様子を眺めている。


眺めているというのは言葉の通りで、僕が目を瞑って「箱」の外の景色を楽しんでいるのを見たロリーナが退屈だと言い出したのだ。


どうにかして頭の中の「映像」をロリーナにも見せられないだろうか・・・。


そう思ってちょっと前に見ていたアニメを参考に、空間にモニター画面のようなものを作って頭の中を映し出したら出来た・・・本当になんでもアリだなこのスキル・・・。


「凄いわね、何をしたの?」


「さぁ、なんとなく記憶の精霊さん?・・・イキュラスエルラン的な事をしたら出来ちゃった」


「言っている意味が分からないわ!」


「そんな事よりミアさん大丈夫かなぁ」


「大丈夫じゃなさそうね・・・」


目の前の画面には悪そうな大男に金貨を奪い取られて泣いているミアさんが映っている。


「外に出なくても見えてるものを収納できるなら・・・えいっ!」


お部屋の中に一瞬大男が現れてすぐに消えた・・・。


ちゃりんっ・・・ちゃりちゃりっ・・・


ころころっ・・・


金貨1枚といくつかの銅貨や鉄貨が僕の前に転がってきた。


「金貨だけ抜き取るのは難しいなぁ、他のお金も混ざっちゃった」


「いいじゃない、ミアを殴った慰謝料として貰っておきましょう・・・何をやったのか教えてくれる?」


「大男をアイテムボックスに収納してお金だけ残してまた外に出しただけだよ」


「つまり他人の財布からお金を盗り放題って事ね」


ロリーナが不穏な事を言い出したよ!。


「僕はそんな悪い事しないよ」


「でもやろうと思えば出来るって事よね」


「うん」


「・・・」


「・・・」


「さて、早くミアさんを回収しないと・・・」


僕は目の前に映し出されている・・・路地裏でボコボコに殴られて大泣きしているミアさんの姿を見ながら言った。






「えぐっ・・・うっく・・・ぐしゅっ・・・」


ぱあっ!


「あれ・・・殴られたところが痛くない・・・また白いお部屋だ」


「大丈夫?」


僕はミアさんの怪我を治癒して声をかけた。


「わひゃぁぁ!」


「いい加減私達を見て驚くのはやめてくれる?」


ロリーナが僕の後ろから呆れたように言う。


「わ・・・私、今男の人に絡まれて・・・」


「金貨を盗られたみたいね」


「あぅ・・・ぐすっ・・・ごめんなさい、私・・・」


すっ・・・


「もう盗られないように気をつけてくださいね」


僕は金貨をミアさんに差し出した、男から取り返したと言おうとしたら・・・。


「今後は靴の底にでも隠しておきなさい、この金貨は「貸し」よ、この調子だと仕事が終わる頃には報酬が消えてなくなりそうね」


「ロリーナがミアさんを借金漬けにしようとしてる・・・」


「人聞きの悪い事を言わないで!、私はこいつに世の中の厳しさを教えてるのよ」


「あ、「箱」を路地裏に出すのを忘れてたからミアさんのお部屋に戻る事になるけど馬車の時間大丈夫かな?」


「走ればいけるでしょ」


「じゃぁ頑張ってね」


「え・・・ちょっと待っ・・・」


しゅっ・・・


僕はミアさんを自宅のお部屋に送った後、家を飛び出して路地を全力疾走している様子をロリーナと一緒に眺めている。


「厄介ごとを自分から引き寄せてる感じかなぁ」


僕の呟きにロリーナが答える。


「お人好しなだけでしょ」


そう、今朝ミアさんは馬車の時間に遅れないようにと余裕を持って家を出た、でも途中で迷子の女の子に出会い親を探して時間を浪費。


次は腰を痛めた男に荷物運びを手伝ってくれとお願いされて路地裏に誘い込まれ・・・。


「殴られて金貨を奪われちゃった・・・か」





・・・


「ねぇ、リーナ」


「何かな?」


馬車に乗り遅れて泣いているミアさんの映像を横目で見ながらロリーナが話しかけてきた。


「大男にやったようにすれば枷を外す事は出来ないかしら」


「あ・・・たぶん出来ると思う」


僕は両手首に嵌められている金属の枷を見た、もう慣れてしまったとはいえアクセサリーとしては無骨過ぎるし誰かに無理やり嵌められて外せないというのは気持ちが悪い。


・・・っていうか継ぎ目が無いけどどうやって嵌めたんだ?。


「その枷は強い魔力を持った犯罪者や奴隷を無力化する為の魔道具だから嵌められている人は良い印象を持たれないし奴隷と間違えられる可能性があるわ」


「ダメじゃん!」


どうやら奴隷や罪人向けのもので専門の魔道具師じゃないと外せないらしい、そんなに悪い印象があるのならすぐに外したい。


「アイテムボックスの中にもう一つ空間を作って枷だけ残してそこに転移、すぐにここに戻ればいけると思う」


しゅっ!


しゅたっ!


ごとっ!、ごとっ!


僕の腕から枷が外れて足元に落ちる、腕が軽くなった・・・。


がくがくっ・・・


「あれ?・・・わぁぁぁ気持ち悪い!」


げふっ!


おろろろろ・・・


身体の中をかき回されるような強烈な不快感に襲われて僕は少し前に食べたものを全部床に吐いた。


それに力が抜けて・・・


ぺたん


しょわわわわぁ・・・


ほかほかぁ・・・


「あぅ・・・お漏らし」


「大丈夫?」


ロリーナが心配そうな表情で近寄ってきた。


「だめ、気持ち悪い・・・助けて」


「魔力暴走ね、怪我や病気じゃないから治癒は効かないかも」


げふっ・・・おろろろろ・・・


「うぅ・・・」


「普通は生まれた時から少しずつ魔力量が増えるのだけど急に膨大な魔力が身体に満ちたから受け付けないのかもしれないわ」


目が回ってきた、気絶しそう・・・


「もう一度枷を両腕に嵌める事は出来る?」


僕は目の前に転がる2つの金属の塊を見る・・・。


「うん、出来る」


しゅっ・・・


枷が僕の両腕に嵌ると不快感やだるさが抜けて楽になった。


「どう?」


「・・・大丈夫みたい」


しゅっ!


僕は床に散乱する嘔吐物やお漏らし、身体に付いた汚物を不法投棄している谷に捨てる・・・これをやるとお風呂に入らなくてもいいし本当に便利過ぎるスキルだ。


「急に増えた膨大な魔力に身体と魂が驚いているのよ、慣れるしかないと思うわ」


「慣れるまで何度も吐いてお漏らししろと?」


「大きな魔法を使いたいのなら慣れる事ね」


「でもそんな魔法を使う機会なんて無いよね?」


「・・・」


なんで目を逸らすんだよ!。


結局ロリーナと相談した結果、数日おきに枷を外して身体を慣らす事になった、どうやら身体というより僕の魂が大きな魔力を拒んでいるらしい・・・。


「でも大魔法を使うと街一つくらいなら一瞬で更地にできるわよ」


「したくないし!」








・・・


「ねぇ、ロリーナ」


「何かしら」


「馬車を馬みたいな何かが引いてるよ」


「あれは最近登場した馬型四足歩行魔道具、アイヴォゥね」


「アイヴォゥ?」


「そうよ、5年前になんとかって商会が売り出して・・・高価なのに今急速に生きた馬と置き換わっているわね」


結局馬車に乗り遅れたミアさんは1便遅れて次の馬車に乗り街を出た。


高い壁に囲まれた街の外には田畑や倉庫、あまり裕福ではない人達の家が点在していて長閑な田舎の風景が広がっている。


毒竜の居た森はサウスウッド大森林と呼ばれているようだ、多くの国と国境を接したこの広大な森は大陸のちょうど中央に位置するらしい。


「つまりリーシオの街はメルト帝国の北端、辺境中の辺境なのよ、魔物の素材が多く獲れるからあの場所に大きな街が作られて、それが長い年月を経て発展したってわけ」


「へー」


意外と綺麗に整備されている街道を走る馬車から遥か遠くに広がる山脈と大森林を眺めながら僕はロリーナの言葉に相槌を打つ。


「箱」の視界を一回転させるとミアさんの顔がアップで映し出された・・・爆睡してるけど大丈夫かな?、乗客に悪い人が混ざっていて懐から財布を盗られたりしない?・・・。


「そんな間抜けな顔じゃなくて景色が見たいわ」


目の前の画面を眺めていたロリーナがまた無慈悲な事を言う・・・。


今僕達はソファに座って「箱」からの映像を眺めている、このソファはミアさんのお母さんに「何かお礼を・・・」と言われたので食堂の隅で埃を被っていたものを貰ったのだ。


アイテムボックスに入れる時に埃や汚れを全部取り分けて不法投棄の谷に捨てたので新品のように綺麗で座り心地がいい。







・・・


「あ、お昼休憩ね」


ロリーナの声で居眠りをしかけていた僕の目が覚めた、今はリーシオの街を出てから2日目のお昼だ。


特にする事が無いので僕とロリーナはずっとソファに座ってミアさんの「箱」から見た景色を眺めていたのだけど、しばらく経って馬車が小さな村に停まったようだ。


定期馬車が通過するこの村には乗客相手に商売をしている屋台が沢山出ていた、ミアさんはそこを見て回っているのに何も買う様子が無い。


僕は視界を回転させてミアさんの顔を見る・・・指を咥えて屋台の料理を悲しそうに見つめてるよ!。


「はぁ、世話が焼けるなぁ」


僕は屋台の隅に新しく「箱」を仮置きしてミアさんをアイテムボックスの中に呼んだ、ここで「箱」を出すのを忘れたらリーシオの街からやり直しになるという大惨事が起きる!。


「あれ・・・ここは白いお部屋?」


ちゃりっ・・・


「はいお金・・・お腹減ってるんでしょ、これで好きなものを買って食べてください」


僕はミアさんを殴った大男から奪った銅貨や鉄貨をまとめて渡す、銅貨は8枚くらいあったから約3万円・・・色々と買い食いできるだろう。


ぶわっ・・・


「ぐすっ・・・ありがとうごじゃいまふ・・・」


余程屋台の食べ物が欲しかったのか、お金を受け取ったミアさんが泣き出した・・・それはミアさんを殴った男から巻き上げた慰謝料だよ・・・。


「頑張ってねー」


僕はミアさんを屋台の隅に送り出し、仮置きした「箱」を回収した。


「今夜一度ミアさんをお家に帰そうか」


「そうね、でも明日の夕方にはズィーレキの街に着く筈よ」


「それなら明日宿に着いてからでもいいかな、ズィーレキの街かぁ・・・ロリーナは行った事があるんだよね」


「借金を背負わされる前に1回、契約紋を刻まれてから3回行ったわ、リーシオを大きくしたような街ね」







アイテムボックス(0)(駄女神管理)

金貨:沢山

食料:沢山


アイテムボックス(1)

リーナが作った部屋:1

中二病くさい剣:1

下着:2組

ミアさんの家から貰ったソファ:1


アイテムボックス(2)

リーナのう⚪︎こ:少量

ゴミ:少量


アイテムボックス「箱」

1:メルト帝国、大森林(不法投棄用)

2:ミアさんに貸出し

3:メルト帝国、大森林の野営広場

4:メルト帝国リーシオの街、ミアさんの部屋





挿絵(By みてみん)

ロリーナさん


挿絵(By みてみん)

リーナさん(包帯)


挿絵(By みてみん)

リーナさん(裸)


挿絵(By みてみん)

リーナさん(包帯なし)

読んでいただきありがとうございます。


趣味で空いた時間に書いている小説なので不定期投稿です、続きが気になる人はブックマークして気長にお待ちください。


面白いなって思ったら下のお星さまやいいねをポチリと押してもらえると作者が喜びます・・・。

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